文武両道の強制はNG! 勉強もサッカーも全力で取り組む子になるための習い事との付き合い方
といった相談を受けることがよくあります。
親としては、「スポーツも続けたほうが体力がついて、勉強にも集中できるのではないか」と思ったり、逆に、「習い事はさっさとやめるべきではないか」という心配も生まれてくるのでしょう。
まず、無理に「文武両道」をめざす必要はまったくありません。本人が望んでないのに、親が「スポーツも塾もがんばりなさい」と無理強いするのはNGです。小・中学生はまだそこまで体力はありません。
一方で、本人が両立できそうもないと感じているけど、その習い事は好きなので、悩んでいるケース。その場合は、たとえば、「2か月休めば、またチームに戻れるよ」とか「3か月後の試合には出られるように、コーチに話しておくから」とか、親が促すのがよいでしょう。受験が終われば再開できるとわかれば、本人は安心して受験に集中できます。
このように本人が迷っているときは、優先順位は親がつけるのがベストです。
■自分で決めた子の方が上手に切り替えられる。親が焦りすぎないで
子どもが続けたがっている場合は?
また、子どもが習い事を続けたいと思っているのに、親に習い事をストップさせられてしまった場合、モヤモヤしたまま、かえって勉強に集中できないケースもあります。そこは無理にやめさせたりはしないでください。
「◯◯の大会が終わったら」などと自分自身でやめ時を決められた子や、「このまま両立するのは無理だな」といい意味であきらめられた子は、上手に気持ちを切り替えられます。
夏休みが終わっても習い事をやめる気配が一向に見えないと、焦りはじめる親御さんも多いのですが、勉強のギアが一気に上がりはじめる受験直前の11月、12月あたりになると、習い事を一旦やめる決断をする子がほとんどです。
中には、結局最後まで両立し続けて、限られた時間の中ですばらしい集中力を発揮し、よい結果をつかみとる子も珍しくはありません。仮に「第一志望校合格」の成功は手に入れられなかったとしても、好きなことに全力で取り組みながら受験にも挑んだ経験は長い目で見れば決してムダにはならないでしょう。
そもそも、かんたんにやめる決断ができないほど、熱中できる何かがあるのは、とてもすばらしいことですから、その気持ちは十分に理解してあげていただきたいです。
■子どもが無用なトラブルで傷つかないために事前リサーチも大事
辞める時のゴタゴタでその後のつきあいが気まずくなったりしないためのリサーチや日頃のつきあいは大事です(写真は少年サッカーのイメージです)