萎縮させてるだけ? 子どもを“叱る”ときのNGワード3つ
そして子どものしつけもしていない親だと周囲に思われるのも、ママやパパです。
親が責任転換をすると、子どもも安易に責任転嫁するようになります。
●(2)「~しちゃダメ」「~しないで」
子どもはストレートに言葉を受け取るものです。「散らかさないで」と叱られても、ではどうしたらいいのかわからない、ということも少なくありません。
保育園・幼稚園の先生や子ども番組のお兄さんお姉さんたちをよく見てみてください。
おもちゃを散らかさないようにしたいときは「このままきれいにしておこうね」と伝えますし、静かにしてほしいときは「しゃべっちゃダメ」ではなく「しーってしようね」と、してほしいアクションを言葉にしている はずです。
そのほうが、子どもに伝わりやすいのです。
●(3)「なんでこんなことするの!」「どうしてこんなことしたの!」
行動の理由を問う必要がある場面は確かにあります。
でも、叱るべきシーンで「なんで」「どうして」と問い詰めて、子どもが理由を答えたとしても、それがただの言い訳だった……ということはありませんか?
その場合、さらに腹が立ちますし、なにを言われようが叱ることになるのではないでしょうか。
それが繰り返されれば、子どもは「なんで」「どうして」という言葉を“怒られる前触れ” だと認識するようになり、やがて「どうせ本心を言っても怒られる」と、ネガティブな方向へ進化して、ウソをつくようになってしまいがちです。
私は反省すると同時に、改めて人を叱るのは難しいなと感じました。
NGワードに挙げた言葉は、カッとしたときほど口に出やすい言葉だと思いませんか。
なるべく冷静に叱らなければ、と心がけてきましたが、多分言ってしまっていたような気がしてなりません。
親が責任を放棄する言葉を口にしないようにするのは当然としても、「~しちゃダメ」という言葉や、「どうしてそんなことしたの!」という言葉をつい口にしてしまいがちです。
しかし、本来、「どうして?」と問うのであれば、理由を聞いたあと、子ども本人に解決方法を考えさせ、本当はどうしたらいいのかを考えさせる 必要があります。このとき、親が答えを与えたり誘導したりすれば、意味がないどころかウソや責任転嫁がうまい人を育てるだけになってしまうので、気をつけなければなりません。
叱るときに使うには、かなり高等なテクニックが求められる言葉なのです。