非常識なのは日本だけ? メイクやネイルをして登園する子どもの実態5つ
「とってもキレイですけど、危ないので幼稚園にはしてこないように」と注意されたTちゃんのママは、「ネイルは幼稚園の規則で禁止されていないでしょう?個人の自由です」と一蹴。
●(4)「かわいいでしょ?」
所かわって、アメリカの幼稚園での話。
日本から引っ越してきた4歳のRちゃんは自宅近くの幼稚園に通い始めました。ある日迎えに行ったママはビックリ。Rちゃんの顔にはまるで落書きのようなメイクが。
Rちゃんはママの姿を見つけると駆け寄って「ママ、ママ、カワイイ?」と大はしゃぎ。
引きつった顔のママがカタコトの英語で見送りに出ていた先生に尋ねると、「プレイタイムに自由にメイクさせているのよ」との返事。
アメリカなど海外では、子どもがメイクをしないという常識感覚はなく、普段の遊びの中に“メイク”が自然に存在している のです。
●(5)「どうしてダメなの?」
5歳まで海外(香港)で育ったSちゃんは、日本の幼稚園に入園してビックリ。
髪を縛るカワイイポンポンもダメ、色つきリップクリームもダメ、ネイルもダメ、ピアスもネックレスも、足首や手首のミサンガも全部ダメと言われてしまったのです。
「どうして香港ではよくて日本ではダメなの?」と聞いたところ、幼稚園では「ダメなものはダメなの」と言われて、答えを得られなかったSちゃんはママとパパに答えを求めました。
頭をひねって、「日本ではね、子どもにはメイクやアクセサリーは必要ないと考えられているのよ」と答えたママ・パパは、納得できずに「どうして?」と食い下がるSちゃんに、ほとほと困り果てたそうです。
●まとめとして
「子どもはメイクもネイルもしない」という暗黙の了解が自然に守られてきた日本ですが、これが崩れてきているようです。
ただ、「メイクやネイルの何がいけないのか?」と聞かれれば、一部の危険な場合を除いて「子どもらしくないから」としか答えられないのが大人側の苦しい事情です。
一方で、メイクが子どもの遊びの一つとして受け入れられている海外ですが、すべての子どもがいつもメイクやネイルをしているわけではありません。
子どもらしさがないわけでも、それが非行につながっているわけでもありません。
ただ、今の日本では、暗黙の了解的ルールが中途半端に崩れ、幼稚園や保育園側と親の常識判断に食い違いが生まれている様子が、これらのエピソードからうかがえます。みなさんはどのようにお考えになりますか?
●ライター/さとうあきこ(海外在住プロママライター)
「泣きのアピール」あきばさやかの「笑うしかない育児」Vol.40 | HugMug