GKの反応速度を上げるために大事なのは「人間観察」!? プレーの反応速度を上げるために必要な要素とは
観ることから始まり、状況を把握することで、予測が生まれます。予測があることで判断しやすくなり、決断→プレーの実行。そしてまた観るに戻るという、ゴールキーパーのプレーサイクルがあります。それをサッカー以外の時間でもやれるようになると、予測力がつき、物事に対しての反応速度も上がっていくと思います」
常に周囲を観て、この人は何を考えているのか、何をしようとしているのかについて、思いを巡らせること。これはサッカーから離れていてもできることです。
「それはゴールキーパーにとって、すごく大事なことです。相手選手が何をしようとしているのかがわかれば、そうさせないようにすればいい。反対に、仲間はこのプレーをやりたがっているから、あそにボールを出してあげようといったように、攻撃面でも同じように考えることができます」
■反応速度を高めるには、人間の基本「正しく立てる」「正しく歩ける」が大事
澤村コーチはフィジカル的な側面からも「サッカー以外の時間の過ごし方が大事」と声を大にして言います。
「反応速度を高めたいのであれば、まず正しく立てるかどうか。そして正しく歩けるか、正しく座れるか。姿勢と体の動かし方に尽きると思います。子どもたちを観ていても、姿勢が悪い子が多いです」
澤村コーチはそれを「カッコ悪いゴールキーパーが多い」と表現します。
「グラウンドに来るとき、ユニフォームを着たとき、ゴールマウスに立っているとき。カッコ悪いゴールキーパーが多いです。その子たちをサッカーのトレーニングで成長させるのは当然ですが、ご家庭や学校でも、背筋を伸ばす、正しく座るといったことに、目を向けてほしいと思います」
■足指が使えないと踏ん張りが効かず反応が遅くなる
立ち方、歩き方、姿勢はサッカーをする上で重要なポイントであり、根底にあるのが「足の指」です。
「子どもたちの足の指を見ると、指が動かない、使えない。
だから踏ん張りが効かず、反応も遅くなる。みんな良いスパイクを履いて、良いソックスを履いていますが、指が使えない子は多いです」
■反応速度を上げるには受け身じゃダメ、気持ちの持ち方で相手に重圧を与えることもできる
ゴールキーパーの反応速度と一言で言っても、マインドから日々の姿勢、立ち方や足の指の使い方まで、様々なポイントがあります。それらに目を向けて、ゴール前では堂々とした気持ち、立ち姿でいたいもの。