2016年4月2日 19:00
どんな経路で広まるの? ウイルスや細菌による“感染症”の種類と予防法
うがいには、喉まで押し戻された病原体を洗い流し、感染を防ぐ効果があります。
原始的で一般的ですが、やはり大事な予防法なので、外出先から戻ったら手洗いとともに必ずうがいをしましょう。
●(b)空気感染
空気感染とは、飛沫感染と少し違い、直径5マイクロメートル以下 の微粒子に含まれるウイルスや細菌を吸い込むことによって起こる感染です。
とても小さいため、風に舞って空気中を漂い続けて、それを吸い込むことで感染します。
また、床や地面に落ちた飛沫核も空気中に舞い上がります。
代表的な疾患は『結核』で、その他にも『はしか』『水ぼうそう』『帯状疱疹』なども飛沫または空気感染が主な感染経路です。
●>予防と対策
・微粒子用のマスクを装着して飛沫核を防ぐ。
・感染した人と同じ部屋で生活しない。
仕方ない場合は換気をこまめにする。
・加湿をする。湿度を40%以上 に保つと喉や気管の防御機能が活発になります。
・ワクチンを接種し、感染症を防ぐ予防をする。
●(c)経口感染
経口感染とは、口から摂取する水や食べ物を介して感染することです。
多くは『食中毒』で、その大半は病原体が腸内で増殖する腸管感染症です。
食中毒は一年中発生しますが、梅雨から夏は細菌による感染で、冬はノロウイルスによる割合が高くなります。
●>予防と対策
■菌をつけない
食べ物を調理する人は必ず手を洗いましょう。
手には食中毒の原因菌やウイルスがついている可能性が高いです。
また、生肉や魚についた病原体が生野菜などに混入しないよう、肉や魚を切った包丁やまな板は必ず洗うようにしましょう。
■菌を増やさない
多くの細菌は高温多湿を好み、増殖しやすくなります。生鮮食品の購入後や調理後は速やかに冷蔵庫や冷凍庫で保存することが大切です。
■殺菌する
加熱によってほぼ全ての病原体は死滅します。肉や魚介類は80度以上で1分の加熱が目安 です。
●(d)接触感染
接触感染とは、病原体に手や皮膚・粘膜が直接触れたときや、感染した人が病原体の付いた手で触ったものを介して、感染した人と間接的に接触することでうつる感染経路です。代表的なものは『エボラ出血熱』をはじめとする『ウイルス性出血熱』、院内感染で問題となる『MRSA』『O157』『手足口病』『結膜炎』などです。
●>予防と対策
■マスクの着用
病原体のついた手で鼻や口を触るのを避けることができます。