人間不信に陥る可能性も!? “脅し育児”が子どもに悪影響を与えるワケ
筆者は何度かショッピングセンター内の隅っこで親子3人しゃがみ込み、納得するまで延々と言い聞かせたことがありますが、はっきり言ってツラいです。
買い物の時間は無くなり、楽しくなくなり、人目は気になり、汗はダラダラ。
相手の痛みが想像できたらできたで、子どもは自分のしたことが間違っていることに気づき、泣き始めることもあります。
泣きじゃくったままの子どもを無理やり連れ歩くのもまた酷なので、泣き終わるまで待つことになります。とても効率が悪いです。
しかし、幼児期に面倒がらず、この効率の悪い叱り方をみっちりやっておくと、子どもなりに「なぜいけないのか」を理解する ようになり、結果的にその後の育児がかなりラクになることも事実です。
●先輩ママの叱り体験談
最後に筆者の先輩ママから聞いた、ちょっとほっこりするエピソードをご紹介します。
『小6の娘が反抗期真っ盛り。
このあいだ口答えがあまりにひどく、思わず、「お前なんか出ていけ!」と叫びそうになった自分がいたから、とっさにこれはマズいと思い、いったん家を飛び出して近所の公園へ。
夜のベンチで深呼吸して、今なら落ち着いて話せそうと思い、家に戻る途中で主人と娘が迎えに来てくれた。娘は私がショックで出て行ったと思ったらしく、泣いていたが、そのあとは家族できちんと話し合いができた。でも、今思えばあれも一種の脅し(笑)?』(40代2児ママ)
たしかに、「ママが出て行ってしまったかも」という衝撃は、娘さんの心を一瞬脅かしたかもしれません。
でも、このママさんは逃げたわけではなく、娘に心無い暴言を吐かないがためにひと呼吸置いたのです。
母は娘を傷つけないように注意を払い、娘はママを傷つけてしまったかも、と心配になった。
こういう、お互いが相手を心から心配してのショック療法は、私は“アリ”だと思うのですが、皆さんはいかがでしょうか?
七飯町の行方不明事件に寄せて、松本人志さんが「どんな叱り方でも、親の方に信念があるか否かが大事」とコメントされていました。その信念が大人都合のエゴイスティックなものでなければ、叱り方も自然と変わり良い方向に向かうのかもしれません 。
自分の子育てが正しかったかどうかなんて、答えが出るのは何十年後かもしれないですよね。ただ、必ず答えは出ると思うのです。
衝動的な怒りを吐き出す前にひと呼吸おくなんて、できそうでなかなかできないこと。