ガンでも100歳超え!? 病気をしても長生きできる“多病息災”の生き方
英国の天体物理学者であるスティーヴン・ホーキング博士は、まだ学生であった1960年代に『筋萎縮性側索硬化症(ALS)』を発症しました。
この病気では進行に伴って全身のいたるところの筋肉が動かなくなりますので、1つの病気で人を“多病”にしてしまいます。
人工呼吸器を使用しなければ発症して数年から5年程度で死に至る病気の患者でありながら、博士は74歳になる現在でも画期的な研究を続け、現代宇宙論に多大な影響を与えています。
あたかも研究を続けるためには難病に気を取られている時間はない とでも言いたげに見えます。
それから、なにも有名人に限らず、みなさんの身近にも多病息災の人がいませんか?
筆者の知人で「今回は○○癌だ」「前回は△△癌だった」「その前は□□癌をやったよ」などと、気にかける様子もなく笑い飛ばしている企業経営者の人がいます。
間もなく60代を迎えようとしていますが、彼なども“多病息災”の生き方を実践している人なのでしょう。
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おわりに、土肥博道先生が院長を務めるさとう内科のホームページから、多病息災について記した素敵な文章を引用しておきます。
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『(医者になった)最初のころは病気の予防が最も大事だと思っていましたが、次第に、病気になったら病気でもいいんだと思うようになりました。
(中略)やはり、人間の一生は「生老病死」から逃れることはできないんだということに気がつきました。人間は年とともに、みんな多病息災で生きていくしかないのです。大切なことはできれば病気にならないようにすること、もし病気になったら病気を受け入れること、そして病気の進行を緩くすることです。そのために養生があり、医療があります』
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還暦が近づいてきた筆者としては妻ともども、土肥先生のこの言葉を噛みしめて生きていきたいものだと思っています。
【参考文献】
・『多病息災にくらす健康生活術ー病気も老いも仲良くつきあう22章』佐藤博道・著
【参考リンク】
・がん・生活習慣病・老化予防のための生活術 百寿者に学ぶ | さとう内科(http://townweb.e-okayamacity.jp/nakai/satou/satou.htm)
●ライター/鈴木かつよし(エッセイスト)