国立大生の10%が該当!? “発達障害者”が天才へと育つ環境の作り方
それでも筆者は、日本の戦後教育はそれ以前の時代(戦前・戦中)と比べれば計り知れないくらい質が良くなり、発達障害の人への理解も進んだ“始めの一歩”ではあったであろうと思うのです。
なぜならば、そうでなければアスペルガー症候群であることを公表している『いま、会いにゆきます』で有名な小説家の市川拓司さんやADHD(注意欠陥多動性障害)を告白しているバンド『SEKAI NO OWARI』のボーカリスト・Fukaseさんのような人たちが、発達障害のために何かと叩かれながらも周囲の友人たちの理解を糧に今日の成功を手にすることはなかった はずだからです。
多様性を認めて共生するという考え方が戦前や戦中より教育現場において遥かに浸透していたからこそ、市川さんやFukaseさんの才能をわたしたちも楽しむことができるようになったのです。
発達障害の人が天才へと育っていける環境は、さらなる多様性の重視、共生の理念の浸透にかかっているのだろうと思います。
【参考リンク】
・20.発達障害について | 仁和医院ホームページ(http://www.geocities.jp/niwaiin/sab.html)
●ライター/鈴木かつよし(エッセイスト)