人間不信に陥る可能性も!? “脅し育児”が子どもに悪影響を与えるワケ
困ったことに、人は親にされてきたように自分の子どもにもしてしまう傾向があります。極端な例ではありますが、虐待が世代間で連鎖するというデータも数多く存在するのです。
子育て世代のパパさん、ママさんで「そういえば、自分も子どものころ悪いことをすると脅されてたっけなあ」という人もいるかと思います。
どこかで「脅し育児」を見直さないと、良くない習慣が子孫の代まで続くことになりかねません。
●育児のあるある! 誰もがつい言ってしまう「脅し言葉集」3タイプ
ありがちな脅し言葉をまとめてみました。このような言葉を「一度も言ったことがない」という親御さんの方が少ないのではないでしょうか?
●(1)放置、縁切り、存在否定型
「言うこと聞かないなら置いていくね。じゃーねー」
「出ていけ」
「あなたなんかもう、うちの子じゃない」
「お前は拾われてきた子ども」
突き放すタイプの脅し です。
小さな子どもにしてみれば、誰よりも味方であるはずのパパ・ママが自分を見捨ててしまうというこの上ない悲劇。
これを言われると、慌てて言動を正すお子さんも多いかもしれません。
この「言うことを聞かないと愛されない」という図式が心の傷になった場合、人間不信 、対人恐怖 などの形で子どもの内面に悪影響を及ぼす可能性があります。
●(2)押し付け、束縛、支配型
「こんなにあなたのこと思っているのに」
「あなたがパパ・ママの生きがいなんだから、しっかりして」
一見深く子どもを愛しているかのようですが、これも「自分がしっかりしなくちゃ、パパ、ママが幸せじゃなくなってしまう」という一種の脅しです。
根底にあるのは子どもへの依存心 と自分自身の人生の空虚さ です。
そもそも、いい年齢の大人が生身の人間を生きがいにするべきではありません。
“子ども=生きがい”にしてしまうと、子育てが落ち着いた時点であなたの人生は空っぽになってしまいます。
打ち込めるもの、楽しめるものはありますか?育児と関係なく続いていきそうな友人はいますか?子育てが落ち着いた後からでも、挑戦してみたいことはありますか?
精神的に自立している親からは、このようなセリフは出てきません。子どもの人生は子ども本人のものであり、それを見返りなくサポートしていくのが親の仕事です 。
子どもを単に「自分を癒し、慰めてくれるための存在」