心の病気カモ!? ゆとり世代に増加する「電話恐怖症」の原因と予防法
です。少し砕いた言い方をすれば、“あがり症”の人がこれにあたります。
症状は多岐に渡りますが、代表的なものであれば以下のようなものが挙げられます。
・赤面症
・視線恐怖症
・会食恐怖症
・多汗症
・吃音症
など。そしてこの症状の中に、“電話恐怖症”も含まれているのです。
電話恐怖症、と聞けば、今どきの人にありがちな特徴としてライトに受け取れる印象がありますが、神経症とまで言われると事態は少し深刻です。
心を病んでしまった人に向かって「慣れるしかない!」「気合で頑張れ!」というアドバイスを送ることはあまりオススメできません。
病気であるのなら、もっと根本的な治療が必要なはず。
そして予防法としては、“電話に慣れさせる”だけでない第一義的な策が求められるのではないでしょうか。
●対人恐怖症の引き金にママが関与している可能性
対人恐怖症になってしまう原因はさまざま。自身のコンプレックスが発端であったり、遺伝や生活環境、過去のトラウマ経験が関わっているケースもあります。
また、子ども時代に受けた親からのしつけが引き金となっている 場合も考えられます。
2008年、帝塚山大学心理学部心理学科教授の大久保純一郎さんは、講義を受講している学生(男性80名,女性115名の計195名)を対象に『対人恐怖心性と養育体験の関係性について』の調査を行いました。
その結果、対人恐怖心性の学生たちは「過保護・過干渉でありながら、子に対して無関心な親による養育体験を持っている傾向がある」 という結果が得られたのです。
過干渉と無関心は相反する印象を受けますが、昨今耳にすることの増えた“毒親”と言い換えればどうでしょう?
「ああするべき!」「こうじゃなきゃダメ!」と、子どもへプレッシャーをかけながらも、その実は子どものためではなく自分本位で支配的な接し方をしている毒親は、ズバリ“過干渉と(子どもへの)無関心”を兼ね備えた“対人恐怖症メーカー” と化しているわけです。
ここで「うちは、子どもにそんなキツい言い方していないから大丈夫……」と、無関係を決め込んでいる方へ!毒親が行う負の教育モデルは、わが子への暴言や虐待だけには止まりません。
「○○ちゃんはこうなのに、どうして同じようにできないの?」
「もう○歳なのに、こんなこともできないなんて、恥ずかしいな」
というソフトな発言でも、子どもたちのコンプレックスを助長し対人恐怖症の発生を招きかねません。