子育て情報『外国人が日本で初めての災害体験・避難生活日本の課題が浮き彫りに』

2022年5月31日 10:00

外国人が日本で初めての災害体験・避難生活日本の課題が浮き彫りに

また、イスラム教の女性は髪を他人に見せてはいけないので外ではヒジャブというスカーフを被っていますが、自宅ではヒジャブを外します。避難所では仕切りがなくてプライバシーがなく、ヒジャブを外せなかったので大変暑かったです。

携帯電話に届いた市からのアラートメッセージの本文が日本語だけだったので、英語でも表記する必要があると思います。近所に英語の先生達も住んでいましたが日本語が読めずに困っていました。また防災無線も日本語だけの内容なので、危険度が高い場合には最低限英語でも内容を伝えるようにすることが市民の命を守るためにも必要だと思います。

SNSでは各言語でのコミュニティが地域毎にあり、LINEグループやFacebookなどで情報が共有されています。行政が情報を共有するのでしたら、文字数制限がないFacebookでの日本語と英語での情報発信が良いと思います。

■ 〜食や礼拝場所などに課題、日本人には外国人に対して「おせっかいになって欲しい」〜
マレーシア人はほぼイスラム教徒なので、一番気になるのは食べ物のことです。
日本へ旅行をするときには、ハラール食品が食べられる場所やお祈りができる場所など事前にしっかりと情報を入手しますが、やはり心配なのです。10年前に比べると良くはなっていると思いますが、普通のスーパーなどでもハラール食品が買えるようになるとさらに良いと思います。

以前、私は鹿児島の郊外に住んでいましたが、ハラール食品を買える店が近くになくて大変不便でした。ハラール食品のレトルトカレーやラーメンなどがコンビニなどでも買えるようになると、イスラム教徒に限らず、ベジタリアンやヴィーガンでも食べることができて良いと思います。

また、デパートなど人が集まる場所に、個室の礼拝所があるとありがたいです。日本で色々な場所に喫煙所があるのと同じように、マレーシアではデパートなどに個室の礼拝所があります。日本では、買い物をしていてお祈りの時間となると、仕方がないので試着室や階段の下でシートを敷いてお祈りをすることもあり、警備員さんから質問を受けることもありました。お祈りの場所を用意してもらえるとありがたいです。


――読者の皆様にメッセージをお願いします。

フダ 災害の時は、皆焦っていて冷静に考えられなくなります。特に外国人は、言葉の壁などもあり、家族も遠くにいて心細くなるので、日本人が色々と教えてくれたり、助けてくれたりすると一番うれしいと思います。

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