子育て情報『元J2得点王、長谷川太郎さんが提案する、現役とセカンドキャリアをつなぐ「1.5キャリア」とは』

元J2得点王、長谷川太郎さんが提案する、現役とセカンドキャリアをつなぐ「1.5キャリア」とは

日本サッカー協会(JFA)グラスルーツ推進グループの松田薫二さんが、賛同パートナーを訪問し、現在の取り組みや今後の展望について話を聞くこの連載。

今回は東京を拠点に、全国に活動を広げるストライカー育成プロジェクト『TRE2030』を主催する一般社団法人TREの代表、長谷川太郎さんです。長谷川さんは、かつてヴァンフォーレ甲府などで活躍し、2005年にはJ2日本人得点王を記録したストライカーでもあります。

引退後、日本代表の試合を見て「ストライカーを育成しないと」と決意した長谷川太郎さんですが、ストライカー育成だけでなく、「社会課題への取り組み」として「朝TRE」という活動をするなど、多様な活動を行われています。その現状についてうかがいました。
(取材・文:鈴木智之)

目次

・ストライカーを育成しないと、と思ったきっかけ
・早寝早起き朝ごはん&サッカー。「朝TRE」が地域の課題を解決する可能性
・サッカーしかしてこなかったから、引退して他の仕事で役に立てず自尊心が......
・現役とセカンドキャリアの間の「1.5キャリア」


元J2得点王、長谷川太郎さんが提案する、現役とセカンドキャリアをつなぐ「1.5キャリア」とは
ストライカー育成プロジェクト(写真提供:一般社団法人TRE)

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元J2得点王、長谷川太郎さんが提案する、現役とセカンドキャリアをつなぐ「1.5キャリア」とは


■ストライカーを育成しないと、と思ったきっかけ

松田:ストライカーの育成を手掛けていると聞きました。始めて何年ほどになるのでしょうか?

長谷川:2021年で7年目になります。2015年1月のアジアカップ、日本対UAEを見て、「このままではまずい。ストライカーを育成しなければ」と思ったのがきっかけです。

松田:日本がPK戦でUAEに負けた試合でしたね。

長谷川:はい。その頃から始めたので、指導した選手がプロになったといった成果はまだありませんが、ストライカーコーチとして関わっているブリオベッカ浦安のシュート決定率が上がっているので、手応えは感じています。

松田:シュート精度の意識を高めることは、ストライカーに限らず重要なことですよね。


長谷川:そう思います。シュートミスもパスミスも同じミスなのに、日本の現状を見ると、たとえ子どもであっても、周りの選手やコーチ、ときには保護者まで、シュートを外すと過剰に反応されてしまいますよね。その結果、シュートを打つことに対して消極的になってしまう選手もいるので、海外のように積極的にシュートを打つ文化を作っていきたいと思っています。松田:ストライカー育成の『TRE2030』には、どのような意味があるのですか?

長谷川:「2030年のW杯得点王をみんなで育てよう」という意味を込めて、2015年に立ち上げました。

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