ワーチャレ準優勝。大会を通じて柏レイソルU-12が見せた攻撃的スタイルの本質
僕もアカデミー出身で、このクラブで育ち、クラブに対する愛があります。このクラブがどういう選手を育てたいかというのを、僕自身も教えてもらってきたので、それを選手たちに伝えたいと思って指導しています。
――現役時代はテクニシャン系だったんですか?
ボールを大事にプレーするタイプで、レイソル以外では活躍できなかったと思います。あ、別に活躍はしていませんが(笑)。僕はレイソルのサッカーが好きで、アカデミーでサッカーを教えてもらいました。サッカーの本質というか、今僕が大事にしているものは、レイソルで培ったものです。
■ボールと自分の関係だけでなく、オフ同士の繋がりを大事にしている
育成年代では、攻守において主導権を握り、ボールトスペースを支配することを大事にしている写真:新井賢一
――レイソルの育成哲学は、どのようなことでしょうか?
攻守において主導権を握り、ボールとスペースを支配するところは、どのカテゴリーでも大事にしています。ただ、カテゴリーによって獲得しやすいものや、その時期に獲得してほしいものもあります。それも踏まえて、学年ごとに少しずつ異なるものにフォーカスしている形です。
――U-12年代で大切に指導していることは?
U-12では、ボールを持っていない選手同士が繋がってプレーすることと、個人で相手を剥がしていくことを重視しています。11人制が始まるこの年代では、ジュニアユースに繋がることを考え、複数の選手と協力して、グループで相手を剥がしていくことが大切です。ボールと自分の関係だけでなく、ボールを持っていない選手同士の関係がとても重要になるので、オフ同士の繋がりを特に大事にしています。
――その部分に関して、準決勝の川崎フロンターレU-12戦(3対0で勝利)では、表現できたのではないでしょうか?
そうですね。うまく噛み合って、選手同士もいい距離感でプレーできたと思います。
決勝戦でも、後半にそのようなシーンが何回か見られました。ただ、ゲーム状況を考えると、より前に行かないといけないこともあり、そのバランスが難しいところでしたね。
■ゲーム状況を理解してプレーすることが大切
――決勝は悔しい敗戦でしたが、選手たちには、次にどう活かしてほしいですか?
決勝戦に関して言えば、ゲームの流れを読むこと、ゲーム状況を理解してプレーすることが本当に大切だと感じました。