コロナ自粛で「サッカーを大切にするようになった」子どもたち。札幌中央FCの現状
「失点後にゴール前に自然とみんなが集まって、どうすればよかったかを話し合っていました。コロナで活動を休止する前は、見られなかった光景です。プレー面でも変化があって、以前は球際でそれほどバチバチやる感じではなかったのですが、激しさが出るようになりました。これも、サッカーができる喜びから来ていると思います。とても良い変化だと思いました」
子どもたちは限られた時間でサッカーを目一杯楽しみ、「また来週ね!」と笑って帰って行くそうです。
子どもたちがサッカーを大事にするようになった
「サッカーをする時間が限られたことで、その時間を大切にするようになったのは、コロナ前に比べて、大きな変化だと思います。いまの子どもたちは勉強や塾、習い事でスケジュールが詰まっています。忙しさに加えて、コロナの影響で精神的にいっぱいいっぱいの子もいると思うので、サッカーは適度に力を抜いてやったほうが、結果としてよくなるのではないか。
活動再開後は、そんな風に思っています」
■改めて気づいた「大人の仕事」とは
コロナ自粛明けに、札幌中央FCへの入部を希望する子どもたちが、13人もいたそうです。明監督は「この状況で札幌中央FCを選んでくれたのは、素直にうれしい」と笑顔を見せます。
新型コロナウイルスの感染拡大が、今後どうなるかはわからない以上、予防は徹底しています。移動中は明監督が手作りしたオリジナルのマスクを着用し、手洗い、検温をまめにするなど、細心の注意を払っています。
明監督が手作りしたマスク
「コロナのことがあってから、あらためて、大人の仕事は子どもたちに遊ぶことができる場所、ボールを蹴る場所を提供してあげることなんだと気がつきました。今後はグラウンドの確保も含めて、場の提供に目を向けていきたいです」
コロナで起きた変化を、少しでも良い方向へとつなげられるように、多くのクラブ、指導者、そして子どもたちは歩みを進めています。総勢75人に増えた札幌中央FCの挑戦は、これからも続いて行きます。