人間不信に陥る可能性も!? “脅し育児”が子どもに悪影響を与えるワケ
「老後の世話をしてくれる要員」だと思っている毒親ならいざ知らず、本当に子どもの幸せを願うなら、子どもが自立した後の自分の人生が楽しいものになるよう、今からプランニングしていきましょう。
将来は自分の時間を存分に生き、子どもが困ったときだけ助けになってあげる。子どもにすがりつくような人生よりも、よっぽど自由で楽しいと思いませんか?
●(3)楽しい未来が描けない……不幸感覚いっぱいのネガティブ型
「ちゃんと勉強しないと○○みたいになるよ」
「そういうことしていると嫌われちゃうよ」
言われる方が、本当にこれでやる気が出るのかを想像してみましょう。
たしかに、こういう言われ方をされるとドキッとしますが、「よし、がんばるぞ」という意欲が果たして湧いてくるでしょうか?
この類の脅し言葉を使い過ぎると、子どもの人生観を暗くし、努力をつまらないものだと思わせてしまいます 。
「頑張れば○○みたいになれるかもね」
「そこに気を付ければ人気者のモテモテになるかもね」
などと言い方を変えるだけで、親子ともども前向きになれるはずです。
●脅さないで叱る方法ってあるの? NG例とOK例
たとえば、家族連れで混み合うショッピングセンターで、あなたのお子さんが縦横無尽に走り回って遊んでいたとします。
この場合、周囲の迷惑と本人がしっかり理解することを考え、“後から”ではなく“即刻”“その場で”注意すべきです 。さて、ではどのように注意するのがベストなのでしょうか?
【NG例A】
「騒いだりぶつかったりしたら、怒られちゃうでしょう」
これはお子さんに対する脅しであり、またあなたのお子さんによって迷惑をこうむるお相手を“怒る人、怖い人”とみなして脅しに利用している、非常に失礼な叱り方 です。
【NG例B】
「走り回るなら、○○買うのやめようか」
子どもの恐怖心こそ刺激しませんが、「私の言うことを聞かないと大損することになるけど、それでもいいの?」というジワジワ来る脅しですね。
損得勘定がわかってくる年齢になるとついつい使う親御さんも多いようですが、それこそ行動の基準が“金品”や“損得”に偏ってしまいかねません 。【OK例】
「もし、赤ちゃんにぶつかってケガをさせたら、赤ちゃんはどうなる? おばあちゃんにぶつかって骨が折れて、歩けなくなったらどうする?」
想像させるべきは、“自分の損得”や“自分が親に捨てられる恐怖”ではなく、“ぶつかられる相手の痛み、恐怖、失望 ”です。