動きの質が上がるとスピードがアップし、サッカーが上手くなる! 東京都の強豪ジュニアチームが挑むラダートレーニング
その状態で足の裏の親指から小指までを使い、地面をしっかりととらえて、腕をおろしていきます。そうすることで、良い姿勢ができあがります。
「良い姿勢で立つと、相手に押されてもグラグラしません。ラダーをするときに、顔を下げて足下を見ると姿勢が崩れてしまうので、目だけを動かして、周囲や足下を見る癖をつけましょう。これは試合中も同じです。サッカーは見ることが大事なスポーツ。常に顔を上げて、姿勢を崩さない状態で動くことを心がけましょう」
良い姿勢を保ち、下を見ずに動くために、ラダーを使ってトレーニングしていきます。まずはラダーのマスに両足を揃えてジャンプし、止まったときに良い姿勢を保つことから。
谷さんはノリの良い音楽をかけながら「音のリズムやテンポに乗って動いてみよう」「グラグラせず、ピタッと止まろう」と声をかけていきます。
サッカーの動きを改善する
「タニラダー」トレーニング>>
■腕をまっすぐ振り下ろす
次に、片足ずつマスに入れて止まる動きを繰り返したところで「走る技術」に移行。谷さんは「走る技術に、みんなの伸びしろがあります」と話し、足の振り下ろしに加えて、腕の振り方をレクチャーしていきます。
「腕を斜めに振ると体幹部が回旋してしまい腕の振りが遅くなってしまいますし、地面に加える力も弱くなってしまいます。ひじを曲げて、まっすぐ振り下ろすこと意識して、ラダーのマスを踏んでいきましょう」
子どもたちは谷さんのデモンストレーションを見ながら、見様見真似で体を動かしていきます。この「見て真似る」ことがポイントで、体を動かしていくうちに、自然とできるようになっていきます。
谷さんは「最初はうまくいかないので、ミスをしても気にしないこと。どんどんチャレンジしていこう」と優しく言葉をかけていきます。
足の踏み込み、腕の振りを意識することで動きにシャープさが生まれ、サッカー選手の動きに近づいていきます。そこで、2つ目のテーマである「方向変換」にトライ。
谷さんは「方向変換で動き出すときに、姿勢が崩れがちです。体の中心に入っている一本の棒を少し傾けて、一歩目を踏み出すイメージを持ちましょう」と話し、方向変換、スタートダッシュのコツを伝授していきます。
具体的には、地面からパワーを得られる位置に足をつくことや、足の親指と小指の付け根を地面につけ、そこに体重を乗り込ませることなどをレクチャーしていきます。