子育て情報『国立大生の10%が該当!? “発達障害者”が天才へと育つ環境の作り方』

2016年11月8日 18:00

国立大生の10%が該当!? “発達障害者”が天才へと育つ環境の作り方

●海外の先進国では発達障害者の長所を伸ばす教育が普及している

このような発達障害の人たちの中には実は歴史上の偉人や天才と呼ばれるような人がとても多いという事実を、精神神経科や児童精神科を専門とする医師のほとんどが認めています。

前出の竹川医師も仁和医院のホームページの中で、

・トーマス・エジソン
・スティーブン・スピルバーグ
・ビル・ゲイツ
・ウォルト・ディズニー
・トム・クルーズ
・アルベルト・アインシュタイン

といった人たちの名前を出して発達障害であるとしていますし、筆者の友人の精神科医では、

・マイケル・フェルプス
・スーザン・ボイル
・スティーブ・ジョブス
・ジョン・F・ケネディ

なども発達障害であったと言う人もいます。

こうしてみると海外の人に発達障害の偉人や天才が多い印象を受けますが、それは印象にとどまらず事実である と断言する児童精神科のベテラン臨床医で、杉山登志郎先生というわが国における高機能広汎性発達障害の権威がおられます。

杉山先生は2009年11月1日発売の『ビッグイシュー日本版130号』の中で、次のような主旨のことをおっしゃっています。

『実際のところ発達障害の天才や偉人は多い。代表的な例としてはやはり物理学者のアインシュタインだろう。

本人の言による症状から、自閉症スペクトラム障害が疑われる。これは自閉症、アスペルガー症候群、その他の広汎性発達障害などの診断が明確にはつけにくいケースまでを一連の連続体としてとらえた概念である。


「発達障害」という言葉は特に「社会的な適応障害」を伴うものを指す場合が多いため、私は高機能広汎性発達障害のことは「発達の凹凸(おうとつ)」と言うほうがしっくりくると考えている。

凸(とつ=長所)の部分を活かせる分野 に出逢え、理解のある企業に就職できたり理解のある組織や団体と契約できたりした場合には、健常者では考えられないようなスケールで才能を発揮することがある。

ただ、海外の先進国では凹凸の凸の部分を伸ばすための特別教育が実施されているのですが、日本ではその考えは根づいていない。凹(おう)の部分をサポートしながら長所を伸ばしていく 。そんな教育体制が望まれます』

●さらなる多様性と共生重視の教育を

いかがでしょうか。絵を描くことが大好きだった筆者の3人の旧友たちはたまたま日本では珍しく“変わり者”に寛大な私立学校に通えたのでその才能を存分に伸ばすことができましたが、一般論としてはわが国の教育体制の中に発達障害の子がその長所をとことん伸ばせるような理念が根づいているとは言い難い ように思えます。

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