子育て情報『サッカーで必要な思考力や判断力の育成を阻む「ヘリコプターペアレント」にならないための注意点』

サッカーで必要な思考力や判断力の育成を阻む「ヘリコプターペアレント」にならないための注意点

「ヘリコプターペアレント」という言葉を聞いたことがありますか?

これはアメリカで生まれた言葉で、「子どもの周りを常にヘリコプターのように旋回し、過度に干渉する親のこと」を指します。

愛情から来る行動ではありますが、子どもの成長に悪影響を及ぼす可能性があると言われています。

前回に続き、心理カウンセラーのあさくらゆかりさんに、ヘリコプターペアレントの特徴や弊害、そして対処法についてお話を伺いました。
(取材・文鈴木智之)

目次

・ヘリコプターペアレントの特徴
・失敗する経験を一度もさせてもらえずに社会に出たら......
・監視と見守りの違い
・失敗した時に「お母さんが言ったからだ」と他責な考えの子にしないために
・他責思考ではサッカーでも伸びない
・ヘリコプターペアレントにならないための心構え
・サッカーは子どもの自立心や決断力を育むのに最適なスポーツ


サッカーで必要な思考力や判断力の育成を阻む「ヘリコプターペアレント」にならないための注意点

(C)たむらさいか

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■ヘリコプターペアレントの特徴

心理カウンセラーのあさくらさんによると、ヘリコプターペアレントには、以下のような特徴があります。

1. 子どもがすべき問題解決を親がしてしまう
2. 子どもがすべき決断を親がする
3. 自分の理想を子どもに押し付ける
4. 子どもが失敗する体験を奪う

具体的な例として、あさくらさんは次のように説明します。

「幼稚園児ぐらいだと『そのおもちゃ貸して』『いやだよ』と言われたときに、どうしようかって一緒に考えられるといいんです。でも『貸してあげなさいよ』とか『順番でしょう』『今度はうちの子の番よ』と、親が代わりに言ってしまったり、その子の親に言ってしまうことは、ヘリコプターペアレント的な行動と言えます」

年齢が低いうちは、仕方のない場面もあるかもしれませんが、いつまでも親が子どもを子ども扱いし続けることは、長期的に見ると、大きな弊害が生まれます。

「幼い頃だと、今日着る服とか、何を食べるかといった、小さなことから始まり、思春期や成人になってくると、どこに進学するのか、どこに就職するのか、どんな人と結婚するかなど、本来自分で決めることを、親が決めてしまうことがあります。
これはかなり危うい行動です」

サッカーで必要な思考力や判断力の育成を阻む「ヘリコプターペアレント」にならないための注意点


■失敗する経験を一度もさせてもらえずに社会に出たら......

過度な干渉は、子どもの成長にさまざまな悪影響を及ぼします。特に、自立心の欠如、問題解決能力の低下、自己肯定感の低下、社会性の未発達などが挙げられます。

あさくらさんは、なかでも「失敗経験の重要性」を強調します。

「失敗も挫折も一つもしたことがない、傷つかないまま大人になって社会に出たら、どうなるでしょうか。

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