食育推進基本計画って? 幼稚園が「子どものお弁当作り」にうるさいワケ
【ママからのご相談】
幼稚園のお弁当に関しての相談です。わが家は夫婦共働きで、時間的な余裕がなく朝のお弁当の準備が大変です。
先日、子どもの通っている幼稚園から新学期に頂いたお手紙に、お弁当に関する注意事項が書いてありました。
「おかずにキャラクターのついた楊枝を刺さないこと」「冷凍食品は使わず、お母さんの手作りのおかずを入れてあげてください」などでした。
このような要望に対して、我々保護者は忠実に従っていかなくてはならないのか疑問に思ったのですが、これは普通のことなのでしょうか?
●A. 食育に関するガイドラインに基づく提案を、自主的に実行している幼稚園です。
ご相談ありがとうございます。ママライターのあしださきです。
2016年4月、インターネットのニュースサイトがこの話題を取り上げたことで賛否両論さまざまな意見が挙がっていますよね。
私もこの春幼稚園を卒園した子どもがおりますので、このニュースには非常に関心を持ちました。
息子の通う幼稚園でも、お弁当に関するお願いというか園からの“指導” は確かにありました。
具体的には、「小さいカップ入りのゼリーを入れないこと」「ピックを刺したおかずばかりにならないように」などです。
このようなことは全国の幼稚園・保育園で多く見られるようですが……保護者の皆さんは一体どのように対処しているのでしょうか。
調べているうちに、このような幼稚園の食に関する指導の背景には、行政による“食育推進基本計画”が関係している ということが分かりました。
そこで今回は、この“食育推進基本計画”に焦点を当ててみたいと思います。
指導を積極的に行う幼稚園に対し「余計なお世話」という意見が多いということも分かりますが、実は幼稚園に対して行政側からこんな指導がなされているということはあまり知られていないのではないでしょうか。
●食育推進基本計画
“食”の重要性が叫ばれる昨今、国民の食生活をめぐる環境が大きく変化していることでさまざまな影響が顕在化してきています。
栄養の偏り、不規則な食事、肥満や生活習慣病の増加などの問題です。
このような問題を解決するキーワードが“食育”であり、そのための具体的取り組みを明確にしたものが“食育推進基本計画”です。現在、第3次食育推進基本計画が発表されていますが、その中に「就学前の子どもに対する食育の推進」