幅とスペースの使い方、裏に抜ける意識 ワーチャレ優勝センアーノ神戸が11人制で見せたサッカー脳の高い戦い方
大木試合前のウォーミングアップでも狭いコートでのゲームを最近ずっとやっているので、そういったことを11人制になってもしっかりできるようにということで、いい距離感でボールを動かして、最後前を向けたら突破のパス、ドリブルをやろうと。
■練習でやってきたことをブレずにできたのは成長
――選手たちが大人になる頃、未来のサッカーがどんなものか分かりませんが、「止める・蹴る」は絶対必要でしょうね。
大木そうですね。今川崎フロンターレさんがすごく個々の選手も伸びているし、評価されて代表にも行っています。このさきどんなスタイルが流行るかはわかりませんが、フロンターレさんの方向性がベースになるのかなと。日本人はどうしてもフィジカルで海外の選手に勝てるわけがないので。そういった技術や判断の部分は大事にしていきたいなと思います。小学生年代で体の大きな子であっても、中学・高校へ行って彼らがどうなるかの方が大事なので。
――今大会を通じて選手の成長を感じた点は?
大木11人制で勝負がかかる緊迫感のあるゲームをするにつれて、自分らがこれまでの練習でやってきたことが通用するんだというのを実感できたんじゃないでしょうか。特に準決勝の後半から自信をもってやれるようになって、決勝も途中ちょっとバタついたところもありましたが、それ以外はブレずにやれたので、そこは成長かなと思っています。
――昨年の大会の経験者がいたのは強みでしたか?
大木昨年大会の経験者が5人いまして、それも大きかったかもしれません。でも、いいチームがいっぱい出ていたので、まさか優勝できるとは思っていませんでしたね、目指してはいましたが。PKでの勝ち上がりが2つあるのでね(笑)。
■「自分たちの試合」を見てサッカーの理解を深めるようにしている
――センアーノでは幼少期から自分たちで戦い方を決めたりしていると聞きます。選手を見ていてサッカーの理解の部分が優れていると感じるんですが、映像等の情報の伝え方などは?
大木海外の映像とかはYouTubeなどの動画を見ている子も多いので、あえて見せたりはしないですが、"サッカー脳"的に言うと、自分たちの試合映像を見て良かった点、改善したらよくなるなと思う点をサッカーノートに書かせるようにしています。自分たちの映像を見ることで、試合の振り返りができるので、それに僕がコメントを加えたりはしています。