2016年2月24日 21:00
ごはん多すぎ!? 子どもが「見た目重視のキャラ弁」を残すワケ
実際にキャラ弁を作ると分かるのですが、キャラに似せようとする志と栄養バランスの両立はなかなか叶うものではありません。
「どうしてもココに黄色がほしい!そして、やっぱりココにも黄色が必要!全体が黄色っぽくなるけど、そっちの方が似てくるし……栄養は、キャラの周りにレタスを散りばめておけば良いか!」なんて考えているうちに、申し訳程度の野菜が同居する不思議なお弁当が完成します。
それでも、キャラクターさえ似ていればビジュアルのクオリティは守られるので、「うん、頑張った!私って良いママ!」なんて考えてしまったり……。
しかし、わが子が口にするお弁当の栄養面に配慮ができない時点で、良いママか否かは怪しいですよね。
●味・栄養より見た目が重視になっているなら、要注意!
「息子がキャラ弁を完食してくれない」という相談者さまにオススメしたいのは、ズバリ“そのお弁当、一回食べてみて!” です。
お料理の腕に自信をお持ちのようですが、作るお弁当をキャラ弁に限定してしまった時点で、少なからず実力に制限が掛けられているはずです。
味や色合い、栄養にこだわって作れば満点が取れる腕前であっても、キャラ弁だとそうはいきませんよね。
栄養や味も妥協せずキャラ弁を作っているのであれば問題ありませんが、お子様が完食できないということを考えれば、きっとどれかが欠けているはずです。
ちなみに、私自身が、自分の作ったキャラ弁に抱いた感想は、「ご飯多すぎ!」 でした。
キャラの顔をおにぎりで形成する方は多いでしょうが、子どもの小さなお弁当箱の中に詰め込んだ大量のご飯と、その隙間を埋めるような少量のおかずは、正直大人でも完食するに耐えません。
おいしそうなおかずと、丁度いい量のご飯が詰められたお弁当を頬張るお友達の中で、見た目だけ華やかなご飯の塊を貪る息子を想像したとき、私のキャラ弁熱は猛スピードで冷めていきました。
●ちょうどいいが、ちょうどいい。
ここまで読めば、「きっとこのライターは、キャラ弁をもう作っていないのだろう」と思われるでしょう。たしかに、ご飯でキャラの顔を作ることはなくなりました。しかし、全く大人のようなお弁当を子どもに持たせている訳ではありません。
そもそもキャラ弁とは、“たこさんウインナー”であったり、おいしい唐揚げに刺さったかわいらしいピックがそうであるように、子どもたちがおいしく・楽しく食事できるためにママたちが凝らした工夫の延長線上にあるものだと考えれば、これからも日本の文化であり続けてほしいと私は考えます。