部屋干しのにおい対策は「干し方」ではなく「洗い方」!洗濯王子に聞いた、におわない洗濯のコツ
これらは洗濯物の量に合わせて水の量を設定してくれる「自動モード」での洗濯によくあること。しかしそれでは汚れがしっかり落ちたとは言えないと中村さんは話します。
また、洗剤の多くがうたっている「すすぎ1回でOK」というのも、実は汚れを落とすという観点では疑わしいのだとか。
中村さんが行った実験によると、すすぎ1回でOKな洗剤でも、1回のすすぎでは十分にすすげておらず、2回目のすすぎ時の排水はまだまだ濁っているものばかりだったそうです。すすぎの水が濁るということは、洗剤や汚れが十分にすすげていないということです。
■汚れが落ちきっていないから衣類が臭くなる
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写真は部屋干しのイメージ
部屋干し臭問題は、そんな今の洗濯事情が悪化させていると言っても過言ではないのだとか。中村さんいわく、正しく汚れが落ちていれば、部屋干しでも衣類が臭くなることはないのだそうです。
部屋干しで衣類がにおうようになるのは、乾くのに時間がかかるからではなく、きちんと洗えておらず、汚れが残っているから。
生乾き臭は、菌が皮脂などの汚れを食べて出す排泄物が臭いの原因ですよと言われます。
これだけ聞くと、「菌を無くせばいいんだな!」と思ってしまいますが、菌は常在菌でどこにでもいるので、完全になくすことは不可能です。
殺菌して服に菌がいなくなっても、着用していて臭いが出るのは、洗った後についた菌が排泄したから。これをゾンビ臭と言う人やメーカーがいたりします。
殺菌しても、菌はどこにでもいて、またついてしまう。そう考えると対策は殺菌ではなく、服の上に汚れをいかに残さないか?が生乾き臭の本当の対策です。
汚れを落とす洗い方と、洗って落ちた汚れをすすぎ切って服に残さないことが大事なのです。
■正しい洗濯に肝心なのは「3つの量」と「3回のすすぎ」のみ
そういった衣類の汚れとにおいのメカニズムをふまえ、中村さんが推奨するのは「3つの量と3回のすすぎ」だそう。
詳しく解説します。
【3つの量】とは
・衣類の量
・洗剤の量
・水の量
洗濯でしっかり汚れを落とすために大切な「3つの量」です。
まずは「衣類の量」
これは、洗濯機に入れる衣類の量を「入れすぎない」こと。
縦型の洗濯機は洗濯槽の7〜8割まで、ドラム式の場合は半分までを目安にします。
「いつももっとたくさん入れている」という方が、特にドラム式ユーザーの方に多いのではないでしょうか。