できないと練習から外れてしまう未就学児、できた子を褒めるのはできない子のハードルを上げる? 指導のポイントを教えて
わいわいと騒いでやっていると「真面目にやっていない」と感じる向きもあるようですが、子どもが夢中になるのはフロー理論上必要なことです。夢中になる「フロー状態」こそが最も上達する状況といえます。
■指導のポイントはスモールステップをほめること
その際、指導者はスモールステップをほめましょう。それはスキルの向上だけに限りません。
練習の途中で砂遊びを始めた子が、砂場から戻ってきたら「よく帰ってきたね。えらいね」とほめます。水分補給の後、すぐに集まれたら「早く来れたね」と認めてあげてください。常に子どもたちの行動の変化に敏感でいましょう。
子どもたちは、興味さえあればどんどんやります。練習そっちのけで草むらのバッタを追いかけ始めてまったく戻ってこなかったことがありました。そんなとき、声を張り上げて「練習しろ」と叱ったりしません。
私は草むらにボールを蹴り込みました。ボールが来てびっくりしたバッタがぴょんぴょん跳ぶので、子どもたちは大喜びします。そこで「誰がボールを持ってこれるかな?ドリブルしてコーチのところに持ってきて!」と言って競争させます。
子どもたちは興味があるから、バッタのいる草むらに行くわけです。そのような興味をうまく利用しましょう。
■みんなで一緒に何かをするのが苦手な子も増えているので、よく見てあげて
とはいえ、最近の風潮として、みんなで何かを一緒にやるのが苦手な子どもは増えているようです。
そこを踏まえて、一人ひとり違いを認めてあげられる練習をしてください。
前述したように、子どもがやりたくないと言えば「オッケー。じゃあ、練習を替えるね」とコーチ側が変化してあげなくてはいけません。
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■練習がフィットして楽しくなると子どもたちは挑戦する
(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)
練習がフィットして楽しくなると、子どもたちは挑戦します。
例えばリフティングが出来ない子は、ワンバウンドのリフティングでいいことにします。難易度が下がるので、できる子が増えてみんなが「コーチ、見て!」と言って見せに来ます。
出来ない子に「練習してこい」と言わずに、その子たちができるように練習を変化させましょう。大人側が子どもの気持ちをわかってあげなくてはいけません。