子育て情報『外国人が日本で初めての災害体験・避難生活日本の課題が浮き彫りに』

2022年5月31日 10:00

外国人が日本で初めての災害体験・避難生活日本の課題が浮き彫りに

が携帯電話に届きました。本文は日本語だったので、日本語の分からないマレーシア人のためにその内容をマレー語に訳してすぐに自分のFacebookでシェアして避難を呼びかけました。

夜7時過ぎにヨガマットと枕2つ、パスポートと携帯電話を持って、夫と共に避難先の公民館に避難しましたが、既に多くの住民の方々が来ていました。私たちは何も食べるものを持ってこず、また公民館でも食事が提供されなかったので、お腹が空いてしまい、朝になってから高台にあるコンビニに行って、おにぎりやペットボトルの水を買いました。私たちはイスラム教徒ですが、梅干しや魚の具のおにぎりならば食べることができます。その後、水が引いたので、安全を確認して避難所から自宅に戻りました。

■ 〜災害避難時には食事、プライバシー、言語などに配慮が必要〜

――避難所生活ではどのようなことが一番気になりましたか。

フダ やはり気になるのは食べ物で、ハラール食品があると一番安心です。
イスラム教徒は、教えが厳しいというよりも、教えをちゃんと守っている人たちなので、豚肉やアルコールなど教えで禁止された食べ物を食べると気分が悪くなります。災害時にも避難所で野菜スープなどが提供されると、イスラム教徒だけではなくてベジタリアンやヴィーガンの人たちも食べられるので良いと思います。

以前、鹿児島の桜島での避難訓練にボランティアとして参加したことがあります。有名な活火山なので、桜島から避難所に避難するまでを訓練するのですが、避難所でご飯が用意されていて、牛肉カレーとベジタリアン向けの野菜カレーが別々に提供されていて大変ありがたかったです。ベジタリアンやヴィーガン、またイスラム教徒やヒンズー教徒でも食べられる野菜料理が用意されていることは、大切なことだと思いました。

最近では、大豆から作られた鶏肉や牛肉に似せた大豆ミート食品があります。10年前に留学していた時とは世の中が大きく変わってきていて、鶏肉や牛肉が食べたくなった時には今では大豆ミート食品を食べられるので本当に便利になりました。このような食材を使って料理が提供されると、誰でも食べることができるので良いと思います。


――お祈りの場所やプライバシー、また言語面への配慮なども必要とお伺いしました。
フダ 避難所にはお祈りをする場所の仕切りがなくて、着替えも難しかったので、パーティションやお祈りができる部屋があると良かったと思います。

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