思春期? 上手いけど一旦機嫌が悪くなるとチームメイトも腫れ物扱いする子に指導者はどう接したらいいか教えて
よって、どんなに上手でも、チームの中心であっても、小学生時代に特別扱いしてはいけません。
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■変化を促すために、撮影して本人に見せるのも一つの手
(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)
以前、すごいドリブラーに出会ったことがあります。そこで中学生とやらせました。すると1か月もすると、中学生のディフェンスを抜けなくなりました。小学生のうちにそういうことを体験させる必要があります。
小学生のチームだと自分ひとりでやってしまい、フリーの子にパスしない子どもをよく見かけます。そんなときはこんな話をします。
「フリーの子にパスしたら?そうすれば、みんな嬉しいよ。サッカーはチームでやるものだよ」
そういった上手い子は、ミスした子を責めることもあります。そのときも「みんなでやるスポーツだ」と言い続けることが重要です。それがチームのスローガンになれば、パスしなかった子も変わっていきます。
その子の様子をビデオで撮って見せるのもいいでしょう。
胸でトラップするとき、手を広げてトラップしようと伝えるのですが、どうしてもできない中学生がいました。注意しても「僕は手を広げてる」と言い張ります。パスを出さずひとりでドリブルする子でした。
手を広げないと審判からはハンドに見えることがあるので習得してほしい技術です。
よってビデオに撮って見せました。観念したような様子でしたが「これは僕じゃない」と言いました。そんな子でも、少しずつ変わっていき、次第にパスができるようになりました。
指導者によって選手は変わります。子どもを伸ばしてあげてください。
池上正(いけがみ・ただし)「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。
2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)