「褒める」も「叱る」も大事 サッカーで子どもを伸ばすために必要な「叱る」の定義や適切な声掛けは? 保護者の悩みに回答
と答え、こう続けます。
「叱るというのは未来に向けて言葉を発することだと思うんです。例えばサッカーの話をすると、原理原則があって、その原理原則から少しはみ出してしまうと、改善するために話をしてく。
その子が今後困らないように話をしてあげるっていうのが、どちらかというと『叱る』かなと思います。
それがプラスの言葉であることが前提だなという風に思ってます。
一方で怒るっていうのは、真逆の行動で、自分の感情や欲求が満たされない時に言ってしまうことかなと思います」
と、「叱る」は、未来に向けて成長を促すための行為だと語ると、質問者のエンドウさんをはじめ、参加者のみなさんは頷いていました。
=================================
<怒る、叱るの違い>
怒る ―― 感情的に自分のイライラや怒りをぶつけるもの
叱る ―― 相手の非を指摘し、説明し、きびしく注意を与えるもの。腹をたてているわけではない、相手の成長を促すための行為
=================================
■親としてのリアルな話に参加者も共感
いっぽうで菊池コーチは、指導現場では意識しているものの家庭では中々難しい......、という父の顔ものぞかせます。
「我が子もサッカーをしていて、先日テストの結果を持ってきた時『なんでこの点数なんだ? YouTubeばっかり見て勉強してないからこうなるんだよ』と、叱るじゃなく怒る方の言い方をしてしまいました」とご自身の体験を語ると、参加者たちからも共感の声が上がりました。
■褒めると叱るはバランスが大事
子どもに伝え、諭すイメージ
サカイクキャンプやシンキングサッカースクールでは、褒めることも大事にしていますが、子どものサッカー経験値によっては求められるものが異なります。サッカー歴が長く経験のある子たちには、経験値の浅い子たちと同じ内容のトレーニングをしていても、「よかった、素晴らしいよ。でも次はこういう風にしてったらいいよね」と、未来の話につなげていくことも必要なのだそう。
そういった「褒める」と「叱る」のバランスを取ることが大事なのだと教えてくれました。
■褒められるために大人の目を気にした行動をとるようになる懸念も
そのうえで、「褒める」だけの懸念点も伝えます。
「褒めるばかりだと、それが当たり前になってしまうと思っています。