人数はいるけどGKやりたい子がいない、上手く褒めて1人を固定にするか複数人で回すかどちらが良いか教えて
チームの人数はそこそこいるけど、GKをやりたい子がいない。試合では仕方なく2,3人に順番でGKをしてもらっているが、どうしたらいい?
褒め続けて固定のGKを作るべきか、今のように順番で回すべきか......。と悩むコーチからのご相談をいただきました。同じような悩みを抱えるチームもあるのでは?
今回も、ジェフユナイテッド市原・千葉の育成コーチや、京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターなどを歴任し、のべ60万人以上の子どもたちを指導してきた池上正さんが、ご自身が現在指導している現場の例や、元日本代表監督オシムさんのエピソードを交えてアドバイスを送ります。
(取材・文島沢優子)
池上正さんの指導を動画で見る>>
(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)
<<技術や熱量の差で3学年ミックスの縦割りグループ分け、学年ミックスで気を付けないといけないことは?
<お父さんコーチからの質問>
こんにちは。
ほとんど少年団のような街クラブで3年生を教えています。
隣の市と隣接するエリアなので、市をまたいで入団してくる子も多く、人数はそこそこいるのですがキーパーをやりたい子が同学年にいないため、試合では仕方なく、2、3人を順番にキーパーとして出場させています。
うまく褒め続けて固定キーパーを作るべきか、今までのように順番にやっていくべきか、良いキーパーを育成するためにはどちらが良いのでしょうか?
<池上さんからのアドバイス>
ご相談ありがとうございます。
例えばドイツには、全員がゴールキーパーを経験できるシュートゲームにした練習があります。攻撃をしていてボールを取られると、その子がキーパーをします。シュートを止められても同じ。そうするとみんなにチャンスが出てきます。楽しくやれるシュートゲームなので、キーパーは嫌だという空気感がなくなってくる設定です。
このように、私は育て方ひとつで変えられると考えます。
■全員に全部のポジションを経験させる大人がGKを押し付けないこと
私は小中学生のチームを持っていますが、ポジションを固定せずに毎回替えていきます。
フィールドのポジションもみんなが毎試合替わります。そうすると、子どもたちから「僕はキーパーはやりたくない」といった苦情が出ません。みんなが全部のポジションを経験するのが当たり前の世界になっているからです。