大手不動産会社で約20年、主に秘書として勤務。新入社員から社長まで、様々な人間、恋愛模様を見る。衛生管理者の資格取得後、社員のヘルスケアも担当したことがきっかけで心理学を学び、退職後心理カウンセラーとして活動。エキサイト「お悩み相談室」や、紹介による個人対面などのカウンセリング、心理テスト作成、コラムの執筆を行っている。
子育てや夫婦関係、ママ友トラブルや自分のココロの在り方についてなど、さまざまなテーマを取り上げてきた心理カウンセラー・佐藤栄子先生があなたのお悩みを解決します。
コロナ変異株の影響で緊急事態宣言の期間が延長になるなど、なかなか以前の生活に戻りづらい毎日が続いています。 長く「自粛」を求められると、何かを楽しもうとする気持ちを押さえつけてしまいがちですが、あなたが本来「楽しい」と思えることってなんでしょうか。 以下の簡単な心理テストをどうぞおためしください! Q.あなたは旅行先から新幹線で帰宅中。すると何かトラブルが起こったようで、新幹線が途中の駅で停車してしまいました。運行再開に1時間くらいかかるとアナウンスが流れています。あなたはどんな行動をとりますか? 深く考えずに一番近いと思うものを直感で選んでください。 1.席を立って家族や友だちに電話する 2.そのまま座席にいて本を読む 3.新幹線をおりて駅のホームや構内を散策する 4.他の交通手段を調べるなどして早く帰宅できないか検討する 選べましたか? それでは、答えを見てみましょう。 1、「席を立って家族や友だちに電話する」を選んだあなた あなたの「楽しさのツボ」は、何かをシェアすること。ものに限らず、知識や情報を人から学んだり、逆に教えたりということにも楽しみを感じられます。今は直接、人と会う機会は少ないかもしれませんが、SNSを活用して交流を深めましょう。 2、「そのまま座席にいて本を読む」を選んだあなた あなたの「楽しさのツボ」は、ひとりの時間を持つこと。ひとりでコツコツと何かに取り組んだり、お風呂やカフェでひとりボーッとすることにも喜びを感じます。毎日忙しくても、ひとりになれる時間を持つようにしてみてください。 3、「新幹線をおりて駅のホームや構内を散策する」を選んだあなた あなたの「楽しさのツボ」は新発見をすること。新しい商品を一早く試したり、オープンしたてのお店に行ってみたり、未知のものにチャレンジすることに楽しみを感じられます。近場のお散歩でも、何か新たなものを発見するかもしれませんよ。 4、「他の交通手段を調べるなどして早く帰宅できないか検討する」を選んだあなた あなたの「楽しさのツボ」は収入につながること。ポイ活をしたり、宝くじを買ったり、不用品をネットで売ったりと、楽しんでお金を増やせます。趣味が高じてその教室を開くこともできそうなので、ステイホームしながら取り組むのもよいでしょう。 いかかがでしたか? 気持ちの上でも制約を感じる毎日ですが、わずかな時間であっても自分を楽しませることができると、生活の充実度も変わってくると思います。ちなみに自分を楽しませることが上手な人は、自分のことが好き! というケースが多いのですが、あなたは自分のことが好きでしょうか? 詳しいテストをご用意していますので、こちらもご覧ください。 「楽しみ上手は自分と仲良し! あなたはどれだけ自分のことが好き?」 ママが気になる心理テストがいっぱい! 子育て診断はこちら
2021年07月15日6月は1年間のなかで唯一、祝日が設定されていない月ですね。しかし、イベントとしては第3日曜日の「父の日」があります。 母の日ほどは認識されていない感じもしますが、あなたは今まで生きてきたなかで父親からどんな精神的な影響を受けているでしょうか。 以下の簡単な心理テストをどうぞおためしください! Q.久しぶりに母校の小学校を訪れました。廊下に歴代の校長先生の写真が飾ってあり、現在の校長先生は初老の男性で笑顔が優しそうです。さて、その先生の写真の背景に写っていたものは何だったと思いますか? 1.花壇 2.教師など他の職員さんたち 3.校庭で遊ぶ児童 4.校舎 選べましたか? それでは、答えを見てみましょう。 1、「花壇」を選んだあなた あなたは父親から「男性の好みや見方」に対して影響を受けているようです。父親を見て「こういう男性が好き(嫌い)」と、自身の恋愛観も培ってきたでしょう。良くも悪くも男性を見極める判断力を養えたといえます。 2、「教師など他の職員さんたち」を選んだあなた あなたは父親から「チームとしての家族観」に対して影響を受けているようです。父親が家事をするかしないか、母親含む家族に対してどうかかわっているかなど、自分のパートナーになる男性に望むことを明確にするヒントになっているでしょう。 3、「校庭で遊ぶ児童」を選んだあなた あなたは父親から「仕事に対する姿勢」に対して影響を受けているようです。仕事の選び方や取り組み方などについて、反面教師の部分もあるかもしれませんが、自身の仕事観に参考になったところが大きそうです。 4、「校舎」を選んだあなた あなたは父親から「金銭感覚」に対して影響を受けているようです。何にお金を一番使うか、または貯めるかなど、家庭の収支をどう考えているのか父親の言動を観察していて、自分のマネーライフを考えるきっかけになったでしょう。 いかかがでしたか? 家庭ではどうしても母親より存在が薄くなりがちな父親ですが、初めて出会う異性として、何らかの学びがあったでしょうね。反面、最近は「男性、女性」という視点での区別をしない、いわゆるジェンダーフリーの考え方も肯定されるようになっていますが、あなたの「ジェンダーフリー」度はどれくらいあるのでしょうか? 詳しいテストをご用意していますので、こちらもご覧ください。 「女だからの思い込み? あなたのジェンダーフリー度は?」 ママが気になる心理テストがいっぱい! 子育て診断はこちら
2021年06月15日ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしたか? 5月5日は「こどもの日」ですが、私たちが子ども時代に何らかの理由で「○○してはいけない!」と思いこんでしまったこと(禁止令)は心のブロックとなって、大人である現在でもさまざまな場面で顔を出すことがあります。 あなたの心のブロック(禁止令)はどんなものでしょうか? 以下の簡単な心理テストをどうぞおためしください! Q.知り合いの娘さんが第一志望の大学に合格し、一人暮らしを始めることになりました。あなたも何かお祝いをあげたいと思っています。値段はすべて同じくらいとして、下記のどれを選びますか。深く考えずに一番近いと思うものを直感で選んでください。 1.図書カード 2.財布 3.メイク用品 4.ルームウエア 選べましたか? それでは、答えを見てみましょう。 1、「図書カード」を選んだあなた あなたは子ども時代に、自分の話を親や周囲に無視・否定されて悲しかった経験から「意見を言ってはいけない」というブロックがあるようです。もしあなたが、周囲の人の顔色を伺って意見を合わせたり、他人と深くかかわることを苦手と感じることがあるとしたら、その影響かもしれません。 2、「財布」を選んだあなた あなたは子ども時代にお金で苦労する両親を見たり、「ムダ遣いをするな!」と厳しく言われた経験から「お金を使ってはいけない」というブロックがあるようです。もしあなたが自分のためにお金を使うことに抵抗があったり、支払いをするときに苦しい気持ちになることがあるとしたら、その影響かもしれません。 3、「メイク用品」を選んだあなた あなたは子ども時代に「もっとしっかりしなさい」と言われたり、逆にしっかりしていることを褒められすぎた経験から「人に甘えてはいけない」というブロックがあるようです。困った時でも一人で解決しようと頑張りすぎたり、逆に他人に手を差し伸べられないときがあるとしたら、その影響かもしれません。 4、「ルームウエア」を選んだあなた あなたは子ども時代に親や周囲から「もっと努力しなさい」「怠けていたら後が大変になる」と言われた経験から「休んではいけない」というブロックがあるようです。毎日予定を詰め込まないと不安になったり、ボーっとしていると罪悪感を感じたりすることが多いとしたら、その影響かもしれません。 いかかがでしたか? 心のブロックは無意識に感じてしまうものですが、行動や意識を変えていくことで克服していくことができます。そのために、今のあなたに「あなた自身からかけてあげたい言葉」はなんでしょうか? 詳しいテストをご用意していますので、こちらもご覧ください。 「心のブロック解除!今、自分にかけてあげるべき言葉とは?」 ママが気になる心理テストがいっぱい! 子育て診断はこちら
2021年05月15日春になり新年度が始まりますね。新たな環境や人間関係のなかで、初めて会う人が多くなる季節です。 心理学の「初頭効果」という説によると、人間は初対面で受けた印象が一番残りやすく、その後の評価にも大きな影響を与えるそうです。「はじめまして」の相手に対し、あなたが気をつけておくべきポイントはなんでしょうか? 以下の簡単な心理テストをどうぞおためしください! Q.近所においしいと評判のパン屋さんができました。さっそくお休みの日、あなたもお店に行ってみると、すでに数人が開店を待って並んでいます。あなたも最後尾について並んでいたら、背後にさらに誰かが並んだ気配が…。チラッと振り返ったとき、そこに立っていたのはどんな人だと思いますか。深く考えずに一番近いと思うものを直感で選んでください。 1.おとなしそうな若い男性 2.背が高い中年男性 3.小太りの中年女性 4.メガネが似合う若い女性 選べましたか? それでは、答えを見てみましょう。 1、「おとなしそうな若い男性」を選んだあなた あなたは謙虚で、大勢の人がいるところではその場の空気を読んで行動する協調性のあるタイプですが、あまり周りに遠慮しすぎると、オドオドして自信がなさそうな印象を与えることも。言うべきことはハッキリ伝えましょう。 2、「背が高い中年男性」を選んだあなた あなたは初対面の相手でもマイペースを保ち、会話が途切れないように気遣うこともできるのですが、あまり感情を表に出さないほうなので、人によってはクールでとっつきにくい印象を与えることも。意識して笑顔で話すよう心がけましょう。 3、「小太りの中年女性」を選んだあなた あなたは明るくて、初対面の相手でもにこやかに接するため、親しみやすさを感じるタイプですが、つい盛り上がって話しすぎてしまい、いつもテンションが高いという印象を与えるかも。相手の話を最後まできっちり聞くように意識しましょう。 4、「メガネが似合う若い女性」を選んだあなた あなたは礼儀正しく、特に初対面の相手であればいつも以上にきちんとした対応ができますが、逆にきちんとしすぎて相手が遠慮してしまい、堅苦しい印象を与えることも。緊張した空気が漂っていることに気づいたら、あえてくだけた話し方をしてみましょう。 いかかがでしたか? 自分を必要以上に良く見せようとする必要はありませんが、まだお互いをよく知らない状況ならば、できれば好印象を抱いてもらいたいと思いますよね。あなたにおすすめの「好印象になるポイント」は何でしょうか? 詳しいテストをご用意していますので、こちらもご覧ください。 「新たな出会いで好感度UP!おすすめワンポイントアドバイス」 ママが気になる心理テストがいっぱい! 子育て診断はこちら
2021年04月15日コロナ禍で会社の業種に関わらず、全社員リモートワークとなった企業も少なくありません。そうなると、毎日通勤していたパートナーがずっと家にいる状態となります。 ある家庭では、多忙を極めていた夫が、仕事をしているとはいえ家にいてくれるという安心感があり、夫婦仲が良くなったという例ある一方で、 夫の存在にプレッシャー を感じてしまう妻も少なからずいるようです。 それが長期間になればなるほど気持ちが沈み、「一生パートナーが家にいる」という事実に 絶望感 さえ感じる人もいるようです。 どうして、パートナーの在宅にプレッシャーを感じるのでしょうか? そうならない方法はあるのでしょうか? ■家族の目があると手を抜けない罪悪感とプレッシャー 例えば、家事・育児の多くを妻が担っている家庭の場合、妻は24時間365日働いているようなものでしょう。子どもが小さければなおさらです。 1人になれる時間があればホッと一息つける時間も持てるでしょうが、夫がリモートワークでずっと在宅となると気をつかいますよね。テレビをゆっくり観たり、友だちと長電話したりといったことに 罪悪感 を抱くこともあるでしょう。 また、夫が家にいることで、家事育児のルーティンも変わってきます。これまでは、簡単にすませていたお昼ごはんにも手が抜けない、好きな時に出かけていた子どもとの散歩も夫のオンライン会議に合わせるなど、 自分の都合だけでは動けなくなる でしょう。 夫からこうしてほしいなど何か言われたわけでもないのに、感じてしまう 罪悪感やプレッシャー 。これまで通り、自分のペースで進められない家事や育児。とくに、育休中の方や専業主婦の方など、家で過ごす時間が長い方は、 不自由 さを感じることが多いと思います。 夫の定年後に訪れるはずだった「夫婦ともに家にいる生活」が、コロナ禍で急に何十年も前倒しになったことで、気持ちや生活の準備ができていないから、一層つらく感じるのかもしれません。まして今はまだ子どもがいて手もかかります。 しかし、裏を返せば、そういった問題が若い今のうちにわかって良かったともいえます。夫の定年後に夫源病(夫を原因とする妻の心や体の不調)に悩まされる妻は少なくありません。それを20〜30代で体験できたというのは、順応や立て直しもしやすく、定年後のギスギスが回避できるかもしれません。 逆に、共働きで以前から夫はリモートワークが多く、これまでは一人で家で仕事ができていたにも関わらず、妻もリモートワークが始まってしまったことによるストレスを抱えている場合もあります。仕事をしている家庭の場合、生活音がオンライン会議中にはいってしまったり、書斎をどちらが使うか考えたり…。少し休憩していると、仕事をしていないなら家事を手伝ってと言われてしまったり、小言を日中も言われるなんてケースも。それだけでなく、夫婦でずっと家にいることで、仕事と家庭の切り替えがなくなり、ストレスを抱えてしまいがちです。 ■パートナーをストレスと感じないために「分ける・区切る」 家族の前では家事、育児、仕事に手を抜けないという罪悪感やプレッシャーは、多くの場合、自分自身の 思い込み によるものが大きいのではないでしょうか。 パートナーがすぐそばで仕事をしているのだから、自分も休んでなんかいられない。相手に強制されたわけではないのに、 自分で自分にプレッシャー をかけてしまうのです。 パートナーが家にずっといることをつらいと感じるようなら、自分で自分に「こうあるべき」と強いていないか、24時間365日、家族のために働くことが家族への愛情と思い込んでいないか、一度自分自身を見つめ直してみましょう。 そのうえで、家族がいてもオフタイムを積極的に設ける意識改革をしなければいけません。自分自身も気持ちを切り替え、パートナーにも切り替えを働きかける必要があります。 とはいえ、急に「気持ちを切り替えましょう」と言われてすぐできるものではありませんよね。そこで、まずは 物理的、時間的に離れる 方法をおすすめします。 ある定年後のご夫婦は、月水金と火木土で奥さんと旦那さんがそれぞれアルバイトを入れ、丸1日一緒にいるのは日曜だけという生活を送るようにしたそうです。週の半分は日中1人になれる時間が設けられるようになり、関係が良くなったといいます。 それをそのまま取り入れるのは難しいでしょうが、人間は1人になる場所・時間が必要です。近い環境を作るために、家の中ではパブリックスペースとプライベートスペースをきっちり分ける、ランチタイムや休憩時間をもうけ、それ以外はお互い話しかけないなど 「分ける・区切る」 ことを意識しましょう。そして、分ける・区切ることに慣れていくこと。 今後、コロナ禍が収束したとしても、 リモートワークは日常 になると思います。企業によっては、リモートワークを推進することで、社員のパフォーマンスは変わらず、交通費や会社の水道光熱費、賃貸料が節約できるというのが明らかになったからです。そう考えると、今後は家というプライベート空間に、仕事がどんどん入り込んでくるのは防げないでしょう。 そのため、 仕事がプライベートを侵食していくストレス というのも生じると思います。例えば、始業時間や終業時間が曖昧(あいまい)になり、早朝や深夜にもオンライン会議が設定される、家族の声や音が邪魔をするかもしれないとヒヤヒヤしながらオンライン会議を行っている現状があります。 リモートワークの負担は、どちらか片方だけではなく、両者共に感じているのかもしれません。 だからこそ、物理的、時間的な区切りをもうける必要があるのです。仕事でも家事・育児でも、夫婦間で業務として取り決めをして、ルールを作ること。今それをしておけば、将来がグッと楽になり、そういう生活に慣れていくのも難しくなくなります。 これからは、家と仕事が同居するのがスタンダードになっていくこと、そのために空間と時間を分ける必要があることを、夫や子ども、家族で共通認識として持ち、ルールを決めることが重要となってきます。 エキサイトお悩み相談室で佐藤先生に相談する
2021年04月13日まだまだ収束が見えない、新型コロナウイルスの流行。自粛疲れの中、今後の生活はどうなるのか、子どもたちの教育はどうなるのか、世界はどうなるのかなど、不安ばかりの毎日でしょう。 そういった 漠然とした不安 に、落ち込むこともあると思います。不安に押しつぶされないためには、どうすればいいのでしょうか。 ■コロナ禍で漠然とした不安を感じるのはどうして? コロナ禍の中、自分のことはもちろん、子どものこと、夫のこと、家族のこと、仕事のことなど、すべての未来が見えず、多くの人が不安にさいなまれています。 不安を感じても、これまでなら自分や周囲の努力、環境を変えるなどで好転することもあったでしょう。解決できないとしても、ある程度の将来の見通しはたったのではないでしょうか。 しかし、今のコロナ禍は、未知で強大で先の見えないもの。世界中が総力を上げて対処したにもかかわらず、流行から1年以上たった今でも、明確な未来が見えてきません。自分一人の力ではどうしようもなく、解決のためにすべきこともわからない状態が続き、 これまでの常識がすべて崩れてきているために大きな不安 を感じているのです。 心理学者・加藤諦三先生の 「不安のしずめ方ー人生に疲れきる前に読む心理学」 (PHP研究所)によると、人は不安を感じた時、 「現状」 か 「理想の状況」 にしがみつく傾向にあるそうです。 しかし、「現状」はどんどん過去になり変化していきますし、「理想の状況」にしがみついてもその状態になるかどうかはわかりません。 今の状況に当てはめてみると、「現状」はコロナ禍をこれまでと同じように我慢し続けること、「理想の状況」は劇的にコロナの流行が収まり元の生活に戻れることでしょう。人は心理的にいずれかにしがみついてしまいたくなると言われていますが、どちらも不確かで解決にはつながらず、漠然とした不安を抱えたままです。 ■漠然とした不安との付き合い方 解決の糸口が見えない漠然とした不安と付き合っていくにはどうすればいいのでしょうか? 先でご紹介した心理学者の加藤先生は、「現状や理想にしがみつかず次に望むこと、つまり 『次善の策』 は何かを考えて、それも合わせて目指しておくことで、漠然とした不安を緩和することができます」とご著書で述べられています。 例えば、コロナ禍で育児に不安を感じ、自分が理想とする母親になれるかどうか不安に感じることもあるでしょう。その母親像にしがみ続ける限り、不安が消えることはありません。そういう時、これだけは子どもに対してやらないようにしよう、自分が思いつく最低の母親にだけはならないようにしようと、第2、第3の母親像を用意しておくだけで心はずっと軽くなります。 また、休校やオンライン授業で子どもの学力に不安を感じているようなら、第1志望校にこだわって受験させるだけではなく、子どもに合っていると思う第2志望、第3志望を必ず考えておくこと。 仕事であれば、こういった会社に就職したい、こういう仕事がしたい、こういう働き方がしたいという理想があるのは当然です。しかし、今は数カ月後の未来すら見えない状況なので、理想を追い求めつつ2番目の希望も同時進行で目指すこと。そうすることで、不安が薄れていくでしょう。 今は、世界規模でどんなことが起こってもおかしくない状況。平時なら次善の策を考える必要がないことでも、目標や理想としていたことが自分の努力ではどうにもならない状況なので、 臨機応変さが大事 です。 今後は副業を持つのは当たり前の時代となるでしょう。昼と夜、平日と土日というように、2つ以上の仕事を掛け持ちする人は増えていくと思います。そう考えると、理想とする仕事は土日で、次善の仕事は平日で…という働き方もできるわけですから、理想を1つに絞る必要はないわけです。 ■毎日の手抜き生活から不安が生まれる また、加藤先生は 「不安は毎日の手抜きの生活の垢(あか)から生まれる」 ともおっしゃっています。やるべきことに手をつけないまま日々を送ることで不安が生まれるという意味だと思います。 裏を返せば毎日、目の前のことを一生懸命やっていたら不安を感じている時間がないということでしょう。確かに、頭で考えている間は不安がいっぱいだったけれど、何も考えずに行動してみたら単なる取り越し苦労だった、自然と不安が消えたということは少なくありません。 そういう場合は、現状や事実に不安を感じているのではなく、 不安に対して行動できない自分自身に不安 を感じているのです。しかし、あなたが不安に思っていることでも、別の人は不安に感じないこともありますし、逆にチャンスだととらえている場合もあるでしょう。 では今、何をすれば不安が消えるのでしょうか? それは何でもいいので、自分ができることに集中することです。不安の原因に直接働きかけるものではなくても構いません。とりあえず、何かに一生懸命取り組むことで余計なことを考える暇がなくなり、頭から不安を追い出すことができます。 精神的につらいと感じることは無理をしてやらなくてもいいと思いますが、「やらず嫌い」なら挑戦してみてもいいでしょう。実際にやってみたら得意になった、好きになったということもあるでしょうし、 挑戦したことで意味が見いだせる こともあります。 今の時代は、たった一つの理想を追いかけるのはリスクが大きく、それがかなわなかった場合は不安が倍増するだけです。目標や理想を変えたり諦めたりする必要はありませんが、必ず 次善の策を用意し、まずは目の前にあること、自分に与えられたことを手を抜かず一つ一つやっていく ことが大事です。 エキサイトお悩み相談室で佐藤先生に相談する
2021年04月05日こんにちは、心理カウンセラーの佐藤栄子です。 これまで、子育てや夫婦関係、ママ友トラブルや自分のココロの在り方についてなど、さまざまなテーマを心理カウンセラーの立場で取り上げてまいりました。 そういった記事に寄せられた「もっと深掘りした内容が知りたい」「個々のケースで対応は変わるの?」といった皆様のお悩みにお答えする連載「ココロで読み解く『ママのお悩み相談室』」。 今回は、 「妻が傷つく夫の嫌味『いつも子どもと一緒でいいよな』イライラはどうかわす?」 という記事に寄せられたお悩みです。 記事では、育児を頑張っている自分を認めつつ、夫の真意を確認してみることをお話ししましたが、今回は「高学歴夫から受けたモラハラが許せない」という方からのお悩みです。 ■質問:高スペックなモラハラ夫の言動が許せません 私の夫は医師です。医師としての頭の良さは私も認めますが、人としてはあまりに自己中心的で、私が何を言っても狡猾(こうかつ)に言いくるめようとしてきます。周りを理解しようともせず、自分の意見を押し付けてばかりで、家庭の中で君臨しようとする態度が嫌でたまりません。 我慢の限界に達した時、夫の理不尽な言いざまをひとつひとつ論破して、最後は離婚届を突き出しました。 現在は再構築してはいますが、当時の夫の言動はまだトラウマとなって残っています。一生許せません。 ■回答:モラハラ化しやすい夫には2つのタイプ 頭も良く社会的地位が高い男性なのに、何故か妻に暴言や暴力をふるってしまう。実はこれ、カウンセリング事例では決して珍しくないケースです。 高学歴でハイスペックなのに家庭ではモラハラまがいの言動をとる男性のタイプは、大きくわけて2つあります。 一つは「人に言えない何らかのコンプレックスを抱えており、それを隠すために社会的地位という鎧(よろい)を着けたがる」タイプです。頭が良いゆえに仕事もでき、家の外では他人に気もつかえるので、人生の成功者というレッテルを勝ち取っていますが、どこかでそのコンプレックスが露呈することを恐れており、その不安を妻への八つ当たりという形で発散しています。 もう一つは「自分は特別な存在で常に勝者であり、何でも思い通りにできると思っている」タイプです。勉強という競争を勝ち抜くことで親や先生からほめられてきた結果、他人を自分より上か下か(ほとんどは下の存在)で判断しています。 しかし、社会に出て、頭の良さだけでは評価されないことに遭遇すると「周囲がバカばかりだから自分は認められない」といった被害者意識、他責の念を募らせ、その思いを妻にぶつけてしまうのです。 どちらのタイプも、自分と同様に賢い女性か、正反対の従順で幼いタイプの女性と結婚する傾向があります。賢い女性は夫の隠し持つコンプレックスや傲慢(ごうまん)さに気づき意見するため夫は不満を募らせます。一方、従順な女性は夫の言いなりになりやすいので八つ当たりされるようになります。 その結果、どちらの場合も男性は家庭内で自分の不機嫌をまき散らし、モラハラまがいの言動が増えてしまうようです。 もちろん、頭が良く社会的地位が高い男性がみんなそうなるわけではありません。プレッシャーとなるような過大な期待を周囲から受けることがなかったり、本人のスペックが高すぎたことで激しい競争に自らを投じる必要のなかった男性は、モラハラ夫化する可能性は低くなります。 それは、自分のすごさを周囲に認めせようとして身や心をすり減らす必要もないし、他人に特別扱いを求めることもないからです。そういうタイプは、トップを走ることはなくても地道に責務を果たした結果、人より上の地位にたどり着いていたというケースも存在します。 そんなガツガツすることなく、虚勢をはる必要もなく周囲から認められる人に対し、高スペックなモラハラ夫は嫉妬やストレスを感じ、その矛先は家庭内へと向かうのかもしれません。 ■モラハラ夫は許さなくていい ご相談者様は夫の理不尽な言動をひとつひとつ論破し、最後には離婚届を突き出したとのことですね。現在は関係が再構築されているけれど、かつての夫とのやりとりがトラウマとなっているようです。 どんな言動があったのかはわかりませんが、頭の良さを盾にして理屈で自分の意見ばかり押しつけてくる夫にご相談者様は大きな失望感を持ったのではないでしょうか。また、夫婦なのにお互いを理解しようと歩み寄る姿勢もなかったのなら、夫に対する信頼感も失くしてしまっただろうと思います。 おそらく、「自分が悪いのでは」と自責の念にかられたこともあったでしょうし、自分の意見を強く出しすぎて、夫から「それなら離婚する」と言われたら、その後の生活はどうしようなど不安もたくさんあったのではないでしょう。 その不安や恐れを一つずつ克服し、離婚届まで突きつけた勇気はすばらしいです。実際は離婚せず夫婦関係の再構築に至ったということは、夫が少なからず自分の非を認めたということですよね。本当に負けずによくがんばったと思います。 では今後、ご相談者様はどうすればいいのかという話です。一般的な正論で結論づけるなら「いつまでも夫を責める気持ちがあると、自分自身が苦しいばかりなので、許すことも大事です」といったアドバイスになるのでしょう。 しかし私は、許したくなければ一生許さなくていいと思います。 ご相談者様は夫に対する怒りや失望を導火線として、自分の本当の気持ちに気づき、進みたい方向に舵(かじ)を切れました。今後もこの「許さない気持ち」をバネにして、ご自身がどうしたら毎日快適に過ごせるかを考えていけばいいのではないかと考えます。 ■一番の仕返しは、圧倒的に幸せになること このような高学歴モラハラ夫への対処法ですが、次の2つのパターンが考えられます。 1. 今すぐではなくても、別居や離婚を視野に入れて密かに準備する 2. 離婚はせず物理的に同居はするが、精神的に徹底抗戦をする 1. のように別居か離婚を検討しているのであれば、日常では極力夫と関わらないようにして面倒な摩擦(まさつ)を回避し、ムダなエネルギーを消費しないように生活しながら、こっそり家計から貯金するなり、仕事を始めるなりして「精神的にも経済的にも夫を頼らない妻」に変わっていくことをおすすめします。 2. のように同居を続けるのであれば、今回のご相談者様のように、夫が理屈を持ち出して絡んできたら、落ち着いて理屈と事実で対抗するようにします。 どんな理論武装をしても、夫の本音は「自分はえらいんだ! 自分を大切に扱え! 自分を認めて!」という横暴でわがままな感情に基づいています。大抵の場合、最後は「自分は家族のためにがんばっているのに!」とか「男の大変さが女には理解できないだろう!」という流れになるでしょう。 肝心なのは、感情的になってしまった夫につられて、あなたまで感情的になってしまわないこと。「がんばってくれているのはすごいよね。あなたの言いたいことはわかりました。でも、そんな態度で話されてもいやな気持ちになるだけです。あなたを好きでいたいので、これ以上は話したくありません」と言って別室に消えましょう。 そうやって、夫がモラハラ発言をしてくるたびに、毅然(きぜん)とした態度で「嫌いになりたくないから、そういう話は聞きたくない」と強い姿勢で示し続けてください。 そうすると、夫はあなたに八つ当たりをしても意味がないとわかり、ほかの八つ当たり相手をみつけるかもしれません。それにより孤立したり、社会的な制裁が加えられる可能性もありますが、このようなタイプの男性はそれくらいのことがないと、自分のモラハラ気質には気づきません。 実際、定年退職してから会社という居場所がなくなると、周囲から人が去り孤独になって、怒りとさみしさのなかでカウンセリングに訪れる男性も少なくありません。 モラハラ言動に傷ついてきたご相談者様が夫を見返す一番の方法は、夫がいてもいなくても、圧倒的に幸せで満足のいく人生をこれから送ることです。自分の幸せに熱中していれば、気づいたときには夫のことなど考える暇もなく、「許せる=どうでもいい、気にならない」気持ちになっているはずです。 今は「許せない、傷ついた」と感じる心を抱えたままで、無理に夫を許そうとする必要はありません。これからは自分で楽しく幸せに生きていくことだけを考えて行動していっていただきたいと思います。 これからも皆さんのお悩みに答えていきたいと思います。お気軽に、下の読者アンケートにお寄せください。お待ちしております。 エキサイトお悩み相談室で佐藤先生に相談する
2021年04月03日長引くコロナ禍 で、生活が一変した方も多いでしょう。子育てをしながら 新しい生活様式 に合わせて行くのも大変だと思います。お母さんは小さいお子さんがいるからこそ、子どもや自分が感染しないように細心の注意を払って生活をしていると思います。 しかし、感染予防の新しい生活様式と言っても、どこまで取り入れていくかは人それぞれ。自分はここまで気をつけたいけれど、他の人からはやりすぎと思われることもあるでしょうし、その逆もあります。 コロナ感染予防の感覚が違う人たちと、どううまく付き合っていけばいいのか? 頭を悩ませている人も多いでしょう。 ■神経質? 非常識? コロナ禍でわかったママ友とのズレ 先日、 コロナ禍でママ友とどう付き合えばいいか 悩んでいるというご相談がありました。 子どもを連れて公園へ遊びに行こうと誘われたけれど、正直行くのは気が引ける。飲食は避けたいけれど、子どもたちにねだられたらどうしよう。その時、手を洗うタイミングは?など、悩むことが多いのでしょう。 ここで一つの指針となるのが、「コロナの感染予防にはある程度、 正解がわかっている 」ということです。どう行動すればコロナ感染リスクを最小限に抑えられるか正解がわかっているうえで、「自分とは違うママ友の感覚に、どこまで譲れるか」のラインを見極めることが大切です。 例えば、お茶を飲みに行かない? と誘われた時「え、この時期に?」と感覚の違いに唖然として距離を置こうと思うのか、「だったら夜にオンライン飲み会でもしようよ!」と別の提案をしてでも付き合いたいと思うのかが一つの見極めラインとなるでしょう。 その際、注意したいのは「 多数決に流されないこと 」。ママ友グループ4人のうち3人が公園OKとしたから自分も…というのは多数に合わせているだけなので、そのママ友たちと今後も付き合っていきたいからというわけではありません。 ■教育・しつけの押し付けはママ友トラブルの元 前述のママ友とどう付き合っていくかの判断基準は「正解があること」に関してのみ通用します。 コロナの感染予防なら、マスクはする、手指は消毒する、家族以外と飲食はしないなどある程度正解がはっきりしていますよね。その場合は、ママ友と多少感覚が違ってもお互い正解はわかっているので、それが原因でもめることは少ないでしょう。 しかし、教育やしつけなど 「明快な正解がないもの」 に関しては、相手に合わせたり、逆に相手を自分に従わせようとしたりすると関係がこじれてしまいがちです。 例えば、コロナ禍で習い事や塾が対面とオンラインの両方がある場合、感染予防が第一だからと子どもにオンラインで受講させていると、ママ友から「対面授業のほうが理解度が上がるから一緒に塾へ行かせよう」と言われたとします。しかし、どちらがより習得できるか、成績が上がるかは、その子どもによっても違いますし内容によっても変わります。また、何を重要視するのかそれぞれの価値観が違うだけで、その行動が正しい、正しくないと判断できるものではありません。 それぞれがポリシーを持って行動しており、たまたまコロナ禍でその違いが明らかになっただけです。この場合、価値観のすり合わせは難しくトラブルの火種となりかねないので、無理に合わせる必要はなく、相手にそれを求めるのも厳禁です。 価値観が合わないママ友の誘いでも、無下に断り続けるのは相手を傷つけてしまうし、「価値観が違う」と言うのも角が立ちます。その場合は、「子どもがちょっとおなかの調子が悪くて」「最近仕事が忙しくて疲れていて」など、子どもや自分、家族の体調などを理由にやんわり断ってもいいと思います。 逆に、自分から誘う場合は「もし気になるようなら言ってね。全然断ってもらっていいから」と相手を気づかう誘い方をしましょう。特に、まだ仲良くなり始めで相手の価値観がわからない場合は、そうやってどこからOKなママなのかを探るようにするといいですね。 ■コロナ感染予防に無頓着な義父母、夫はどうする? 価値観の違うママ友なら、少しずつ関係をフェードアウトしていくこともできますが、夫や義父母、実父母ではそうはいきませんね。 高齢者の場合、コロナに感染したら重症化しやすいからと すごく気をつけているタイプ と、逆に 無頓着で子どもや孫に無遠慮に会おうとするタイプ と二極化しているように感じます。 後者の場合、コロナの感染予防に何が正しいかを伝えても「神経質すぎない?」「大丈夫、大丈夫」となかなか理解してもらえないことも多いでしょう。 それなら、嘘も方便で「子どもの園で濃厚接触者が出て、もしかしたらがあるかも…」「夫の会社に感染者が出たみたいですよ」などと、暗に 「今会うと危険ですよ」と伝えて先手を打つ のも一つの手です。 家庭内感染が多くを占めるコロナでは、夫の協力も不可欠です。しかし、リモートワーク可なのに夫が会社に行こうとする、外出時のコートや持ち物をリビングへ持ち込む、手洗い・うがいを習慣としてくれないなど、 感染予防に無頓着な夫 は多いようです。その場合、徹底的に妥協点を話し合ったほうがいいでしょう。 男性は 職場のルールに影響されやすい 傾向にあり、感染予防ルールが厳しいところなら家庭でも厳しく、適当なところなら家庭でも「ま、いっか」で終わらせてしまいます。もし、飲み会や集まりが好きな夫なら、「自分は賛成できない」というきっぱりとした意思表示を妻はすべきでしょう。 夫がなかなか行動に移してくれない、話し合いに応じてくれない場合は、感情にうったえるより目に見える形で示す方が伝わりやすい場合もあります。例えば、子どもの園や学校で指導があったと感染予防ルールをもうけてはいかがでしょうか。 このコロナ禍は、誰もが感染する可能性がある状況ですから不安に感じることも多いでしょうが、自分の判断を信じて行動するしかありません。そのため、人との付き合いの「許せる・許せないライン」と価値観を家族で共有しておく必要があります。 エキサイトお悩み相談室で佐藤先生に相談する
2021年03月30日「もともとかまって欲しいタイプの夫だが、子どもが生まれてわがままがひどくなった」 「リモートワークで24時間一緒の日が続き、 かまってちゃん夫が本当にうざい 」 コロナ禍で家族みんなが家にいる時間が増え、「夫が家事育児の大変さを理解してくれ助かる」という声がある反面、「かまってちゃん夫が24時間甘えてきて本当に面倒くさい」「大きな子どもがもう一人増えたみたい」とうんざりする妻も。 かまってちゃん夫はどうしてかまってちゃんになってしまったのでしょうか。そのわがままや面倒な要求は、どう波風立てずにスルーすればいいのでしょうか。 イライラしないための妻の対処法 をお教えしましょう。 ■どうしてかまってちゃん夫になってしまったのか? かまってちゃん夫は、子どもの頃に 母親から過保護・過干渉 に育てられたか、逆に すごく厳しく育てられた か、この2つのタイプに分けられます。 前者は、母親に十分すぎるほどかまってもらって育ったので、同じレベルを妻に要求してしまうのでしょう。後者は、これまで母親に甘えられなかった分を妻の愛情で埋めてもらおうとしているのかもしれません。 特筆すべきは、いずれのかまってちゃん夫も「うちは夫婦円満で 自分は妻に愛されているから、かまってもらうのは当然 」と信じて疑わないことです。そのかまってアピールが妻に負担をかけているとは少しも感じていないのが難しいところです。 さらに、かまってちゃん夫は、子どもが生まれると「あれやって、これやって」と要求がエスカレートするケースが少なくありません。妻が子どもを最優先とするようになったため、わが子でありながら 嫉妬 してしまうのです。 自分の子どもにまでライバル心を燃やすかまってちゃん夫に 「あなたもお父さんなんだから自覚して」 と言っても、無理な話でしょう。 そんな 「大きな子ども」 が、コロナ禍のリモートワークで1日中家にいるとしたら、いくら仲の良い夫婦でも妻のストレスはたまる一方です。 ■夫のかまってアピールをスルーする3つの手順 かまってちゃん夫のかまってアピールは、どうスルーすればいいのでしょうか。以下の3つの手順で、夫のイライラするお願いごとをかわしましょう。 1.お願いされたら「お願い返し」をする。 2.「あなただけにはかまっていられない」ときっぱり宣言 3.一人時間を楽しむよう促す まず第一段階として、夫のエスカレートする要求にストレスを感じるなら、 「あれやって、これやって」返し をしてみてはいかがでしょうか。 妻の気を引こうといろいろ頼んでくるかまってちゃん夫は、家事育児がどれほど大変か理解していないケースは多いようです。一方、かまってちゃん夫のお世話をしてきた妻は、人にお願いをしたり頼んだりするのが苦手な傾向にあります。 かまってちゃん夫に「言わなくても察して」というのは通用しないので、家事育児は大変だということを自覚してもらうためにも、「これをやってほしい」とますば具体的に頼んでみましょう。 この目的は、妻がたびたびSOSを出すことで「育児って大変なんだな」と少しずつ夫にも理解してもらうことです。夫にやってもらうことが目的ではないので、この段階ではかまってちゃん夫が実際にやってくれるかは置いておきましょう。 夫が家事育児の大変さを薄々自覚してきた第二段階では、「あなたのことは変わらず好きだからこれまで通りにしたいけれど、子どもが生まれた以上、あなただけに時間をさくのは今は難しい」と伝えましょう。妻のSOSを何度も聞いていた夫は、「嫌だ」とは言えないでしょう。 「かまえない」宣言 をすることで、夫のかまってアピールや、「あれやって、これやって」リクエストを断りやすくなりますし、自然と減っていくでしょう。 しかし、妻にかまってもらえないことで夫の方にストレスがたまってしまうのでは本末転倒です。そこで第三段階です。母親の過干渉が原因のかまってちゃん夫の場合は、平時なら実家でのんびり甘えてきてもらうのが一番でしょう。 とはいえ、このコロナ禍ではそれもなかなか難しいですね。そこで、夫に運動不足解消を兼ねて買い物を頼むなどで、 物理的に離れる時間をもつ ようにしましょう。そうすると、精神的なストレスをお互いリセットできるようになるので、夫のかまって欲求とほどよく付き合っていけるでしょう。 もしくは、家事育児を一緒にやってもらうというのも手です。かまってちゃん夫は「一人でやって」と言われるのは嫌いですが、「一緒にやろう」には抵抗がなく、むしろ好んでやってくれるタイプもいます。家事育児を夫がやってくれないというイライラからも解放されるでしょう。 コロナ禍のリモートワークは、定年退職後の生活が予定より早く始まったようなものです。これを機会にかまってちゃん夫に生活力をつけてもらい、自分のことは自分でできるように促してみるのはいかがでしょうか。 エキサイトお悩み相談室で佐藤先生に相談する
2021年03月19日2021年、あなたは何か目標を立てましたか? 新年を迎えた頃は気分も新たになり「今年こそ〇〇しよう!」とヤル気に満ちていたのに、ふと気づくと何も変わっていない…なんてこと、よくありますよね。 あなたのヤル気が続かない原因は何でしょうか? 以下の簡単な心理テストをどうぞおためしください! Q.あなたは山歩きをしているうちに迷子になってしまいました。あわてて山道を引き返していくと、なぜか目の前に崖が現れました。不思議に思って崖の下を覗いてみたところ、そこにあった風景はどのようなものだったでしょうか。深く考えずに一番近いと思うものを直感で選んでください。 1.遠くまで広がる海 2.木に覆われたうっそうとした森 3.流れがはやい大きな川 4.緑が一面に続く草原 選べましたか? それでは、答えを見てみましょう。 1、「遠くまで広がる海」を選んだあなた あなたのヤル気が続かないのは「新しいことに取り組むことを面倒に感じる」からかもしれません。意外と保守的で変化を好まないところがあり、それが必要とわかっていても現状に固執してしまいがちのようです。頭と身体にもう少しだけ柔軟性を取り入れましょう。 2、「木に覆われたうっそうとした森」を選んだあなた あなたのヤル気が続かないのは、「実は本当に必要だと思っていないこと」だからかもしれません。周りが勧めるから、こっちの方が得になりそうだから…と、自分の意思以外のところで何かに取り組んでも、気持ちの持続は難しいです。本気でやりたいことか、自問してみましょう。 3、「流れがはやい大きな川」を選んだあなた あなたのヤル気が続かないのは「周囲に認めてもらえない」からかもしれません。頑張りを褒めてもらうことでモチベーションが上がりやすいあなたは、成果がはっきり目に見えるものに取り組んだり、他人に公表して反応をもらうことでヤル気の持続が見込めるでしょう。 4、「緑が一面に続く草原」を選んだあなた あなたのヤル気が続かないのは「現在の最優先事項ではないと感じている」からかもしれません。その重要性は認識していても、目の前のやらなくてはいけないことに忙殺されていて、つい後回しにしてしまいがち。先に「〇〇をする時間」を予定に組み入れましょう。 いかかがでしたか? ヤル気をキープするには、自分が本当にやりたい! と思っていることに取り組むのが一番です。しかし、それがなかなか見つけられなかったり、気づけなかったりしますよね。あなたの「ホントにやりたいこと」はどのように見つけたらいいのでしょうか。 詳しいテストをご用意していますので、こちらもご覧ください。 「あなたの“ホントにやりたいこと”の探し方は?」 ママが気になる心理テストがいっぱい! 子育て診断はこちら
2021年03月15日新型コロナウイルスの流行が長引き、終わりの見えない不安のせいか、大人だけでなく子どもたちも精神的に不安定になっていると聞きます。 実際、国立成育医療研究センター発表の 「コロナ×こどもアンケート第4回調査 報告書」 によると、アンケートに回答した小学4~6年生の15%が 中等度以上のうつ状態 にあり、中学生で24%、高校生は30%にも上っています。 親として、 不安を抱える子どもにどう接していけばいいのでしょうか 。ウィズ・コロナの新しい生活様式で、 親が気をつけるべきポイント をご紹介しましょう。 ■コロナ禍で子どもが不安になる2つの理由 長引くコロナ禍で、子どもの様子が少しずつ変わってきて心配だというお話をよく耳にします。 「 園や学校に行くのを泣いて嫌がる ようになった」 「イライラがたまっているのか、子どもが家で 物に当たったり、暴言がひどくなった 」 慣れない生活様式の中で、不安定になってしまった子どもにどう対応していいかわからないというお父さん・お母さんは少なくありません。 では、どうして子どもは精神的に不安定におちいり、問題行動をとってしまうのでしょうか? その原因は、大きく分けて2つあると思われます。 一つは、一番身近であるお父さん・お母さん自身がコロナウイルスに対し、強い不安やストレスを感じている状態であること。 コロナウイルスもたらす健康への影響、さまざまな社会環境への変化などをまだ理解できない低年齢の子どもは、本来、大人のように目には見えないコロナウイルスに不安や恐怖を感じることはありません。 しかし、お父さんやお母さん、周囲の大人が精神的に不安定になっていたり、これまでとは違う生活にストレスを感じていたりすると、その気持ちは子どもに多かれ少なかれ伝染してしまうものです。 いつも守ってくれる頼りになるはずの お父さんやお母さん自身の不安を子どもは敏感に感じ取ってしまう ものです。それが子ども自身の不安となっているのでしょう。 二つ目の原因は、コロナ対策で変わってしまった園や学校での生活です。 飛沫感染を防ぐため、話すときは必ずマスク着用、給食は一方向を向いて無言、音楽の時間も合唱禁止、楽しい園・学校行事も次々と中止。あれもダメ、これもダメと言われる生活に、大人以上に子どもは疲れてしまっています。 また、習いごとや塾で多くなっているリモートのレッスン、授業は、子どもによって向き不向きがあります。自分で積極的に取り組める子どもには向いていますが、そうではない場合は対面より習熟が難しいシステムです。 対面よりも不便なことが多いリモート授業は進度が遅くなると思われがちですが、実は逆、早くなってしまうようです。対面授業やレッスンでは、先生が子どもの様子を見ながら進められますが、リモートではそこまで目が届かないからです。 先生は子どもの理解度を確認しながら進められず、子どもも質問しづらい環境なので、授業が自然と早く進んでしまうのです。 習いごとや塾の進度についていけない、好きな先生にも会えないし質問もできない ため、子どもにフラストレーションがたまるのでしょう。 ■コロナうつから子どもを守る親の言動・行動 子どもが不安がってモヤモヤしている、ちょっとしたことでイライラするようになったと感じたら、主に次の2点に気をつけて、お父さん・お母さんの日頃の行動や言動を見直しましょう。 ・意識的にポジティブな発言や行動を心がける。 ・子どものことを園や学校に丸投げしない。 例えば、新型コロナウイルスの新規感染者数を発表するニュースに触れたとき「え、まだそんなに?」と反応するのではなく、「重症者数は減ってるから心配ないよ」と子どもに声をかける。 おでかけ先から帰ってきたら、子どもに「手を洗わないとコロナにかかって大変なことになるよ」と言うのではなく、「手を洗うとコロナが逃げていっちゃうね」と言い換える。 たった一言でも、大人がどう受け止めているかを子どもはよく観察しています。思わず出てしまったネガティブな言葉に、子どもは大きく影響を受けて不安に感じます。コロナ関連の発言はネガティブになりがちなので、 意識的にポジティブな表現 に変換しましょう。 大人が発する不安が子どもに伝わらないように、親の判断で、不安をあおるテレビ番組やニュースは、あえて見せないというのも一つの方法です。大人なら信用できる情報だけ、必要な情報だけをピックアップできますが、子どもはそのまま真に受けてしまうからです。 また、 子どものことを園や学校に丸投げしない ことも大切です。今は未曾有の状況のため、園や学校は感染予防に注力し先生たちもギリギリの対応に追われています。そのため、これまで通りの役割が担えないこともあるでしょう。 最終的に子どもを守れるのは親、子どものSOSに気づけるのも親ではないかと思うので、「これは園(学校)の役割でしょう?」と丸投げは厳禁です。 例えば、園のお迎え時や学校から帰宅した子どもに、まずは「今日、園(学校)はどうだった?」「勉強難しかった?」と何でもいいので声をかけましょう。 そんなたわいのないやり取りでも、 「お父さん・お母さんはちゃんとあなたのことを見ているよ、大丈夫だよ」というサイン になります。園や学校の目が行き届いていないとしても、お父さん・お母さんはあなたをいつも気にかけているよと、何となくでも子どもに伝わればいいのです。 登校・登園がこわくなってしまった子どもは、学校や園で「あれもダメ、これもダメ」と否定的な言葉をたくさん言われ、「楽しい場所だったはずなのに安心できなくなった」と不安が増したのかもしれません。 やさしかった先生に厳しい、強い語調で手洗い・うがい・マスク着用を指示されたなどがあると怖い、不安という気持ちが植えつけられることもあるでしょう。だからこそ、子どもを守るうえで必要なことは園や学校への丸投げするべきではないのです。 子どもが不安に思っている状況を先生とも共有すると同時に、 どんなときでも家は安全だと親は子どもに伝える続けること が大切です。 まだまだ収まる気配のないコロナ禍で、何が正解なのかわからず、頼るものがない世の中。そこでは、自分の経験や直感で判断するしかありませんが、一番に子どもに与えるべきものは安心感です。園や学校に無理やりは行かせないという選択肢も含め、親の行動や姿勢が試されているときです。 エキサイトお悩み相談室で佐藤先生に相談する
2021年03月08日こんにちは、心理カウンセラーの佐藤栄子です。 これまで、子育てや夫婦関係、ママ友トラブルや自分のココロの在り方についてなど、さまざまなテーマを心理カウンセラーの立場で取り上げてまいりました。 そういった記事に寄せられた「もっと深掘りした内容が知りたい」「個々のケースで対応は変わるの?」といった皆様のお悩みにお答えする連載「ココロで読み解く『ママのお悩み相談室』」。 今回は、 「2人目妊活 夫が消極的なのはどうして? 諦める前にできること」 という記事に寄せられたお悩みです。 記事では、出産にはリミットがあることを意識して夫の本音を聞きましょうとお話ししましたが、今回はまさしく「2人目の子どもを渋る夫」を持つ方からのお悩みです。 ■質問:妻の体型変化を理由に2人目妊活を拒む夫 年齢的なタイムリミットも近いことから、出産からまだ数カ月ですが、2人目妊活を考えています。しかし、今のタイミングでもう一人欲しいと伝えても夫はのり気ではありません。 今まで私の体型について何も言わなかった夫が最近、産後の母親らしくなった体つきを理由に妊活に協力してくれません。もう私は母親になったから、産後レスになっても仕方ないのでしょうか? ■回答:無神経な言葉の裏に夫の本音が隠れているのかも お子様のご誕生おめでとうございます。 初めての育児、慣れないことがたくさんあって大変な毎日と思います。実家が近いなど、ほかの人の手がすぐに借りられる状況にいなければ、赤ちゃんのお世話に全集中力を注がなくてはならず、自分自身のケアはもちろん、子ども以外のことはすべて後回しになってしまうのは仕方ないことですよね。 ご相談者様は出産後まだ数カ月とのことですから、今は睡眠時間を削っての授乳が必要な時期ですし、何をさておいてもご自身の健康第一に考えていただきたいと思います。体型が出産前とどう変わっていても、それを気にする余裕がないのは当然でしょう。 ご相談を拝読すると、夫はご相談者様の現在の体型にネガティブな反応をしているようですね。たとえそれが本音であったとしても、赤ちゃんのお世話に24時間を使わざるを得ない状況の妻に対して今言うべきことではありません。 もしかすると夫はあまり深く考えず軽い気持ちで言っているかもしれません。デリカシーのない発言に対しては、「この大変な時期にそういう話をされるのはイヤな気持ちになるからやめてほしい」とはっきり伝えてもいいと思います。 ■子どもが生まれても「夫婦だけだった生活」にしがみつく夫 よく言われることですが、男性は女性よりも「子どもがいる生活」を想像しづらい傾向があります。そのため、いざ子どもが生まれて実生活が一変することにとまどったり、以前と同じ生活スタイルを変えようとしない夫が多いのでしょう。 ご相談者様の夫も、子どもにかかりきりの妻が髪もとかさず、ゆっくり食事をする余裕もなく毎日バタバタと過ごしているのを見て、今までの妻とのギャップを感じているのかもしれません。体型を含めた妻の変化がそのまま、子どものいる生活への変化の象徴と夫の目には映っているのだと思います。 だからといって妻の体型を批判していいことにはなりません。女性側からしてみれば、できるなら自分自身のケアだってしたいのは当然です。しかし、そんな時間的精神的余裕がない状態で子育てに頑張っているのに、そのうえ夫の無神経な言葉に傷つけられるのは我慢できないでしょう。 そんな夫には「わかった! これからダイエットのために週末ジムに通うことにするから、その間はあなたが赤ちゃんのお世話してね!」と宣言してみるのはいかがですか? もしくは「そんなに私の体型が気になるって言うなら、これから食事はダイエットメニューにするね」といって手抜き料理しか出さないというのもいいでしょう。 その宣言を聞いたらほとんどの夫はうろたえるでしょう。ちなみに、これはあくまでも、夫のデリカシーのない言葉がどれほど妻を傷つけるか、子育てを「自分ごと」としていないゆえの想像力のなさを夫に少しでもわかってもらうことが目的なので、実際にジムに行ったり食事制限をしたりする必要はありません。 夫が本当に妻の体型「だけ」に不満があるのなら、妻の宣言に異論は唱えないでしょう。もし、夫が「そこまで協力できないよ」と言うのなら、夫の本音は別のところにあると考えた方がいいでしょう。 ■夫の本音を聞いてみる「思いやりなのか不安なのか?」 ご相談者様は「第二子妊活に夫が協力的ではないのは、もう私を女性として見られないからでは?」と不安になっていますが、妻の体型が原因と夫が言う裏には別の理由があるように私は感じます。 ご相談者様自身がどうこうというより、夫はまだ子どもが第一となる生活の変化に対応できていないのではないでしょうか。そのため、子ども一人でも十分受け止めきれていないのに、さらにもう一人子どもが増えたらどうなるんだろうと不安に思っているようにもうかがえます。 また、妻の様子や体型変化を見て、子育てはいろいろな意味で妻に大きな負担をかけているのではないかと心配していたり、単純に「自分にかまってくれなくなった」ことへの不満を2人目妊活拒否で遠回しに伝えたいのかもしれません。 いずれにしても、この状況で第2子をつくることにのり気ではないということは、子どもがいる生活の変化に何かしらの不安や不満を抱いていて、妻の体型に責任を押し付けることで本音を隠してしまっているように感じます。 出産前との変化に気づかなかったり、無関心で何も言わない夫よりはましかもしれませんが、妻は夫にきっぱりと次の3つを伝えるべきでしょう。 ・体型に不満を言われるのは不快だしつらいこと ・自分はもう一人子どもが欲しいけれど、年齢的なタイムリミットが近いこと ・体型が戻れば2人目を検討できるのか、そうでないなら本当のネックは何なのか? 率直に上記の3つを話して、夫の本音を聞いてみることをおすすめします。 2人目が生まれることで妻の負担や自分の負担がさらに大きくなることを心配しているのか、自分への関心が薄くなっていることが寂しいのか、そもそも子どもを持つこと、親になることが不安なのかなど聞き出すことができれば、今後の対応や解決策が明確になります。 もし、子どもを持つのは賛成なのだけど、どうしても女性として見ることができなくなったというのなら、医療の力を借りるなどの方法もあります。時間が限られてくるなか、夫とよく話しあって、納得のいく選択をしてほしいと思います。 これからも皆さんのお悩みに答えていきたいと思います。お気軽に、下の読者アンケートにお寄せください。お待ちしております。 エキサイトお悩み相談室で佐藤先生に相談する
2021年03月05日「仲が良かったママ友にだんだん避けられるようになった」 「人と話をしていても、ふと気づくと自分だけが話している」 特にトラブルがあったわけではないのに、だんだん避けられるようになり、気づいたら ひとりぼっち になっていたということはありませんか? もしかしたら、それ 「隙自語(すきじがた)」 が原因かもしれません。 本人は良かれと思ってやっているのに、周囲は 不快な気持ち になり、嫌われてしまう隙自語。隙自語とは一体、なんなのでしょうか? また、そうなってしまわないためには、どうすればいいのでしょうか? ■「隙あらば自分語り」は嫌われる? 「隙自語」をご存じですか? 「隙あらば自分語り」 を略した言葉で、ほかの人が話しているのに「私も、私も」と話に割って入り、一方的に自分語りをしてしまう行為です。 たいていの場合、隙自語をする本人には悪気がなく、話し始めた相手に共感を示そうと自分の話もしたというケースがほとんどです。しかし、相手は「私が話していたのに割り込まれた」と感じるため、自分の気づかないところで 軋轢(あつれき)、摩擦(まさつ) を生み出していることがあるようです。 あなたは「そんなふうに受け取るなんて心が狭い」と感じるかもしれませんが、相手がネガティブな受け止め方をするには理由があります。 隙自語をされた側は、あなたが話を横取りしたことで、 「自分の話、自分自身をないがしろにされた」 と感じるからです。隙自語をした側は、良い意味でも悪い意味でも「その話より自分はもっとすごい(ひどい)」と主張しているわけですから、相手は「大したことない話、言うほどのことではない」と遠回しに言われているように感じてしまうのです。 隙自語を無自覚でやってしまう人は、悪意をもって相手をないがしろにしようと思ってやっているわけではありません。逆に、相手に共感してあげていると思っているケースがほとんどでしょう。 しかし、実際は「自分も同じことがあるよ。知ってるし、感じているよ」と主張して、自分の 言いたいことを言っているだけ です。共感するフリをして自分語りをしているだけなので、相手には好意的に受けとめられず、嫌われてしまうのです。 家族や昔からの友人など、付き合いが長く気心が知れている相手、ケンカしてもすぐ仲直りできるような関係が築けている相手なら隙自語をしても「そういう人だよね」ですむことですが、ママ友や会社の同僚など、ある条件でだけ結ばれている関係の相手には注意が必要です。 ■「自分語り」で嫌われる人がやりがちなNG行動 自分語りで嫌われてしまう人のよくある口癖として、 「うちなんか」 があります。 「うちなんか、旦那が本当に忙しくて毎日帰宅は0時回るよ」 「うちなんか、子どもが本当に寝てくれなくて、寝かしつけに毎晩1時間だよ」 この「うち」には、本人はもちろん夫、子ども、親戚、会社、仕事などすべてを含みます。言っているほうは「うちの場合は」と事例の一つとして伝えているつもりでも、「なんか」をつけることで卑下しているように見せて「良くも悪くも、あなたのところより、うちはもっと上」というニュアンスが含まれます。 これに準じて、 「うちも」「うちは」 という言葉も、日常的な言い出しではありますが自分語りをしてしまうサインと言えます。 「私も」「うちの子も」と「も」をつけるのは、「なんか」ほどではありませんが受け取る側によっては隙自語に感じます。かといって、「私は」「うちの子は」と「は」を多用するのも、「あなたには共感できない、あなたとは違うのよ」と ストレートなマウント行為 と受け止められやすく、悪気がなくても相手をイラッとさせてしまいます。 特に、気をつけたいのが SNS でのやり取り。会って顔を見ながら話すことがなかなかできない今の時期、SNSでやり取りをすることが多いと思います。しかし、言葉の選び方を一度間違えてしまうと悪気がなくてもそのまま受け止められ、言葉が一人歩きして後のフォローが難しいといえるでしょう。 例えば、ママ友がInstagramに「旅行で○○に来ています」と投稿したとします。同じところに出かけたうれしさと、仲良いママ友の投稿に何かしらリアクションしなければという気持ちから「私も去年、○○に行きましたよ」と書き込みがちですね。 あなたの性格をよく知っている人なら何も思わない一言ですが、まだ関係の浅いママ友だとしたら「私の方が先に行ったと言いたいのかしら」「真似して出かけたと思われるのは心外」と うがった受け止め方 をするかもしれません。 対面で話したらなんのことはないことでも、 文字面にすることで違った伝わり方 をしてしまうことは多いようです。特に、隙自語の傾向がある人は、SNSでのやり取りに細心の注意が必要です。 ■私って隙自語? 気づいたら気をつけるべきこと 先で紹介したママ友の「旅行で○○に来ています」のInstagram投稿にリアクションするとしたら、「きれいですね」「リラックスできそうですね」と相手の発信したことを拾い感想を伝えるだけでいいでしょう。 発信している側はたいてい自分の言葉や行動を伝えたいだけ、リアクションがほしいだけで、 「私も、私も」という反応は求めていません 。自分のことは聞かれない限り言わず、「すごいですね、すてきですね」といった返答の方が無難です。 もし、自分のことを伝えるとしたら、 まずは相手が発信したことを必ずしっかり拾い反応する こと。前述したように発信内容に対して感想を伝えたり、質問したりするなど一度リアクションしてから、「私も去年行きました」など伝えるなら問題ありません。 一度、あなたがメッセージを受け止めて反応することで、相手は「受け入れてもらえた、認めてもらえた」という 承認欲求 が満たされ、 尊重されている と感じます。そういった ワンクッションを置いて自分のことを伝えるなら、相手は不快に感じませんし、隙自語認定もされません 。 伝えていること、やっていることは同じでも、相手の言葉や行動を一旦受けるかどうかで捉え方は大きく変わるのです。 ママ友は友だちとはいっても、子どもを介しての関係性なので注意が必要。自分は本当の友だちと思っていても、相手はそこまででもない、子どもの付き合いがあるからつながっているだけと割り切っている可能性もあります。だからこそ、 ママ友トラブル は起こりやすいのです。 仲良しだと思っていたママ友から避けられるようになった、ママ友のLINEグループで書き込んでも誰も反応してくれないといったことがあったら要注意。もしかしたら、悪気なく隙自語をしていたかもしれません。親しき仲にも礼儀ありではありませんが、これから入園、入学、進級と新しい出会いの季節なので、無意識のうちに自分語りをしてしまわないよう気をつけたいものですね。 エキサイトお悩み相談室で佐藤先生に相談する
2021年03月03日以前は、毎日の園の送り迎えで顔を合わせ、お茶やランチを楽しんでいたママ友。コロナ禍ではそれもままならず、オンラインでのコミュニケーションが中心になってきていると思います。また、仕事もリモートワークも定着しつつあり、会議もオンラインというケースが増えているでしょう。 オンライン会議にオンライン飲み会、オンラインランチ、オンラインお茶会、はてはオンラインサロン…。しかし、コロナ禍が長引き、終わりの見えない今、 オンライン○○○に疲れた、もう逃げ出したい という声を多くのママから聞きます。 対面の集まりや会議なら負担に感じないのに、 オンラインだとどうして嫌になってしまうのでしょうか。 ■コロナ禍のオンライン○○○、疲れる理由は2つ 「子どもが幼稚園に行っている間、直接は会えないからオンラインでお茶会をしましょう」とママ友から誘われたけれど、なんだか気が進まない…。でも、特に用事があるわけでもないし家にいるから断りにくい。どうすればいいでしょうか? 先日、そんなご相談を受けました。最近、 誘われると断れないオンライン○○○ に疲れている人が急増しているそうです。 どうして、対面なら億劫に感じないのに、オンラインとなると疲れてしまう人が多いのでしょうか? 大きく分けて、次の2つの理由が挙げられるでしょう。 ・どこでもいつでもつながるオンラインだから、断りづらい。 ・発言している人の話を、全員が一方的に聞くことになる。 これまでは「用事があるから」「別の約束があって…」と断れていたのに、オンラインはいつでもどこでも誰とでも繋がれため、「どうせ家にいるんだから、ちょっとでも顔出して」と言われると逃げ場がなくなります。 オンラインのメリットがデメリット にもなり、それを負担に感じるのでしょう。 また、オンライン飲み会や会議では、音声をクリアにするため、発言者の音声だけをメインに設定します。するとどんなに興味のない話題であっても、画面を見つめながら発言者の話をずっと聞くことになり、 集中力が散漫 になりがちです。 対面の飲み会やランチのように、あちこちで話が合う、気が合う者同士で 好き勝手に話せない不便さ があり、それがストレスとなるのでしょう。 ■ドタキャンしても許されるのが、オンライン最大のメリット オンライン飲み会や会議にストレスを感じる理由として「断りづらい」を挙げましたが、実は オンラインの最大の利点 は、 断ってもドタキャンしても、誰にも迷惑がかからない 点です。 もし、集まってのランチや飲み会だと、お店を予約したり場所を抑えたりするため、間際だとキャンセル料が発生し、お店や幹事さんにも迷惑がかかります。しかし、オンラインなら1対1ではない限り、そんな心配がありません。 もし、理由がないと断りづらいという方なら、「夫の会議が同じ時間にあって難しくなった」「仕事が入ってしまった」「家族の用事ができて…」といった嘘も方便も許されると思います。 オンラインならいつでもどこでもできるものなので、逆に いつでもやめて良いものだと思うことで、気持ちはずっと楽になる でしょう。 ■オンライン地獄から自分を守るためにルールを作ろう 断ってもいいと言われても、生真面目で責任感の強い人はなかなか断りづらいでしょう。そんなときは、オンライン飲み会やランチの案内が届いたとき 「参加した自分は快適だろうか?」 を想像してみてください。 もし、「楽しそうな自分が想像できない」「誘われたら気が滅入る」と少しでも感じるなら、それはストレスを感じている証拠です。オンラインに参加するかどうかの判断に正解はなく難しいところですが、断る判断をしてもいいと思います。 断りやすくするために、 オンラインへの参加・不参加の自分ルール を、あらかじめ表明しておくのも一つの手です。 例えば、参加は○時間まで、夜は○時まで、途中入室や退室、急な不参加の可能性もあるなどのルールを設け、それに合うものだけ、理解を示してくれる人のオンラインだけに参加するとしてはいかがでしょうか。 しかし、仕事となるとそうはいかない場合もあります。小さなお子さんを育てながら時短で働いていたママが、リモートワークになったら「家からなら参加できるだろう」と、夕方以降にもオンライン会議を入れるようになって困っている、というケースもあるようです。 責任感がある人ほど断りきれず、無理をしてオンライン会議に出席してしまうこともあるかと思います。しかし、 「無理なものは無理」と言うべき ですし、後輩たちに 「ノーと言ってもいいんだ」という姿勢を見せるチャンス だと思います。 オンラインでいつでもどこでも繋がってしまうようになった以上、誘われるものすべてに参加していてはキリがありません。どこかでノーと言わなければいけないですし、 ノーと言えるのは自分だけ です。 ■上手な「オンライン飲み会」の誘い方 逆に、自分がオンライン飲み会やランチのホスト、主催者となった場合、どういう点に気をつければいいでしょうか? 最初に次のような 飲み会ルール を掲げてから誘うことで、参加者の負担がずっと軽くなります。 ・飲み会の時間をあらかじめ決めておく(○時間、○時までなど) ・途中入退室OK ・退出する際の挨拶は不要 ・直前キャンセルOK オンライン飲み会はダラダラと長時間になりがちで、退出のタイミングがつかめずにいつも困ってしまうし、わざわざ会話をさえぎってまで「退出します」とは言いにくいという参加者は多いものです。 そういった 参加者のストレスに想像力を働かせ 、事前にルールを決めるのも非対面の飲み会を主催する側の役割であり、求められる気づかいです。 これからは、オンライン上での飲み会や会議が当たり前となっていく時代となるでしょう。ここで紹介したようなルールやちょっとした気づかいが浸透していくことで、徐々にストレスはなくなっていくのではないでしょうか。 エキサイトお悩み相談室で佐藤先生に相談する
2021年03月03日こんにちは、心理カウンセラーの佐藤栄子です。 これまで、子育てや夫婦関係、ママ友トラブルや自分のココロの在り方についてなど、さまざまなテーマを心理カウンセラーの立場で取り上げてまいりました。 そういった記事に寄せられた「もっと深掘りした内容が知りたい」「個々のケースで対応は変わるの?」といった皆様のお悩みにお答えする連載「ココロで読み解く『ママのお悩み相談室』」。 今回は、 「生活費まで出し渋る困ったケチ夫、4つのタイプと対処法」 という記事に寄せられたお悩みです。 記事では、困ったケチ夫に対する具体的な対応についてお話ししましたが、今回は「家計に対する考え方がケチ夫とかみ合わず苦労している」という方からのお悩みです。 ■質問:家計負担は半々なのに家事は丸投げで嫌味だらけのケチ夫 自宅でネイルサロンを営んでいます。家のローンや光熱費は夫が負担し、私は学費、食費、雑費、夫の酒代、子どもの習いごと代、スマホ代を出してます。私もかなり家計を負担しているにもかかわらず、夫は家事を手伝いすらしないことに正直腹が立ちます。 また、以前は他の場所で店舗を借りてネイルサロンを開いていたせいか、夫から「今は自宅で営業しているんだから、家賃も光熱費もかからずボロ儲けだろ?」と嫌味を言われます。 息子と娘がおり、特に娘に夫は甘く何でも買い与えていますが、私に対してはお金を使いたくないみたいです。その気持ちが悲しいです。 ■回答:見えにくい家計負担「変動費」を見て見ぬフリする「固定費だけ夫」 家計の管理方法はご家庭の事情によってさまざまあるかと思います。夫婦共に収入がある場合、大きく分けると以下の3つのパターンに分けられるでしょう。 1.全額一方負担型: 生活は夫の収入でやりくりし、妻の収入は貯金や旅行にまわすなどのパターン 2.共通財布型: 夫婦それぞれ同額を生活費として出しあい、それ以外は自由に使うパターン 3.項目別負担型: 住宅ローンや保険などの固定費は夫が、食費などの変動費は妻が負担するなどのパターン どのパターンを選択してもメリット・デメリットはあります。 中でも、3.の 項目別負担型 は、一方が食費や雑費などの変動費を担当するケースが多く、毎月の金額が一定していないため、良くも悪くも 夫婦間で不公平感 が出やすいかもしれませんね。ご相談を拝読するとご相談者様の場合はまさにこれに当てはまっています。 食費や子ども関連の費用などは、節約したり工夫して浮かせたりもできますし、逆に注力したいものにお金をかけるなどある程度調整することが可能です。そういった変動費は、どうしても家族の生活を切り盛りしている側(多くは妻)が負担することになってしまうでしょう。 そこで問題なのが、変動費は金額が一定しないため把握しづらく、また形で残るものばかりではないので、負担していない側(多くは夫)は「家計にこれだけかかっているんだ」というコスト意識を持ちづらいことです。 ご相談者様の夫は住宅ローンや光熱費を負担しているとのことですね。これらの費用はだいたい毎月の金額が決まっている固定費なので、夫は「自分はちゃんと家計負担を担っている」という意識を持ちやすいと思われます。 その反面、ご相談者様が負担している変動費については金額含め十分に把握できておらず、家計の全体像が見えていないから家事も手伝っていないということなのかもしれません。 ■ケチ夫「妻は金銭的余裕がある」の思い込みを家計透明化ではっきり否定 ご相談者様は以前、店舗を借りてネイルサロンを営業していたけれど、今はご自宅で開業しているとのことですね。 もしかすると夫はご相談に書かれている言葉どおり「今までの家賃や光熱費分、妻の収入はアップして余裕があるのだろう」と勝手に思いこんでいるのかもしれません。 もしそうだとしたら、「妻は収入に余裕があるんだから、もし欲しいものがあれば自分が買ってあげなくても妻自ら買うだろう。それならば自分の収入からは娘が欲しいものを買ってあげよう」と夫は思っていて、結果、娘さんには何でも買い与えてしまっていることも考えられます。 それがご相談者様から見ると、娘さんには甘いのに「自分にはお金を使いたくないのだ」と映るのではないでしょうか。 今のご相談者様のお悩みは、夫婦お互いが相手の現在の実収入を把握していないことにより、その使い方に意識のズレがあり、家事負担といった生活全般の悪影響を及ぼしていることでしょう。 きれいごと抜きでお話ししますと、夫婦に限らず、相手に対する自分の気持ちは、以下の2つで伝わる場合が多いと思います。 ・どれだけ手間ひまをかけたか? ・どれだけお金をかけたか? 「手間ひま」か「お金」のどちらかで気持ちを伝えているとしたら、もしかすると夫は「自分はこれだけ家計を負担しているのだから、家事の手伝いなどの手間はかけなくていいだろう」と軽く考えているのかもしれません。 もうすぐ年度が変わり、お子様たちも進学進級を迎えるでしょう。それにともない習いごとを増やしたり減らしたり、スマホのプラン変更など、家計に大きな変動が起こる時期ですね。いい機会なので一度、家計全体金額を明らかにしてみてはいかがでしょうか。 その金額をもとに夫と話し合い、再度負担額を決め直してみましょう。もし夫のほうの負担額を少なくするなら、その分家事を担当してもらうなど要求しやすくなるでしょう。 ■家計負担パターンを変更するメリット・デメリット ちなみにご相談者様の家計負担パターンは項目別負担型 でしたが、もし他のパターンに変更した場合のメリット・デメリットをここで考えてみます。 生活は一方の収入でやりくりし、もう一方の収入は貯金などにまわす「全額一方負担型」に変更する場合は、家計を負担するほうに十分な安定収入があることが条件になります。 ご相談者様が自営業なので、夫がほとんどの家計を負担してくれれば、今ご相談者様が抱えている「自分にお金を使ってくれない」と感じる悲しさは和らぐでしょう。その代わり、家事の手伝いなどはさらに夫に頼みづらくなるデメリットが生じるでしょう。 夫婦それぞれ同額を生活費として出しあい、それ以外は自由に使う「共通財布型」に変更した場合、お互いの収入額にあまり大きな差がないようであれば、負担額が明確になるので不公平感は少なくなるでしょう。 ただし、将来に備えた貯蓄も含めて負担額を決めておくことや、金額が大きいものを買うときは2人で相談するなどのルールを決めておいたほうがいいかもしれません。ものを選ぶときの価値観が夫と違う場合はもめることが多くなりそうなので、面倒であってもこまめに夫婦で確認したり相談したりするといいですね。 夫婦でも、普段はあまり話す機会がない「お金のこと」。しかし、家庭生活を営むうえで避けて通れない重要課題です。結婚生活が長くなれば親を含めた家族にも変化がありますし、今後お互いの仕事や収入の状況が変わることもあるでしょう。たまに家計のすり合わせをする時間を持つことは、夫と円満な関係を保つのにも有効ですよ。 これからも皆さんのお悩みに答えていきたいと思います。お気軽に、下の読者アンケートにお寄せください。お待ちしております。 エキサイトお悩み相談室で佐藤先生に相談する
2021年02月28日2020年の末頃から、「世界は地の時代から風の時代に移行していく」という記事が多くなりました。占星術で対極的な意味を持つ木星と土星が、風を象徴する星座の一つである水瓶座で会合することから、時代の変化が予測されているようです。 さて、今のあなたに届く「星からのメッセージ」はどんなものでしょうか。 以下の簡単な心理テストをどうぞおためしください! Q.あなたは公園のベンチでのんびり日向ぼっこ中。ふと空を見上げると、白い風船がゆっくり降りてきてあなたの目の前に落ちました。風船の紐の先には封筒がくくりつけてあり、「この中にはお守りが入っています。大切に持っていてください。」と書かれていました。その封筒の中には何が入っていたと思いますか。深く考えずに一番近いと思うものを直感で選んでください。 1.外国のコイン 2.花の種 3.ジグソーパズルの1ピース 4.知恵の輪 選べましたか? それでは、答えを見てみましょう。 1、「外国のコイン」を選んだあなた あなたへのメッセージは「所有からシェアへ」。今まで自分が持っていたり、自分の中に蓄積することで満足していたことを、周囲と共有することで身軽になったり、より豊かな時間を過ごせるようになります。自分は今、どんなことをシェアできるか考えてみましょう。 2、「花の種」を選んだあなた あなたへのメッセージは「上昇から心の喜びへ」。今まで他人より優れた存在になろうと頑張っていたことを、他人軸ではなく自分自身が本当に喜べることにシフトしましょう。向上心は大切にしつつ、頑張ることで自分も、結果的に他人も喜ぶことに注力してみてください。 3、「ジグソーパズルの1ピース」を選んだあなた あなたへのメッセージは「自力で達成から協力・助け合いへ」。今まで他人に頼らず一人で成し遂げようと頑張ってきたことを、周囲に助けを求めて分かち合いましょう。その過程で相手との信頼感や連帯感も生まれ、自力以上の成果が出せるようになっていきます。 4、「知恵の輪」を選んだあなた あなたへのメッセージは「縦の関係から横のつながりへ」。今までは親子や上司など、上下関係を重視してきた周りとの付き合い方を、フラットに対応できる関係に変えていきましょう。立場はあれど礼節を保った対等な関係になれば、無用なストレスが減るでしょう。 いかかがでしたか? こちらは天体からのメッセージでしたが、毎年巡ってくる「干支」は、地球の自然界全体を表しており、節分の2月3日から新しい年になるとされています。あなたに今年の干支からはどんなメッセージがあるでしょうか。 詳しいテストをご用意していますので、こちらもご覧ください。 「2021年の干支は辛丑!干支から今のあなたへのメッセージは?」 ママが気になる心理テストがいっぱい! 子育て診断はこちら
2021年02月15日夫に子どもを預けて、たまには一人でゆっくりおでかけしたいですよね。でも、家に帰ると子どもがあざを作っていたり、ひざをすりむいていたり…。理由を聞くと「大したことないよ。目を離した隙にちょっと…」と苦笑いする夫。 でも、笑ってすませられることではないこともあります。東京消防庁発表の 「救急搬送データからみる日常生活事故の実態」 によると、5歳以下の子どもが事故に合う場所は 約7割が家の中 。つまり、ほとんどの場合は親と一緒の時に起こっており、そのうち 約10人に1人の割合で入院が必要 な中等症以上となっています。 どうして、親がそばにいながら、子どもの事故は起こってしまうのでしょうか? その理由を紐解いていきましょう。 ■子どもの事故、実は「親の脳タイプ」が原因になっていることも? 一般的には、切り替えがうまく、複数の異なる作業を同時進行できるのが マルチタスク悩 。一方、「今、目の前のこと」を最重要と捉えて打ち込む傾向がある方は、 シングルタスク悩 といわれ、他の作業を同時進行で進めることは苦手なようです。 どちらの悩タイプなのか、見分け方としては 「1日1回以上はやり忘れがある」 かどうかで判断します。例えば、ゴミ当番なのに出し忘れた、頼まれた買い物をし忘れた、郵送物を出し忘れたなど些細なことで構いません。やり忘れて落ち込むことが1日1回以上あり、それが続く人は、 シングルタスク悩の傾向が強い といえるでしょう。 家事育児は、さまざまなことを同時進行で進めないといけないことが多いため、マルチタスクだといえます。小さいお子さんのいるご家庭なら、夕方はまるで戦争のような忙しさ。 たとえば、子どもをあやしながら夕食の下ごしらえをして、早めに子どもと一緒にお風呂に入った後は、子どもの支度をしつつ自分も身支度を整え、夫の帰宅に合わせて夕食の仕上げをし、食器を洗いつつ洗濯機を回し、子どもを寝かしつけながら翌朝の朝ごはんのメニューを考え…。 こういった家事育児をこなしつつ、子どもに危険が及ばないよう常に目配りをする必要があります。そのほかにも、入浴後、必ずお風呂のふたが閉まっているか確認している、料理の後、使った包丁はすぐしまっている、包装ビニールはふた付きのゴミ箱にすぐ捨てているという方がどれくらいいるでしょうか。これらはすべて、 子どもが重篤なケガをする原因 となるものばかりです。 目の前のことをこなすだけが家事育児ではありません。それをする(もしくは、しない)ことで、その後どういったことが起こるかを想像しながら同時進行で進める マルチタスク処理能力 が求められます。 子育てでは、 「まさか◯◯するとは思わなかった」「ちょっと目を離しただけなんだ」 という言い訳は通用しません。自分がどちらの悩タイプの傾向があるのかをまずは把握することが大切です。 ■コロナ禍で子どもの事故が起こりやすくなっている? まだまだ収まる兆しの見えない新型コロナウイルスの流行が、子どもの事故を誘発する可能性があります。 毎日出社していたのがリモートワークに変わり、慣れないオンライン会議を重ね、家族がすぐそばにいる環境で仕事をするなど、まったく新しい形態で働くことが求められている方は多いでしょう。 しかし、シングルタスク脳タイプは、仕事とプライベートを切り離すのが難しく、 頭の切り替えができない 人が多いようです。また、 いつもとは違うルーティン で仕事をするのも向いていません。 たとえば、別室で仕事をしていても、家族の気配に気が散ったり、子どもの声が気になってオンライン会議に集中できないなどで、いつもより仕事の効率が落ちて焦ってしまうケースは少なくないようです。 一方、家で仕事をするようになってお互いに気をつかう反面、大人が常にいる安心感もあるでしょう。そのため夫婦間で、「すぐ戻ってくるから買い物の間、子どもを見てて」「今日の保育園のお迎えをお願いできる?」とついつい頼みごとも多くなります。 互いに「わかった」と安請け合いしがちですが、マルチタスク脳と違い、シングルタスク脳は集中しがちです。目の前の仕事で頭がいっぱいになり、 子どものことをきれいさっぱり忘れてしまう ことがあります。 実際、仕事に集中するあまり娘さんの保育園のお迎えを忘れてしまい、夜8時頃、保育園からかかってきた電話で初めて思い出した、というケースもあります。 このように、シングルタスク脳の方は、仕事をこなしながら子どもに目を配ることが苦手で、仕事に集中すると子どもの存在を頭から消してしまうため、「ちょっと目を離した隙に…」「そんなことをするとは思わなかった」という事故が起きてしまうのです。 コロナ禍によるリモートワークの増加で、これまでは 「シングルタスク脳のうっかり」 ですんでいたことが、子どもの事故につながりやすくなっているといえます。 ■安心して子育てをするための事故防止と対策 では、シングルタスク脳は子育てができないかと、いうとそうではありません。マルチタスクをこなすのは苦手であることを 自覚し、対策 を立てれば事故を予防することができます。 シングルタスク脳の傾向がある方は、うっかりを防ぐために以下の2つを意識することが重要です。 ・時間を短いスパンで意識すること ・育児のルーティンを習慣化すること シングルタスク脳は、仕事に集中しすぎる傾向にあるため、短いスパンで時間管理をしたり、子どもに関わる用事を思い出す必要があります。そこで、スマホや時計の タイマー機能 を上手に活用して、音や振動で子ども関連の用事を思い出すようにするといいでしょう。 また、子どもに関することを、 いつものルーティンと結びつけて習慣化 することも大切です。例えば、子どもを保育園へ連れて行く時に忘れ物が多いようなら、出かける時にいつも持ち歩くスマホや家の鍵と子どもの荷物を一緒に置いておくといいでしょう。 また、パソコンや掛け時計など、 必ず定期的に見るところ に、子ども関連で忘れてはいけないことをメモして貼っておくのもおすすめです。例えば、脱衣所の時計の横に「お風呂のふたは閉めた?」と張り紙をしておけば、必ずふたを閉めるようになり、目を離した隙に子どもがお風呂でおぼれる心配もなくなります。 自分は、シングルタスク脳タイプとマルチタスク脳、どちらのタイプなのかを見極め、シングルタスク脳の傾向が強い方はぜひ上記の対策を試してみてください。続けていくことでコロナ禍の新しい生活様式や、子育てが習慣化し、「うっかり事故」を予防できるでしょう。 エキサイトお悩み相談室で佐藤先生に相談する
2021年01月30日長引く夫婦喧嘩 ほど疲れるものはありませんよね。 誰もが、夫婦喧嘩なんてしたくないのが本音だと思います。しかし、他人同士が家族となって一緒に生活するわけですから合わないこともあるでしょう。それをチクリと言ったら、夫も虫の居所が悪くて喧嘩に発展し、仲直りのきっかけがなくズルズル無視…。 夫婦喧嘩をしなくてすむ方法 はあるのでしょうか? また、長引く夫婦喧嘩を早く収める方法は? それには、人間関係を体系化した 心理療法 が役立ちます。 ■なぜ「夫婦喧嘩」は起きるのか? できれば夫婦喧嘩なんてしたくないけれど、他人同士が家族となって一緒に生活するわけですから合わないこともあるでしょう。 しかし、夫か妻、どちらかが一方的に怒って、片方は黙って聞いているのは夫婦喧嘩とは言いません。それは、単なる愚痴や文句であり、一通りはき出してしまえばガス抜きとなるので喧嘩にならずに終わるでしょう。もしくは、我慢している方が限界にきたとき、いきなり離婚を言い出すか…。 夫婦喧嘩は、どちらも同じテンションで怒って言い合う状態をさします。では、 なぜ夫婦喧嘩は起こるのでしょうか? 夫婦喧嘩の理由はさまざまですが、共通しているのは「どうしてわかってくれないの?」という夫婦なのに 理解してもらえない怒り です。ただし、その怒りの出し方が、男性と女性では大きく違います。 女性は「今だから言うけど、あの時も本当に傷ついた」など、何年も前のことを引っ張り出して怒り始めるのが特徴です。それは、女性の場合、 感情と記憶が結びつきやすい からです。 女性は嫌だった出来事は10年前だろうが昨日だろうが、まとめて同じ 「嫌なことフォルダ」 にしまうため、同じようなことが起こるとまるで現在進行形のように怒りがこみ上げてきてしまうのです。 一方、男性は嫌だったことは 事実として次から次へと終わっていく ので、その時は嫌だったとしてもどんどん忘れてしまいます。 例えば、喧嘩になったとき、女性は昔の腹が立ったエピソードまで持ち出し、「私はこんなにつらかった」と感情に訴え、共感してもらおうと責め立てます。 しかし、男性は「君が嫌だったことなんて覚えていないし、そのとき言えばいいじゃないか」と感情ではなく理屈で責めてくるため、共感は決してしません。そこで、 夫と妻とでは平行線 となってしまうわけです。 一番理解してほしい夫・妻につらかった気持ちを受け入れてもらえない、理解してもらえない不満から夫婦喧嘩もヒートアップ。すると、相手を納得させる、言い負かすことに焦点が移り、何に対して怒っていたのかブレ始めます。 喧嘩の最中に相手の言葉つかいや言い方が気に入らないなど、最初の問題から脱線したところでも怒りが増して、「じゃあ、離婚だ!」となってしまうのだと思います。 ■夫婦喧嘩は悪いことではない 夫婦生活を続けるうえで、夫婦喧嘩をするのは決して悪いことではありません。 以前、 「『うちの夫婦は仲良い? 悪い?』明暗分ける 5つのチェックポイント」 でご紹介したように、夫婦喧嘩で言いたいことが言えるというのが良い夫婦の定義となっています。 前述したように、片方だけが怒りをぶつけて、もう片方は我慢して黙っているというのは夫婦喧嘩とは言えません。また、お互いが気をつかって不都合なことから目を背けあって何も言わないというのも健康的な関係を築いているとは言えないでしょう。 喧嘩は、夫婦が本音を言い合える絶好の場 で、お互いの気持ちや考えを知る機会でもあります。ネガティブな感情をぶつけ合うのが苦手な人はついつい喧嘩を回避して我慢をしがちですが、それではいつまでたっても相手に本当の気持ちは伝わらないし、理解されないままです。 まずは、前提として夫婦喧嘩は決して悪いことではなく、 相手に自分を理解してもらう良い機会 であることを心に留めておきましょう。 ■夫婦喧嘩を早く収める、仲直りする方法 夫婦喧嘩は決して悪いことではありませんが、感情的になりすぎて長引いてしまうのはメリットよりデメリットの方が上回ってしまいます。 問題を解決しつつ、夫婦喧嘩を早く収める、早く仲直りする方法はあるのでしょうか。 アメリカの精神科医エリック・バーンによって提唱された心理学パーソナリティ理論に 「交流分析」 というものがあります。これは、人には 3つの心(自我) があり、 相手をほめたりねぎらったりする親の心(P)と、 状況を判断をする大人の心(A)、 天真爛漫に振る舞ったり、頼ったりする子どもの心(C) に分けられます(日本交流分析協会 交流分析士(TA)とは」 より)。 この3つのうちのA、 「大人の心を持って状況を冷静に判断し、相手と接すること」 が、夫婦喧嘩を早く収める早道と言えるでしょう。 怒っている時はお互いの心が激しく動いてるときなので、相手の言葉に乗って売り言葉に買い言葉と感情的になってしまうと、喧嘩はいつまでたっても収まりません。感情を一旦引っ込めて、Aの心、フラットな気持ちで相手に接するように意識しましょう。 具体的には、 「あなたはこう思ったんだね」「そういうことがあったんだね」と事実だけを話す ようにします。事実だけを冷静に言葉にするだけで、相手に共感する必要はありません。人間は、 Aの心で接されると、自分もAの心で返すようになる習性 があります。 もともと、男性はAの心が強い傾向にあるため、妻が率先してAの心に戻ることで、ヒートアップした感情が落ち着き、冷静さを取り戻していきます。そこで、どうして喧嘩になったのか、改めて事実だけを整理して伝えるようにすれば、Aの心が強い男性は共感までいかなくても 「そうだったのか」 と理解するようになります。 ただし「感情を抑えてAの心で接する」というのは言うのは簡単ですが、怒りで感情が高ぶっているときはなかなか難しいですよね。そういうときは一旦、 どちらかがその場を離れるブレイクタイム を設けましょう。 これは 「タイムアウト」 と呼ばれる方法で、カッとなって子どもを怒ってしまうときにも使える方法です。 短時間でもその場を離れることで、脳が切り替わり、感情のクールダウンがうながされます 。 夫と離れたところで深呼吸して、落ち着いたら「私は何に対して怒っているんだろう」と本題を整理。それから、改めてAの心で夫に伝えることで喧嘩の長期戦は回避できるようになるでしょう。 エキサイトお悩み相談室で佐藤先生に相談する
2021年01月16日漫画「鬼滅の刃」ブームはすごい勢いですね。人気の理由はいろいろ挙げられていますが、悪役の鬼にもそれぞれ鬼になってしまった悲しいストーリーがあり、主人公たちが鬼を倒すたびにその事情が明かされ、同情が湧き、「赦し」の感覚を持てるのが日本の昔話に通じるところがあり、多くの人の心に響くのでしょうね。 「赦す」というのは、さまざまな感情や経験がからまり、簡単なようで難しいときもありますね。さてあなたは「他人を赦せない気持ち」が強いほうでしょうか、それともあまりこだわりがないほうでしょうか。 以下の簡単な心理テストをどうぞおためしください! Q.久々に凧揚げをしてみることになりました。友だち数人と公園で早速開始! 凧は空に向かって上がっていきましたが、突然、強風にあおられて何かに引っかかってしまいました。何に引っかかったと思いますか。深く考えずに一番近いと思うものを直感で選んでください。 1.木の枝 2.電線 3.友だちの凧 4.ネットフェンス 選べましたか? それでは、答えを見てみましょう。 1、「木の枝」を選んだあなた あなたは自分にとって何か不快な出来事が起こっても、すぐに「まあこういうこともあるさ」と気持ちが切り替えられる人。赦せない気持ちがないわけではありませんが、良い意味であまりこだわりがなくおおらかで、他人にさほど興味がないともいえます。 2、「電線」を選んだあなた あなたは他人の感情や状況に対する想像力が豊かなので、基本的には周囲の出来事に寛容な対応をします。しかし、自分の中でわだかまりのある特定の事柄については「赦せない!」と思う気持ちが人一倍あるので、普段の自分とギャップを感じるかもしれません。 3、「友だちの凧」を選んだあなた あなたは「悪いのは他人ではなく自分」という思いを持っているため、他人より自分の言動を赦せないと感じてしまうタイプ。一見おだやかな人に見えますが、自分が納得できない状況に陥ると気持ちが爆発することもあるので、あまり自分を責めないようにしてください。 4、「ネットフェンス」を選んだあなた あなたは過去、自分が他人にとても損させられたとか傷つけられたと感じた経験があるのかもしれません。そのため他人を赦すことが苦手で、一度ダメだと感じるとすぐに遠ざけてしまいがち。慎重で、自分の好みが明確ともいえますが、孤立しない程度にしましょう。 いかかがでしたか? 赦す気持ちだけではなく、あなたの心は過去の出来事からさまざまな学びを受けているものですが、現在のあなたにはどんな過去の影響が強いのでしょうか。 詳しいテストをご用意していますので、こちらもご覧ください。 「現在のあなたのマインドに影響を与えた過去の出来事とは?」 ママが気になる心理テストがいっぱい! 子育て診断はこちら
2021年01月15日こんにちは、心理カウンセラーの佐藤栄子です。 これまで、子育てや夫婦関係、ママ友トラブルや自分のココロの在り方についてなど、さまざまなテーマを心理カウンセラーの立場で取り上げてまいりました。 そういった記事に寄せられた「もっと深掘りした内容が知りたい」「個々のケースで対応は変わるの?」といった皆様のお悩みにお答えする連載「ココロで読み解く『ママのお悩み相談室』」。 今回は、 「夫の浮気「離婚はしないけど許せない」苦しみはいつか終わる?」 という記事に寄せられたお悩みです。 記事では、夫婦生活を続けていくのが第一目標なら、夫と今後共に生きる理由を再考してみてとアドバイスしました。それを読んだ「ママ友と不倫していた夫を許せずにつらい」という方からのご相談です。 ■質問:夫とママ友が不倫。二度としないと約束してくれるけれど信じられません 夫にママ友と不倫され、毎日しんどいです。行事で会う時にママ友の態度がおかしいとは思ってましたが、同じ時期に夫は骨折で入退院をしていたので、まさかとは思いました。入院中、私は毎日仕事帰りに病院へ寄って看病を頑張っていたのに…。 子どもも小さいし、許そうと思っても許せなくて、やさしく接したいのに心の中は憎悪でいっぱいで、 口を開けば夫を責めてしまいそうでうまく会話ができません。普通にしようと思うほど、 自分の態度が冷たくなり、また不倫されそうで怖いです。 夫は不倫発覚後、本当に大切なものは何かわかった。これからは私を一生大切にすると言ってくれてますが、全く信じられません。一番信頼していた夫に裏切られるつらさを毎日感じていて、心から楽しめる時はまだまだきそうにありません。 またどこかで不倫するんじゃないかと疑ってしまいます。そんな毎日が本当に苦痛で仕方ないです。いっそのこと、離婚した方が楽になるんじゃないかと思う日々です。 夫はこれからは毎日隣で寝るようにし、毎日抱きしめて気持ちを伝えると約束してくれましたが、そんなこと言ってくれても不安しかありません。自分でもかわいくない女だと思います。どうすればいいのでしょうか? ■回答:「今はやさしくできない」と夫に正直に伝えていい 不倫のご相談は多くありますが、相手がママ友というのはかなり衝撃的だと思います。ご相談者様にしてみれば自分のほうが相手に近しい分、二重に裏切られたことになります。 しかもその間、夫の看病もあって仕事と両立して頑張っていらしたとのこと。その状況下で不倫されていたと知ったら、言葉にならないほどの相当な精神的ダメージがあって当然です。 今感じられているように「許したいが怒りが収まらない」と、思考と感情が一致しない状態は仕方がなく、やさしくできないことでご自身を責めないでくださいね。 夫は反省の気持ちを態度に表すと約束しているようですが、今の状態が続くことで相談者様は夫がまた外に目を向けてしまわないかと心配されているようです。その夫を拒否してしまう気持ちを、正直に伝えてみてはいかがでしょうか。 例えば「修復の努力はありがたいし自分もそうしたいと頭では思っている。でもまだ心が追い付かず、悲しさが強いのでやさしくはできない。本当に大切と思ってくれているなら、今は冷たくする自分を見守っていてほしい」というように、夫を100%否定する気持ちではないことを理解してもらえるように話してみてください。 ■夫だけが悪い? 身近な相手と不倫を繰り返す女性 サークルクラッシャー と呼ばれる存在をご存知でしょうか? 所属集団のなかで次々と恋愛関係を繰り返し、そのために集団内の人間関係を破壊してしまうタイプで、圧倒的に女性が多いようです。サークルクラッシャーの女性は一見周りに対して友好的に見えますが、心に承認欲求や自己中心的な考え、他人の優位に立ちたいという思いを抱えています。 今回のご相談のように、身近なところで浮気や不倫の相手を見つけるのは、少なからず上記の性質を持っている女性が多いと思います。 このような女性を見分けるのは難しいのですが、傾向としてあるのは 「自分の話はしないのに、他人の家(夫)の話は聞きたがる」「夫に対する愚痴などネガティブな話に興味を持つ」 ところです。なんらかの理由で関心を持った他人の夫やパートナーに対し、自分がつけ入る隙があるかチェックしていると思われます。 そしてこのタイプの女性は絶妙なタイミングをはかってアプローチしてくるので、ご相談者様の夫も何かの弾みで相手につけこまれてしまったのかもしれません。そういった女性に夫が狙われてしまった場合、妻は「自分になにか非があったから夫が浮気した」と責任を感じる必要はありません。ただただ、運が悪かっただけです。 自分の夫をこのような女性から遠ざけるには、よほど信頼のおける相手ではない限り、自分から夫の話はしないこと。それと同時に、不満をため込ませないように夫とのコミュニケーションも普段から大切にしましょう。 しかし、夫の職場など妻の目が届かないところは対処が難しいですね。夫が職場で疲れた様子を見せたり、妻の愚痴を言ったりすれば、同じように職場のクラッシャー女性に狙われる可能性があります。そういった隙を夫が見せないように、不満は小さいうちにお互い話せるような夫婦関係を築いておけるといいですね。 ■夫を許したいのに許せない…期間を決めて「どうしたい?」と自問自答 ご相談者様がこのままずっと苦しい状態でずっいるのは、ご自身にとってもお子さんにとっても良いことではありません。では、どうすればいいのでしょうか? 心の中が夫に対する怒りと悲しみでいっぱいになっている時は、「それでも夫を信じたい」「やっぱり信じられない」という相反する気持ちが渦巻いて絡まっている状態だと思います。 それならば、毎日「信じたい」「信じられない」どちらの気持ちが自分のなかで強くなるか感じてみてください。そのうえで一定期間、例えば3カ月や半年と決めて、「自分は今、どうしたいか?」を自問してみましょう。例えば、次の項目を自分自身に問いかけてみてください。 ・夫を信じたいのか、信じたくないのか? ・信じたいならなぜ信じたいのか? まだ夫が好きだからなのか、子どもの気持ちや経済的に離婚を避けたいからなのか? ・夫が好きなのだとしたら、夫にどういう対応をとってもらえれば信じられるのか? ・信じたくないなら、その状態で今後、夫と一緒に生活をしていく覚悟ができるか、できないか? ・同居を続けるなら、どこで信じたくない気持ちの割り切りをするか? ・同居できないなら、子どもの気持ちや経済的な面をどうカバーするか? 以上の項目を、一人でノートに書いて文字として眺めて自分の気持ちを確認してみましょう。 その時々で思いは揺れることがあるので、一度で結論を出すことはありません。何度か繰り返して、自分が一番納得できる状態を探ってみてください。 ■判断基準は「自分が笑顔でいられるかどうか」 夫に対する思いはいろいろあったとしても、ママであればお子さんのことをまず一番に考えていらっしゃると思います。それは、お子さんも同じで、どういう結論となっても、ママが笑顔でいてくれることが一番なのです。 相談者様は今、夫を信じるか信じないか決めかねて揺れている期間なのだと思います。どうしても夫と同じ空間にいるのがつらく笑顔になれない時は、子どもとだけ、もしくは一人でお出かけするようにしましょう。 人生は長いようで短いもの。夫に対する怒りと不信のループに延々とはまりこんでいてはもったいないです。自分自身のためにもお子さんのためにも、あえて少しずつ前を向いて進んでいただけたらと思います。 これからも皆さんのお悩みに答えていきたいと思います。お気軽に、下の読者アンケートにお寄せください。お待ちしております。 エキサイトお悩み相談室で佐藤先生に相談する
2021年01月13日こんにちは、心理カウンセラーの佐藤栄子です。 これまで、子育てや夫婦関係、ママ友トラブルや自分のココロの在り方についてなど、さまざまなテーマを心理カウンセラーの立場で取り上げてまいりました。 そういった記事に寄せられた「もっと深掘りした内容が知りたい」「個々のケースで対応は変わるの?」といった皆様のお悩みにお答えする連載「ココロで読み解く『ママのお悩み相談室』」。 今回は、 「うちの夫婦は仲良い? 悪い? 明暗分ける5つのチェックポイント」 という記事に寄せられたお悩みです。 記事では、5つの項目において夫婦仲の良し悪しをチェックするポイントをご紹介しましたが、「別居して距離を置いたほうが夫とうまく付き合える」という方からのお話です。 ■質問:別居して距離を置いたほうが夫と仲良くできるのはどうして? 夫とは、籍を入れたままですが、別居中です。記事にあった仲の良い夫婦のチェック項目は、全く◯がつきませんでした。やっ ぱり、夫とは離れて良かったんだと痛感しました。 悲しいけれど、毎日顔を合わせず、たまにメールするくらいの今の距離のほうが、思いやりをもって相手に接することができるようになりました。 ■回答:離婚しないための別居が選択肢の一つになってもいい ご相談者様は現在すでに別居をされていて、その結果、一緒に住んでいらしたときよりも夫に思いやりを持てるようになったことに気がついたのですね。 その決断にいたるまでは、おそらくいろいろな葛藤や迷いがあったと思います。しかし、実際に距離を置いた現在、お互いに快適な状態に落ち着いたようで、まずはその点については良いご判断だったといえますね。 かつて、女性にとって結婚が永久就職先であり、極端な話、それ以外には生きていく道がないかのような風潮でした。一旦結婚したら女性は夫の家族の一員となり、子どもを生み育てて生涯を共にするため、「お嫁にいく」「嫁をもらう」といわれていたのでしょう。 しかし、女性が仕事をすることが普通になり、実に女性(15歳以上)の2人に1人が働いています(厚生労働省 「平成29年版働く女性の実情」 )。女性ひとりでも生活を自分で支え、経済的に自立できるようになった今、妻は「夫の家に就職する」以外の選択肢も選べるようになりました。 そのため、お互いが納得し快適と感じていれば、夫婦の生活スタイルは必ずしも同居にこだわらなくてもよくなったといえるでしょう。おそらくご相談者様もそういう背景があり、夫婦を続けるために別居という選択肢を選んだのだと思います。 ■コロナ禍で見えてきた「夫婦別々で過ごす幸せ」 夫婦の生活における快適な距離感は本来、結婚から数十年経ち、夫婦共に定年を迎え第二の人生にさしかかるころに顕在化するものです。 しかし、今年はコロナ禍でいつも以上に夫婦一緒に過ごす時間が増え、今まで我慢していた夫との生活や考え方の違いが浮き彫りになり、今さら妥協したりすり合わせたりするのも難しいでしょう。 夫婦によっては、夫の仕事で忙しすぎてこれまではワンオペ育児だったけれど、今は2人で家事育児を分担できうまくいくようになったケースもある一方で、これまで日中は別々であったからほど良い距離が取れていたのに、今は在宅勤務で一緒に過ごす時間が長くなり、息苦しさからギスギスして仲が悪くなったケースもあります。 結婚や夫そのものに不満はなくても、生活するうえでどうしても合わないこと(例えば、朝型・夜型の生活習慣、暑がり・寒がりといった体質の違いなど)はあると思います。それをお互い主張して妥協点がみつかればいいですが、生活状況や夫の性格によっては難しい場合もあります。 どちらかが我慢して相手に合わせてもいつかその不満は爆発するでしょうから、いっそのこと違いを認め合って、別々に過ごしたほうが快適ですし円満な関係を築けます。もしそのように感じていたら、今はお互いの快適な距離を模索するいい機会ととらえ、夫にいろいろと提案してみてもいいのではないでしょうか。 そうはいっても、子どもがまだ小さかったり、妻の経済的自立が難しい場合、いきなり別居はハードルが高いでしょう。例えば、週末は交代で一人の時間をもつ、部屋に仕切りを立てて一人でこもる、寝室を別々にしてみるなど、夫の希望も聞きつつ手軽に試せるところから取り入れてみてください。 もし、夫が常に一緒にいたがるタイプであったら、一人の時間を認めてもらうかわりに、夫とじっくり付き合う時間を別に設けます。そのときは割り切って夫にやさしく接するなど、メリハリをつけた生活がストレスを軽減させるコツです。 今後、時間を経ていき、夫婦の状況や考え方も変わっていくこともあるでしょうが、現在お互いが納得のいく状態であるなら、たとえそれが一般的な夫婦像と違った暮らし方であってもいいのではないかと思います。 ■離婚はしない別居結婚の期限は5年が目安 ご相談者様は現在の別居状態に納得はしつつも、悲しい気持ちもあると書かれています。別居にいたった直接の理由がわからないのでその悲しさが何に起因するのか、どう対応していくかお答えするのは難しいですが、この機会に「自分は結婚に何を求めているか」「夫と2人でどんな人生を過ごしたいと思っているか」を考えてみてください。 そして、もし今は離婚を望んでいないのなら、別居でも夫とコミュニケーションをとる努力はして、「去る者日々に疎し」の状態にはならないように気をつけましょう。一緒に生活していなければ、相手をこれ以上嫌いになることはありませんが、必要と感じなくなる可能性は高まります。自分のためにも夫のためにも、つながりを保つために連絡はこまめにとることが大切です。 ここで一つ注意して欲しいのが、別居の期間です。結婚を継続するための別居生活であっても、その期間が長くなりすぎるのは別の問題を生みます。 もしどちらかが離婚を主張して裁判になった場合、別居が5年以上となると、離婚が認められやすくなるリスクがあるからです。そのため、5年の期間をめどに今後どうするかを決めてもいいかもしれません。 結婚生活が長くなると、お互いの「快適」の基準や価値観の違いが表面化してきて、生活のズレが生じるのはどの夫婦にもあることです。歩み寄りが必要なときもあれば、別の人生を選択するという決断もあるでしょう。 「夫婦は一緒に住むもの」「別居したら離婚するもの」といった世間の常識や周りの目など気にすることなく、自分の未来は自分で選んでいきましょう。自分にとってどんな結婚生活がベストなのか、ひとりの時間にゆっくり自分と対話してみてください。 これからも皆さんのお悩みに答えていきたいと思います。お気軽に、下の読者アンケートにお寄せください。お待ちしております。 エキサイトお悩み相談室で佐藤先生に相談する
2021年01月03日夫が浮気をしたとして、あなたはすぐ離婚を選びますか? それとも、関係を修復して結婚生活を続けますか? 離婚をしない人は「夫のことをそれだけ愛しているのだろう」「よほど寛容で心が広い人なのかな」と周囲から思われがちです。もちろんそういう方もいらっしゃると思いますが、相談を受けるご夫婦の様子を見てみると、理由は別のところにあるようです。 夫の裏切りがあっても 離婚をしない妻 は、どんなタイプなのでしょうか? 逆に、すぐ離婚を選ぶのはどういった妻なのでしょうか? ■夫の離婚理由、妻の離婚理由 日本では、3組に1組の夫婦が離婚をしています。その原因は、以下の通りです。 【夫の離婚理由】 1位 性格が合わない 2位 精神的に虐待する 3位 その他 4位 異性関係 5位 家族親族と折り合いが悪い 【妻の離婚理由】 1位 性格が合わない 2位 生活費を渡さない 3位 精神的に虐待する 4位 暴力をふるう 5位 異性関係 「裁判所司法統計 平成28年度婚姻関係事件数 申立ての動機別申立人別 全家庭裁判所」より 男女共に1位はいわゆる「性格の不一致」ですが、妻の離婚理由の上位には「生活費を渡さない」「精神的に虐待する」「暴力をふるう」など、経済的な問題や心身への被害が占めています。その後に「異性関係」が続き、浮気や不倫はそれほど上位ではないことがわかります。 実は、この結果が離婚する人・しない人の決定的な違いを表しています。夫の浮気・不倫で離婚を考えている妻から相談を受けることは多いのですが、 経済的に自立しているかどうか が一番大きな判断材料になっていると感じます。 心身への暴力は命に関わることもあるので、すぐに離婚しなければいけない理由となりますが、浮気・不倫はそこまで逼迫した状況ではありません。夫の浮気が発覚しつらいけれど、離婚したあとに生活していけるか 経済的に不安という妻は、離婚を選ばない 傾向が強いようです。 離婚理由が「異性関係」より「生活費を渡さない」が上位にあるのが、その裏付けといえるでしょう。浮気・不倫では離婚しないけれど、生活費がもらえないから離婚するという妻の人数は、約6倍にもなります。 この経済的自立をしているかどうかというのは、そもそも結婚した理由にも強く結びついています。例えば、経済的に満足な生活が送れるだろうといった 打算 があり、夫に求められたから結婚「してあげた」というタイプは、経済的に夫への依存が高くなりがちです。 経済的に自立できていない妻の場合、不倫や浮気をされても、利害が一致している限りは離婚を選ばない、もしくは選べないケースが多いように感じます。 ■経済的自立をしている妻、それでも離婚しないのは? 夫が浮気・不倫をした場合、経済的自立をした妻なら、離婚をする・しないの意思決定は自由にできるはずです。それでも、つらい気持ちに折り合いをつけて夫を許し、結婚生活を続ける妻というのは少なからず存在します。 相談を受けてきたご夫婦で、以下の3つに当てはまる 約8割は離婚を選ばない 印象です。 ・まだ子どもが小さく夫が子ども好きである ・我慢せず夫とケンカができる ・損得抜きで自分から夫を好きになって結婚した 「まだ子どもが小さく夫が子ども好きである」というのは、以前ご紹介した記事 「離婚を一度は考えた夫だけど…やり直せるタイプ、再び裏切るタイプ」 で、やり直す価値がある夫の見極めポイントに挙げています。同様に、「我慢せず夫とケンカができる」というのも、 「『うちの夫婦は仲良い? 悪い?』明暗分ける5つのチェックポイント」 で、仲良い夫婦の条件の一つとして挙げさせていただきました。 ここで重要なのは3つ目の条件、「損得抜きで自分から夫を好きになって結婚した」という場合。これは、決して夫への愛情が強く妻がどうしても離婚したくないからというケースばかりではありません。 大抵の場合は「自分が選んだ人なのだからしょうがない、自分にも悪いところがあった」という 妻の自責 の気持ちが強いため、離婚をせずにやり直そうと試みるケースがほとんどという印象です。 逆に、経済的に自立していたとしても、夫からどうしてもと求められて結婚した、強引な夫に流された、30歳手前で結婚したかった時にちょうど夫がいた…というように結婚に対して受け身だった妻は、夫の浮気・不倫があると 5割は離婚 を選んでいるように感じます。 あなたはどちらのタイプに当てはまりますか? 離婚をするか、関係を修復して結婚生活を続けるか。どちらを選ぶにしろ肝心なのは、 あなたが笑顔でいられるかどうか です。上記の3つの離婚しないタイプに当てはまったとしても、あなたが笑顔でいられないと思うなら、離婚というのも選択肢の一つとなるでしょう。 そのためにも、妻の経済的自立は不可欠です。夫婦間でトラブルがあったとき、生活していく自信がないから離婚できない、離婚できないから笑顔になれない、笑顔になれないから夫婦関係がさらに悪化する…といった負のスパイラルに陥りがちです。 子どもがまだ小さいなど、すぐ仕事ができる状況にない場合もありますが、自分自身の未来の選択肢を増やすためにも、少しずつ 夫に依存しない経済基盤 を確保することが大切だといえるでしょう。 エキサイトお悩み相談室で佐藤先生に相談する
2020年12月31日「もしかしたら私、お母さんのことが嫌いかもしれない」 子どもが生まれて自分が親になってみると、「こんなに大変な思いをして育ててくれたんだ」と母親に感謝する気持ちが生まれる一方で、なぜか母親の言葉や行動にイライラしてしまう…。しかし、そんな自分に罪悪感を覚え、さらにイライラする悪循環に陥り落ち込むママは少なくありません。 どうして自分が子どもを持った途端、 母親に嫌悪感 を感じてしまうようになるのでしょうか。 ■味方のはずの母親をなぜ「敵」と感じてしまうのか? 例えば、「そんな抱っこの仕方で大丈夫?」「そろそろミルクの時間ね」など些細なことから、「子どもが小さいうちは母親の手元で育てたほうがいい」「赤ちゃんのうちからいろいろ話しかけたほうがいい」など子育て論にいたるまで、出産後の娘に母親はいろいろ言ってしまうものです。 しかし、同じことを医師や看護師など第三者に言われれば素直に従えるのに、なぜか母親から言われるとカチンとしてしまう、鬱陶(うっとう)しく感じてしまう。 それは、「もう私は大人なのに未だに子ども扱いして信頼されていない」と、あなたが感じているからかもしれません。 医療や育児の専門家という他人ならば、あなたという人間に対してなにも先入観がないため客観的な対応をするでしょうから、素直に意見を受け入れられるものです。一方、母親の場合は「あなたはできないから私の言うことを聞きなさい」という 無言の圧力 のように感じてしまうのかもしれません。 母親としては初めて子育てをする娘を心配して、少しでも役に立とうと声をかけているので悪気はありません。そういった気持ちもわかるからこそ、イライラする自分に罪悪感を覚えるママもいるでしょう。 でも、出産したばかりのママが自分の母親に対してそういう反応をするのは当然で、自分を責めたり落ち込んだりする必要はありません。 おそらく、ほとんどの方が思春期の頃は親を「うるさいな」「鬱陶しいな」と感じた経験があると思います。例えば、勉強しなさいと口うるさかった、進学先を指図された、友だち付き合いに口を出されたなど、子どもの頃は親からいろいろ言われたと思います。 でも、社会人になって結婚して…と大人になると、親もそこまで言わなくなりますし、あなたも波風立てないようにある程度そういった言葉を流せるようになるでしょう。しかし、親になって育児を始めると、自分が子どもの頃に親にどう育てられてきたかを思い出す 「追体験」 が始まります。 そのため、「小さい頃、こんなことを言われて嫌だった」「あんなことをされて悲しかった」という、かつて母親に感じていた不安や不満が吹き出してしまうのです。昔のことを思い出し、「お母さんだって完璧じゃなかったのに、私の育児に口を出すの?」と、イライラしたり鬱陶しく感じたりするのです。 ■母親の子育て干渉をつらく感じた時の対処法 子育ての先輩として、いろいろアドバイスをする母親に悪気はないからこそ、それに対してイライラする自分に「なんてひどい娘なんだろう」と落ち込むこともあるでしょう。 でも、母親に対するそういう感情にフタをして我慢をする必要はありません。母親からのアドバイスに従ったり生真面目に実行することもありません。 子育てのことで何か言われたら「そういう意見もあるよね」「子育ての常識も昔と変わっているからね」と聞き流してやり過ごしましょう。自分で「これは育児に役立ちそうだ」と思うものだけ取り入れればいいのです。 もし、それもつらいと感じるのなら、 距離を置いてもいい と思います。 そして、自分が子どもの頃に 母親からやって欲しかったことを、自分の子どもにしてあげて みましょう。例えば小さい頃、友だちみんなが持っていたおもちゃが欲しいとねだっても買ってもらえず、仲間はずれにされて悲しかった思い出があるとします。 もし、同じように子どもからねだられたら、自分はそのおもちゃを買ってあげるようにすればいいのです。 そこで、母親から「おもちゃをすぐ買い与えるのは教育上良くない。将来、我慢のきかない性格になるわよ」など言われたら、「そんなの将来になってみないとわからないよね。 私はすごく嫌だったから自分の子どもにはしてあげたい の」と言ってもいいと思いますよ。 もし、子育てを通して母親との関係が一時的にこじれてしまっても、無理に仲良くしようとしたり、母親への怒りを抑える必要はありません。 あなたの怒りは、子どもの頃にこうして欲しかったのにしてもらえなかった思いから沸き上がっている怒りです。これまで我慢してきたことを、ようやく 怒りという形で母親に伝えられている わけです。 お互いケンカはしたくないし、関係がこじれるのも不快に感じるでしょうが、怒りという形であっても立派なコミュニケーションです。人間としては無視が一番つらいものですから、ネガティブなアプローチであっても必要な過程です。 実際、自分が親からやって欲しかったことを我が子にやるようになると、その時の 親の気持ちが理解できる ようになってきます。 何でもかんでもおもちゃを買い与えてくれなかった代わりに工夫して遊ぶ方法を教えてくれた、習い事をさせてくれなかったのは経済的に厳しかったのかもしれないなど、当時の親の気持ちが想像できるようになるのです。 親は親なりに考え、大変な思いをしながら、頑張って子育てしてくれたことに気づくこともあります。ですから、いろいろ育児に口を出してきたんだと理解でき、でもそれに従う必要もないこともわかってくるのです。 正しいかどうかは別にして、育児への口出しは母親の愛情からつい出てしまう言葉。あなたのことを否定してるわけでも、今の子育てが間違っていると言っているわけでもないのです。 エキサイトお悩み相談室で佐藤先生に相談する
2020年12月30日「何をやるにも自信が持てない、私なんて価値がない…」 人がうらやむような容姿や経歴を持つ、いわゆる「勝ち組」と言われるような人なのに、なぜか自分に自信が持てず、私のところへ相談に訪れる人がいます。 そんな自己評価が低くなってしまうのはどうしてなのでしょうか? 謎を解くカギは、子どもの頃に受けた 「親からの大きすぎる愛情」 にありました。 ■親の過保護・過干渉が子どもの自信を奪う 最近のご相談で増えているのが、容姿や経歴、経済力、社会的信用も問題ないのに、自分に自信が持てないという方からのお悩みです。 例えば、裕福な家庭で育ち、学歴も高く仕事もできて順風満帆な人生と思われていたのに、ちょっとしたミスからすべてのことに自信を無くしてしまったという方がいました。 そういった方は、チャレンジしたいことがあってもできず、自分自身にモヤモヤ・イライラしてしまうことに悩んでいるのですが、深く話を聞いてみると 「親に愛されすぎた人」 が多いことに気づきました。 親に愛されて育ち、どうして自信がなくなってしまうの? と、不思議に思う方も多いでしょう。実は、子どもを愛しすぎるあまり 過保護・過干渉になってしまう親が、子どもの自信を奪っている のです。 親としたら単純にわが子がかわいくて心配なだけなのですが、ついつい子どもがつまずきそうなものは先回りして取り除いてしまいがちですよね。それが、小さい頃なら命の危険に直結する場合もあるので、親としては当然のことです。 しかし、小学校高学年、中学、高校と子どもが成長し、自分で判断し行動できるようになっても親が変わらず干渉をし続けると、子どもは「私ってそんなに頼りないのかな」「僕が何もできないから親はいろいろ言ってくるんだ」と、親から 自分は信用されていない と感じるようになります。 親としては、子どもを信頼していないわけでもないし、認めていないわけでもありません。でも、子どもは成長と共にそうとらえるようになり、自信を失っていくのです。 また、小さい頃から親に愛情を注がれ、必要以上にほめて育てられてきたタイプは、「誰かにほめられて認めてもらっている自分」に価値を見出すようになりがちです。裏を返せば、 ほめられたり認められたりしない自分には、価値がない と感じてしまいます。 この2つの理由により、ある程度大きくなってから、はたから見ればすべてを手にしているような人でも、自分に自信が持てずに苦しんでいるケースがあるようです。 ■「私のこと信用している?」口に出せなかった言葉を伝えてみる 自分に自信が持てない、誰かにほめてもらえないと不安になるというご相談の場合は、親の過保護が原因であったこと、でもそれは信用されていなかったわけではなく、あなたをかわいいと思う気持ちが強すぎたからだとお伝えしています。 あなたに 何かが足りなかったわけではなく、心配という形で愛情を表現していた のかもしれないとカウンセリングでは相談者にお話しし、原因となる記憶の感情を書き換えるお手伝いをしています。 もし、あなたが親に嫌悪感を持っている、理解してもらえない、信頼されてないと感じているのなら、記憶をひも解いて、そう思ったきっかけを思い出してみましょう。そして 直接、親に確認してみる のです。 例えば、「私の部屋をいつも掃除していたけど、そんなに汚かった?」「進路を決めるとき、どうして私に選ばせてくれなかったの?」など、親に信用されていない、頼りにならないと思われていると感じたときのことを聞いてみるのです。 そうすると「きれいにしていたけど、部活で忙しそうだったから掃除くらいしてあげようかなと思って」「あなたはおとなしいタイプだから、共学校より女子校の方が向いていると思ったの」といった答えが返ってきて、あれは 親なりの愛情だったと気づく きっかけになるでしょう。 子どもにそんなお節介をしていたこと自体、忘れている親も多いものです。「お母さん、そんなことした?」といった返事に拍子抜けしてしまうかもしれません。親は子どもが小さい頃と同じように接していただけで、あなたを信頼していなかったわけではないのです。 おそらく、自分自身に子どもが生まれたら、同じようにいろいろと心配して手を出したり声をかけたりと先回りするようになると思います。そうすると、親が自分にしてきた行動や声がけが 愛情に起因 していたと気づくはずです。 親にとっては、何歳になっても子どもは子ども。心配は愛情の裏返しなのだと納得できれば、自分に対する不安感はなくなっていくでしょう。 ■子育てに自信が持てないお母さんへ 親の過保護・過干渉で自信を失ったお母さんは、自分自身の子育てに不安を感じることもあるでしょう。 「私の子育ては大丈夫? 間違っていない?」 「親みたいに過保護・過干渉になりたくはないけれど、何が正しいのかわからない」 子どもに対して過保護・過干渉になりたくはないけれど、そうやって育ててきてもらっているから、ついつい親と同じように子どもに接してしまう。逆に、親を反面教師にするあまり超放任主義になってしまうなど、育児に悩むお母さんは少なくありません。 親もいろいろなタイプがあるように、子どもにもいろいろなタイプがいます。同じように過保護・過干渉でお節介な子育てをしたとしても、それをそのまま愛情だと受け取る子もいれば、うまく立ち回って聞き流せる子、親の言う通りにできない自分を責めてしまう子とさまざまです。 親子の数だけ子育てのパターンがあるわけですから、誰にでも当てはまる 「子育ての正解」といったものはありません 。あなたに限らず、すべてのお母さんが「こんな子育てで大丈夫?」と思いながらわが子を育てているのです。 でも、そこで無理に 「理想のお母さん、正しい子育て」を探さなくてもいい と思います。子育てに悩んでいるのは、あなたの努力が足りないわけでも、何かが欠けているわけでもありません。 親として悩むのは、自分の思い描く理想通りの育児ができなかったときでしょう。でも、それは誰のためですか? 多分、子どもが「こんなお母さんになって」とお願いしたわけではないと思います。 子どもにとって一番心地良いのは、 お母さんが笑顔でいる こと。お母さんが笑顔になれない子育ては、決して子どものためにはなりません。親の愛情が間違って子どもに伝わらないように、不完全な自分、不完全な子育てでもいいということをまずは認めることから始めてみましょう。 エキサイトお悩み相談室で佐藤先生に相談する
2020年12月29日小学校のPTAといえば「面倒くさい」「大変そう」とネガティブなイメージが強く、「いらない」と廃止を唱える人も少なくありません。 しかし、最近は子どもの数が減る一方のため、子どもが在籍している間に一度は本部役員や運営委員をやらなければいけないルールを設けている小学校も少なくありません。もし、自分が PTA役員に選ばれてしまったら、どう1年間過ごせばいいのでしょうか? そろそろ来年度のPTA本部役員の選出アンケートが配られるこの時期。PTA役員・委員に選ばれ、さらにトラブルメーカーと噂の保護者と一緒になってしまったら? 「面倒な人」と波風立てずに、PTAの業務を行うコツ をご紹介しましょう。 ■どうしてPTAは「面倒、大変そう、もめる」と思われるのか? PTAに対して、「面倒、大変そう、よくもめている」といったイメージを持っているお母さんは少なくありません。しかし、最近はPTA業務のスリム化をどこの小学校でも進めており、作業量の負担は年々減っています。 それなのに、どうしてPTAには マイナスイメージ ばかりが先行してしまうのでしょうか? その理由は、2つあると思います。まず1つ目は、仕事のように利益を求めるわけではない ボランティア活動であるのに、半ば強制的に参加 が求められる点が挙げられるでしょう。 任意加入の団体とはいえ、PTAには大部分の家庭が入っているのが現状です。加入家庭の保護者が役員を持ち回りで務めるため、自分が望んでいないボランティアに参加させられている感が敬遠される理由かもしれません。 また、本来は児童の保護者で皆、同じ立場であるのに、PTA活動をするうえで、会長、副会長、委員長などが選出され、 上下関係 が生まれます。 会社では業績や社歴、人望などさまざまな要素から昇級や昇格し上司となりますが、PTAでは立候補、もしくは誰もする人がいないから仕方なく…といった流れで長が決まることが多いでしょう。 そのため、 リーダー向きではない人、仕切るのに慣れていない人、人をまとめるのが苦手な人 が長となることもあります。それまでの関係性がないうえに上下関係が生まれるわけですから、その後の軋轢(あつれき)が生まれやすくなるといえます。 この2つの理由から、PTA活動は難しく敬遠される所以ではないでしょうか。 ■もめやすい、トラブルになりやすいPTAの特徴は? とかく良い噂より悪い噂の方が早く大きく広がるもので、PTAで保護者同士がもめた、険悪になったという話の方が先に耳に入ってくるのも当然です。 もめやすい、トラブルになりやすいPTAメンバーというのは、2つの要素が同居する場合です。一つは、 文句を言って引っかき回すだけで解決策を提案しない人 がメンバーにいる場合。もう一つは、前述した人をまとめるのが苦手で リーダー向きではない人が長 になってしまった場合が挙げられます。 上記の2つの要素を持つメンバーがそろうと、いくら話し合っても時間をかけてもまとまらず、PTAの活動が滞ることが多くなります。 そういった場面に遭遇してしまうと、責任感が強い人は仲裁に入ったり、まとめようと奔走したりするでしょう。しかし、それがかえって関係をこじらせ、良かれと思って動いた自分に災難が降りかかってくることもあります。 まずPTA役員・委員になったら、もめごとの火種を作りそうな 言いっ放しクレーマー を早々に発見することが重要です。例えば、LINEグループなどSNSのやりとりで、思い込みで決めつけたり批判的な意見が多い人、文句は言うけれど代替案は出さない人などがこれに当たると思います。 いわゆる 「地雷系保護者」 ですが、そういう人にはなるべく近づかない、絡まない、関わらないようにしたほうがいいでしょう。誰かともめ始めても、自分の担当ではないことなら極力、首を突っ込まず、フラットな立場で静観するのがおすすめです。 PTA活動では何が正しい、どれが正解とはっきり判断のつかないものが多いものです。しかし、子どもの保護者という対等な立場からか、遠慮なく自分が正しいと思ったことをそれぞれが主張するようになりがちです。そういったもめごとに巻き込まれないためには、地雷系保護者とは1対1で話したり、SNSで直接やりとりしないことが肝心です。 同じ係になってしまったらそういう場面も多くなると思いますが、やりとりはPTAのグループLINE上でする、話したことはほかのメンバーにもすぐ共有するなどで、必ず 常に第三者の目が届くようにする と、地雷系保護者の暴走を未然に防ぐことができるでしょう。 また、人をまとめるのが苦手そうなタイプが長となってしまっている場合は、「○○のところまでは自分が行うので、ほかの仕事や先生との調整はお願いします」などとこちらから先に提案して責任を持つ仕事の範囲を明確にしておき、それを実行することに注力しましょう。 あくまでも自分は中立の立場で、誰の肩も持たないスタンスを貫き、やるべきことを淡々とこなしてあまり自分色を出さないのが面倒なメンバーがいるPTAでの賢い振るまい方といえます。 ■PTAで一番楽できるのは会長・委員長? PTA役員・委員をしなければいけないけれど、なるべく作業をスリム化して、自分は楽をしたいと思ったら、実は会長や副会長、委員長を務めるのがおすすめです。 PTAは面倒、大変といったイメージを持たれる原因の一つとして、リーダーに不向きな人が長を務めている場合が多いと前述しました。頼りなく優柔不断で決断力がない人が長となると、決まるものもなかなか決まらない傾向にあります。 そうすると、必要以上にPTA活動に時間と労力を費やさなければいけなくなるため、そういったストレスを感じる状況にならないためにも、自分で長を引き受けて作業をなるべく 簡略化して楽なやり方 で進めてしまうのも一つの手です。スケジュールも自分の都合で決められるので一石二鳥です。 その際、作業はなるべく細分化して割り振ることが肝心です。そうすると、役員・委員それぞれの 担当や役割が明確 になるため、先で紹介した地雷系保護者が口を出す範囲を制限できます。 自身が長を務める場合、厄介なのが 「仕切りたがりタイプ」 の保護者でしょう。「こうした方がいいよ」「あれはどうするの?」とあなたの指示に注文をつけ始めたら、指揮系統が混乱してしまいます。 そうなった場合は一言、「じゃあ、 私の方では手が回らないので、お願いしてもいいですか? 」と声をかければいいのです。もともと仕切りたがり、やりたがりなタイプなら喜んで引き受けてくれるでしょう。 あなたからの指示で動くという指揮系統は保持したまま、代わりに業務をやってもらえることでさらに肩の荷が下りるというわけです。この言葉は、文句を言うだけ言って代替案を出さないタイプにも有効です。 それでもPTA活動に支障をきたすような事態に陥ったとしたら、PTA担当の先生に相談しましょう。PTA活動はあくまでも子どもや学校のための保護者によるボランティアですから、先生や学校の意向が最優先となります。 また、先生という確固たる立場からの意見というのは、ほかの保護者からの意見とは受け止められ方が違うため、一部の暴走気味な役員・委員の抑制にもつながります。 子どもが小学校に上がったら、いつかはやらなければいけないPTA役員・委員。滞りなく1年間務め上げるためにも、ご紹介した対応をぜひ試してみてくださいね。 エキサイトお悩み相談室で佐藤先生に相談する
2020年12月28日離婚原因が何であれ、離婚したという事実に気持ちは沈むものです。 離婚協議中や離婚直後は、さまざまな手続きに忙殺されて自分の気持ちに向き合う暇はないでしょう。そのため、離婚の精神的ダメージは生活が落ち着いた頃、数カ月や半年後と時間差で訪れる人が多いようです。 「離婚直後はすっきりした気持ちだったのに、どうして今になって落ち込むのだろう」 その心の仕組みと対処法についてお話ししましょう。 ■離婚前、協議中、離婚後の心の動きを知る 最初に、離婚前と協議中、そして離婚直後の心の動きを解説していきましょう。 【離婚前】 離婚が決定的となり別居するまでの間は、うまくいかなくなっている夫と同じ空間にいるつらさ、息苦しさを感じるでしょう。ケンカになったり、無視したり無視されたりで、精神的に苦しい時期です。 【離婚協議中】 離婚協議が始まると慰謝料や条件、子どもがいれば親権や養育費など物理的な問題の解決が求められます。離婚でつらい、苦しいといった感情を条件や金額に表す作業が必要なわけですが、条件が折り合わない、相手にわかってもらえないという面倒くささや怒りも加わってきます。 妻も夫も、一刻も早く協議を終わらせたいというのは同じ気持ちですが、条件や金額に感情が絡んでくるため長引くケースも。心が傷つくことも多い期間ですが、さまざまな手続きで自分の心に向き合う暇がありません。 【離婚直後】 離婚直後は、解放されたうれしい気持ちと同時に無力感、空虚感を覚えるでしょう。感じるのは同時ですが、その割合は人によって違います。解放感1割・空虚感9割の人もいれば、その逆の場合もあります。ただし、結婚生活を失うのですから、空虚感が0という人はいません。 実は、解放感と空虚感の割合が、離婚数カ月後のメンタルに大きく影響するようです。解放感の割合が多い人ほどどんどん元気になっていき、空虚感の割合が大きい人ほど3カ月後、半年後と時間差で離婚による気持ちの落ち込みが訪れる人が多い印象です。 ■離婚前から準備するセルフメンタルケア 離婚直後に空虚感が大きい人ほど、その後の気持ちの沈みや落ち込みに苦しむ傾向があります。そのため、どこかのタイミングで、その空虚感を解放感に転換しないといけません。それがうまくできた人ほど3カ月、半年後に訪れる気持ちの落ち込みから逃れられる、もしくは早く復活できます。 しかし、離婚が成立するまでは、その手続きで手一杯だと思います。親権はどうする? 家はどうする? 親をどう説得する? 慰謝料や養育費はいくら? など、協議して決めなければいけないことだらけで、 自分の心のケアまで手が回らない でしょう。 離婚をしてみて自分がどうなるかはわからないものですから、ついつい後回しにしがちですね。そんな中でもできることとして、 「執着を捨てる作業」 が挙げられます。 実は、離婚後の空虚感、喪失感というのは、家族や大切な人、ペットを失った感情と似ていると言われています。幸せだった結婚生活を失うという意味では同じで、そのために生まれる空虚感、喪失感なのです。 結婚生活に執着している人は、どうして離婚したのだろう、どうして別れなければいけなかったのだろうと過去へしがみついてしまいがちです。そのため、離婚後に解放感より空虚感が上回ってしまいます。しかし、そういった執着や後悔を持っている限り、気持ちは前を向くことはありません。 具体的には、 一人で生きていくシミュレーション をしていく作業がおすすめです。夫がいない生活を想像して、仕事を見つける、子どもの預け先を探す、周囲に助けを求めるなどの行動を起こしていきましょう。クヨクヨと考える時間もなくなるくらい、いろいろな予定を詰め込んでいくのがおすすめです。 過去を捨てていく作業をすることで、結婚生活や夫への執着を捨てることにつながります。自分に非がないのに離婚となってしまった人ほど執着は強い傾向にありますが、意識的にその気持ちを捨てる作業をすることで離婚後の空虚感を解放感に転換できるようになります。 離婚協議中はそういった余裕もないと思います。離婚が成立した後でも遅くはありませんから、過去への執着を捨てる作業を進めてみてください。 ■離婚成立からかなりたつのにつらい…どうすれば? すでに離婚が成立し、しばらくたつのに気持ちの沈みや落ち込みから逃れられていない人は、空虚感を解放感にうまく転換できなかった人でしょう。そういった気持ちから浮上するには、 「人に甘える、頼る」 作業が必要です。 この際、少々みっともなくても構わないので、周囲の人に思いっきり甘えて頼りましょう。頼る相手は、まずは家族。それが難しいなら気の置けない友人、そして行政、同僚という順番がおすすめです。 ただし家族の場合、特に両親などは「あなたが離婚なんてするから」「だから結婚に反対したのよ」と、さらに傷つけるようなことを言ってくることもあるでしょう。私はそれでもいいと思います。 人は悲しみの底に一旦足がつかないと浮上することはできません。 家族からの容赦ない言葉によって一時的に落ち込むことはあっても、この人は助けてくれない、頼りになるのは自分だけ、自分を救うのは自分しかいないと気づくことができます。それをきっかけに、気持ちも浮上できるでしょう。 友だちに相談する場合は、すべてをひっくるめて受け止めてくれる相手か、どこまで頼っていいか線引きができる相手かを見極めて相談しましょう。そこを間違えてしまうと、頼られた相手が共感しすぎてつらい思いをする場合があるからです。 自分に近しい人の場合は、それまでの関係性があるため、どうしても感情が入ってしまいがちです。それが面倒だと感じる方は、感情抜きの相談ができる「心の相談室」といった行政サービスを利用するのもいいでしょう。また、私のような心理カウンセラーへの相談もいいと思います。 ■離婚でつらい…子どもに頼ってもいいの? お子さんを連れての離婚の場合、ついつい子どもに甘えたり頼ってしまうこともあるでしょう。しかし、心理カウンセラーの立場から言えば、私は いかなる年齢の子どもでも頼らない方がいい と思います。 特に「あなたのことだけが頼りなの」といったことを言ったり態度に出したりすると、子どもはお母さんから逃れられなくなり、 人生の選択肢を狭めたり奪ってしまう ことになります。 親子で協力して頑張ろう! と双方が結託しているのならいいのですが、親が一方的に子どもに頼っている場合、子どもは親を置いて家を出づらく留学や進学、就職をあきらめてしまうことも少なくありません。親はそのつもりはなくても 「あなただけが頼り」という言葉は、そうやって子どもの将来を決めてしまう力がある のです。 子どもはお母さんのことが大好きですから、言葉や態度に出さなくてもつらい気持ちはわかりますし気をつかいます。それならお母さんは、つらいけれど頑張っている姿を見せた方がいいと思います。そんなお母さんを見ることで、どんな状況でも人は頑張れることを学ぶでしょう。 本来、 子どもは親に頼るもの です。自分がつらい状況でも「何かあったらいつでも言ってね」と意識的に子どもに頼らせてあげる言葉かけが大切です。子どもは「お母さん、無理しているな」と気づいたとしても、どんな状況でも愛してくれた、自分のことを思って言ってくれたと心に残ります。 離婚で落ち込む気持ちを引きずっていて、ついつい一番身近な子どもに頼りたい気持ちもわかりますが、これ以上負担をかけない意味でも 甘えたり頼ったりするのはほかの大人に対してだけ という強い自制が求められます。 エキサイトお悩み相談室で佐藤先生に相談する
2020年12月27日結婚生活を続ける中で、一度も離婚を考えたことがない妻はいないのではないでしょうか? 浮気やモラハラ、DVなどはもちろん、家事や育児、義両親との付き合いといった日々の小さな不満の蓄積まで、夫婦が離婚する理由はいくつも考えられます。「もう我慢の限界!」と離婚寸前までいったものの、夫にどうしても別れたくないとすがられ、思いとどまった人もいるでしょう。 「本当にこの夫とやり直しても大丈夫? 再び信用する価値があるのだろうか?」 やり直すか離婚するか迷ったとき、妻はどう見極めればいいのでしょうか? ■夫はやり直す価値がある? 見極めポイントは6つ 離婚寸前までいっても、もう一度やり直す余地がある夫かどうか。結論から言うと、その見極めポイントは、次の6つが挙げられます。 ・借金や暴力がないこと ・夫の勤務先が家庭状況を重要視する ・子ども好き ・義母と仲が良すぎない ・携帯電話をいつでも見せてくれる ・話し合いを避けようとしない 上記の6つに当てはまる夫なら、やり直す価値があり、過ちを二度としない可能性が残されているからです。 借金や暴力は 常習性が高い ので、これが不仲の原因ならば、やり直すリスクは高いといえるでしょう。 一方、夫の勤務先が家庭状況を重要視する、例えば離婚や別居が出世に響くような体面を気にする堅い職場であれば、上司や同僚からの圧力もあって、家庭内のトラブルを2度と起こさないように夫は意識します。 また、妻とうまくいっていないときでも、子どもはかわいがり育児に協力的なタイプも夫婦を続けていく価値があるといえるでしょう。 浮気は2度、3度と繰り返しやすいと思いがちですが、なかには1度しか過ちを起こさない人もいます。それは浮気癖があるのではなく、生活や仕事になんらかの不満を感じている時期に、一時の気の迷いで浮気をしてしまうタイプ。そういう夫で 子どもが好き、体面があるタイプは、いずれ妻の元に戻ってくる ケースが多いようです。 この6つの見極めポイントの中で実は重要なのが、「義母と仲が良すぎない」と「携帯電話をいつでも見せてくれる」の2つ。離婚は思いとどまっても、夫婦仲を修復し、続けていくのは相当な努力が必要です。そこで鍵となってくるのが、この2つなのです。 簡単なことのようで、継続するのは意外に難しいこの2つ。次の章で詳しく説明しましょう。 ■本気で夫にやり直す気持ちがあるのか、簡単に試せる言葉 夫にやり直す価値があるかどうか、見極めるチェックポイントを6つご紹介しましたが、その中の2つ、「義母と仲が良すぎない」と「携帯電話をいつでも見せてくれる」は、その後の結婚生活を継続するうえで特に重要となります。 やり直せた場合、再度同じような離婚危機にならないためには、夫と義母の親子関係が大きく影響します。もし、夫と義母の仲が良すぎる場合、万が一離婚しても実家に帰ればいいかという甘えが夫にあり、反省を忘れてしまう可能性が高くなります。 義母の方も「奥さんとうまくいかなかったら、いつでも帰ってくればいい」とあきらめていたり、なかには 離婚を望んでいる ケースもあるからです。 離婚をふみとどまり、夫婦仲を修復していくためには、夫と義母がそれぞれ親離れ子離れし、距離を置ける関係かどうかを冷静に見極める必要があります。 もう一つの「携帯電話をいつでも見せてくれる」というのは、夫が一度失った妻の信頼をもう一度取り戻す気持ちが本当にあるかどうかを確かめるポイントとなります。 携帯電話の普及で隠しごとがしやすくなったといえますが、裏を返せば、秘密ややましいこと、例えば浮気の証拠などは携帯電話にすべて詰まっていると言っても過言ではありません。 後ろめたいこと、隠していることがなければ、妻に携帯電話を見せても構わないはずなのに、それを拒否すること自体、「妻に見せられないようなこと、離婚につながりそうなこと」が携帯電話に収められている証拠です。 「携帯電話を見せて」という妻の言葉は、本当に夫がやり直したい気持ちがあるかどうかの 踏み絵 になると思います。また、「携帯電話をいつでも見せてもらわないと気がすまないくらい私は怒っている」というアピールにもなります。 喉元過ぎれば忘れてしまう夫に「2回目はないよ」と釘をさすためにも、気がついたときに「携帯電話を見せて」と言って見せてもらうのは浮気予防にもいいと思います。もし「俺を信用していないのか?」と逆ギレして携帯電話を見せない夫は十中八九、また同じ過ちを繰り返しているでしょう。 妻にわからないようにしようとしても、男性はうっかり 携帯電話に必ず痕跡を残してしまう ものです。夫の携帯電話を定期的に見ることを習慣化することで同じ過ちを予防でき、夫への信頼も徐々に取り戻せるようになります。 ■もう一度夫を信じるために、妻ができることは? 最後に一番重要なポイントとして、 「うちの夫婦は仲良い? 悪い?」明暗分ける 5つのチェックポイント でもお伝えしましたが、夫婦でよく話すこと。 夫の言動や行動に対して、妻が「あれ? おかしいな」「もしかして嘘ついている?」と感じることはありますよね。そういった夫に対する違和感は、大抵の場合、悪い結果につながる可能性が高いようです。違和感を覚えたときに、夫と話すことを面倒くさがったり言葉を飲み込んだりしたため、後で大きなトラブルとなって離婚危機に発展するわけです。 ですから、「あれ? おかしいな」と感じた時には、すぐ夫にぶつけてみます。それで、夫にきちんと説明してもらう、携帯電話を見せてもらうなどで、その違和感をクリアにしていく作業を繰り返すことで、少しずつ夫婦関係は修復していくでしょう。 そうは言っても、理由が何であれ、離婚寸前までいったというのは妻としてとても傷つくことですし、修復には時間がかかることです。いくら改心したといっても、妻の信頼がなかなか取り戻せないことにイライラして、夫がまた過ちを繰り返してしまうこともあります。その駆け引きや綱引きは本当に難しいものです。 信じ続けることも相当な体力が必要であるため、 妻の覚悟 も求められます。信頼関係をもう一度構築するためには、夫婦で何でもたくさん話すこと。そして、 夫に非があったとしても離婚しないと決めたのは自分 なのだから、まずは信じることから始めてみませんか? エキサイトお悩み相談室で佐藤先生に相談する
2020年12月26日義母や義父、ママ友、会社の同僚など、 どうしても好きになれない人 っていませんか? でも、結婚で家族や親戚になった、子どもを通して付き合わなければいけない、仕事を回すために一緒に作業をしなければいけないなど、好き嫌いで付き合いをやめるわけにはいかないこともあります。 ウマが合わなければ無理して付き合う必要のなかった学生時代とは違い、大人になって働き、結婚し、子どもを生んで育てるとなると、しがらみや人間関係で身動きが取れなくなってしまうことも。 苦手な人とストレスなく付き合うにはどうしたらいいのでしょうか? 今回は、 嫌いな人との付き合い方、心の持ち方 に迫ってみましょう。 ■苦手なママ友、会社の同僚との付き合い方 ママを取り巻く人間関係の中で、比較的付き合いをやめやすい、距離を置きやすいのはママ友でしょう。子ども同士が仲良いからといって、 親まで無理に付き合う必要はありません 。 「ママ友との関係を断つと、園や学校、子育ての情報が入ってこなくなるのではないかと不安」と感じる人もいるでしょうが、ママ友からの情報はその人のフィルターを通して入ってきたものなので、必ずしも正しいとはいえません。情報は正しい情報源、例えば保育士さんや先生などに直接聞くのが一番です。 子どもの成長と共に親の出番も減っていくわけですから、つらい思いをしてまでママ友との関係を続ける必要はありません。このご時世ですから、ママ友とのランチやお茶などのお付き合いはめっきり減ったと思うので、良い機会ととらえ関係をフェードアウトしてもいいと思います。 次に会社の同僚も、リモート勤務になったり、密を避けて会議が少なくなったり、オンラインに切り替わったりで、会う機会がぐっと減っていることでしょう。 苦手な人とは、同じ空間にいることで関わりが生まれ、それをストレスに感じる ので、今はかなり気持ちが軽くなっているのではないでしょうか。 会社の同僚は、ママ友のように関係を断つのは難しいけれど、媒介が仕事ですから 感情を抜きにした付き合いに徹する ことができます。人それぞれ仕事のやり方は違うため、それがイライラ、ムカムカする原因となっていることもあります。そうだとしたら、苦手だと感じているところは堂々と言っていいと思います。 仕事はどんな過程を経たとしても望まれている結果が出ればいいわけですから、仕事の進め方などに関しては感情を抜きにして「あなたとはやり方が違うので、私はこうしますね」と伝えてもいいと思います。 一方、難しいのが義母や実母といった家族の場合。苦手だからといって完全に関係を断つことは難かしいでしょう。他人ではないので、関わりたくなくても関わらざるをえません。 次の章では、義母や実母といった苦手な家族、嫌いな親戚との付き合い方についてお話ししましょう。 ■嫌いな義母・実母との付き合い方 苦手な義母・実母、親戚との付き合いは、ママ友のように関係を断つこともできませんし、会社の同僚のように仕事の結果が伴うわけではなく、感情が絡んでくるうえ正解もないので難しいですよね。 結論からお伝えすると、義母・実母でも関わらないようにする、遠ざけるという対応でいいと思います。例えば、家族のイベントなどに誘われても断る、どうしても会わなければいけないときは、違う星からきた人だと割り切って、 理解はするけど共感はしない というスタンスを取ることでストレスは軽減されるでしょう。 嫌いな相手と付き合ううえでつらいのは、相手に共感したり正しいと思わなければいけない点だと思います。特に義母や実母は目上ということもあり、ある意味、主従関係に近いものがあります。 例えば、義理のお母さんから「あなた、こうすればいいのよ」と言われたら「そうですよね」と共感しなければいけない。本心ではそう思っていないのに共感するフリをしなければならず、それがつらくストレスになるわけです。 だからといって、「お母さん、それは違いますよ」と言ってしまうとさらに面倒なことになります。同調圧力をかけてくる人は、否定されると躍起になって共感を求めてくるので、 否定はしない言い回し が求められます。 例えば「そういう考え方もありますね」と相手を認めるけれど、私は違うというスタンスをとります。また「ですよね」「なるほど」と聞き流すのもいいでしょう。相手を刺激しないように否定しない返しをすれば、相手も認められたと受け止め、それ以上圧力をかけてくることはなくなります。 曖昧(あいまい)な相槌を「了承、賛成」ととらえられて後々トラブルになったことがあるのなら、「よくわからないのでお母さんにお任せします」で賛成とも反対ともいえない立場を取ればいいのです。または「これはできますが、これはできません」と、受け入れられる部分とそうではない部分を明確に伝えます。 ■嫌いな人との関係に悩んでしまうのはどんなタイプ? 嫌いな人との付き合い方で悩む人というのは基本、 断れない人 。しかし、それでなくてもストレスフルな時代ですから、嫌いな人に対して良い人にならなくてもいい、断ってもいいと思います。 私たちは小さい頃からみんなで仲良く、友だちは多ければ多いほど良いという考え方の中で育ってきましたよね。それが同調圧力となって、嫌いな人とも付き合わないといけない、うまくやらないといけないと考えてしまいます。 でも、アメリカのような他民族国家の幼稚園や小学校では、無理に仲良くさせる必要はないという考え方があります。日本では、いじめなどで仲がこじれてしまった場合、なんとか関係を修復させようとしますが、アメリカではクラスを変えるなどして子ども同士をあえて離す対応をすることもあるそうです。 そのため、無理をしてでもみんなで仲良くしましょうという同調圧力が低いのでしょう。思想やバックボーンが違うのだから、みんなが同じように仲良くできるはずはないという前提に立っているのだと思います。 その考えが必ずしも最良というわけではありませんが、人口のほとんどが単一民族である日本は、どうしてもみんなが同じように感じて当然、一緒で当たり前という同調圧力が強い傾向になります。大人になって嫌いな人との付き合い方に悩む人のは、そういった教育が悪い意味で残ってしまっているタイプだと思います。 「大人になってまで嫌い、苦手と感じる人がいるなんて、自分はダメだな」 そう感じて落ち込み、我慢する人もいるかもしれません。でも、自分とは違う人間なんだと認めたうえで、 嫌いであれば遠ざけてもいい のです。そう意識するだけでも、ストレスを感じることは減っていくでしょう。 ■嫌いな相手を遠ざける方法 嫌いな人、苦手な人を遠ざける方法として一番なのは、相手の申し出を断ること。「あなたの要求には答えられない」という毅然とした態度を取り続けることが大切です。 しかし、一定の人の誘いだけ断っていると、周囲は「どうして?」という反応をしてくる場合があるでしょう。そんなとき「実はあの人のことが苦手なの」と口にしてしまう人がいますが、嫌いという感情はわざわざ伝える必要はないと思います。 例えば、「嫌いだから断っている」と口に出したら、言われた方も良い気分にはなりませんし、避けている相手にも必ず伝わるものです。また、嫌いと伝えてしまうことで、「私もそう思う」「私はそう思わない」とグループ分けができてしまいます。それが嫌いな人との付き合いで必ずしもプラスに働くわけではなく、不要なストレスをもたらすことの方が多いからです。 嫌いな人は避けてもいいとはお伝えしましたが、だからといって 自分の思いをなんでもかんでも口に出していいかというとそれは違います 。人と付き合ううえで、相手が聞いて不快に感じるだろうことはあえて言わないというのが大人として求められる気づかいです。「たまたま誘われるタイミングが合わなくて・・・」と言っておけば周囲も察するでしょう。 嫌いという感情は、自分の意に反して相手の言うことを聞かないといけない、同調しなければいけないというのが嫌だから生まれるのだと思います。嫌いな人との関係に悩んでいるなら、少しずつ断る練習をしてみてはいかがでしょうか。 関係が途絶えても構わないママ友から始めて、会社の同僚、そして義母・実母と段階を踏んでいけば、嫌いな人との関係を整理・清算できるようになるでしょう。 エキサイトお悩み相談室で佐藤先生に相談する
2020年12月25日今回も高視聴率をたたき出したテレビドラマ「半沢直樹」あなたは観ていましたか? ドラマの最終回で、会社の上層部に睨まれた主人公・半沢直樹が会社をクビになるかもしれない…と妻の花ちゃんに告げたとき「だったらやめちゃえば? 私も稼ぐし、今まで充分頑張ってきたんだから。仕事なんかなくたって、生きていればなんとかなる」と花ちゃんが明るく答えるシーンが心に沁みたという声が多かったですね。 こんな風に答えられるのは相手をよほど信頼しているか、または自分を犠牲にしても相手を救いたいと思っていないとなかなか言えないセリフだと思います。さてあなたの「愛情表現」は信頼感がベースでしょうか、それとも自己犠牲がベースでしょうか。 以下の簡単な心理テストをどうぞおためしください! Q.宝くじで1万円が当たりました! 色々考えた結果、半分の5,000円は自分自身のために、残り半分は自分以外のために使うことにしました。自分以外のもので、あなたは何のために使いますか。一番近いと思うものを直感で選んでください。 1.神社にお参りしてお賽銭にする 2.応援したい団体に寄付する 3.家族の好物を買う 4.自分の両親にあげる 選べましたか? それでは、答えを見てみましょう。 1、「神社にお参りしてお賽銭にする」を選んだあなた あなたは他人や世の中を基本的に信頼しているタイプ。ものの見方がポジティブで楽天的なため、進んで人を助けたり、力を借りることもしますが、若干他力本願な面があり、周りに頼りすぎたり信じすぎて期待外れな結果になってしまうこともありそうです。 2、「応援したい団体に寄付する」を選んだあなた あなたは自分にも他人にも信頼感をベースに持っています。自分のキャパシティをわかっているので、無理して他人に尽くそうとはしませんが、必要なところで周りを頼ることには躊躇しません。最終的には自分でなんとかする自己完結タイプです。 3、「家族の好物を買う」を選んだあなた あなたは優しい人で、他人に信頼を寄せていても「自分のことで迷惑をかけてはいけない」と自制してしまい、結果自分を犠牲にしてでも周りに尽くすタイプです。とはいえ、自分のできる範囲を心得ており、背負いすぎて辛くなるようなことはしません。 4、「自分の両親にあげる」を選んだあなた 周りを信じて頼るより「自分が頑張らなくては」「自分が我慢すれば」と自身に負荷をかけがちな自己犠牲タイプです。面倒見が良く、他人に任せることが苦手な面もあるので、つい頑張ってしまいがちですが、辛くなってきたら「やりすぎ」のサインですよ。 いかかがでしたか? 本来なら「この人は大丈夫」という信頼感を持ったうえで、必要なときは自分を少し犠牲にしても手助けするというバランス感覚があると良いですね。このバランスは人生や生活を楽しむためにも必要な要素ですが、あなたは今、自分の人生を楽しんで生きていますか? 詳しいテストをご用意していますので、こちらもご覧ください。 「コロナ禍ではありますがあなたは今、人生を楽しめている?」 ママが気になる心理テストがいっぱい! 子育て診断はこちら
2020年12月15日快適に過ごせる気温の日が増え、東京発着のGO TOトラベルやGO TOイートなど「家から出て楽しもう!」といったキャンペーンも開催中ですね。とはいえ「本当に出かけて大丈夫かな」とまだ不安に感じて、周囲の人の動向をうかがっている方もいらっしゃるのでは? なにかと「他人」は気になるものですが、普段のあなたは自分自身と他人、どちらに関心が高いでしょうか。 以下の簡単な心理テストをどうぞおためしください! Q.あなたは今、弓矢を持って的に狙いを定めています。意識を集中して矢を放つと、的の中心を見事に射抜きました。よく見ると、的の中心には“ある図形”が描かれていました。それは何だったと思いますか。 1.黒い丸 2.星 3.ハート 4.花 選べましたか? それでは、答えを見てみましょう。 1、「黒い丸」を選んだあなた あなたは自分自身に関心が向いています。自分がこうしたいと思ったら、周りの反応は気にせず実行します。時にその対応がワガママと捉えられることもありますが、考えの軸にブレがないので、最終的には周りの人が納得してくれるでしょう。今のような変化の多い時代には生きやすいタイプです。 2、「星」を選んだあなた どちらかといえば自分に関心が高い方ですが、他人の思いや動向にも気を配ることができるバランスの良いタイプ。周囲と自分の思いにズレがあったら、反発されないような方策を考えて、少々回り道になったとしても、やりたいことを実行していきます。いわゆる「世渡り上手」なタイプです。 3、「ハート」を選んだあなた どちらかというと他人に関心が高く、無意識に他人と自分を比較しているところがあります。自分に少し自信がなく「正解=大勢が良いと言うもの」という思い込みがあるかもしれません。正解は人それぞれ違いますので、まずは「自分がどう考えているか」を大切にしてみましょう。 4、「花」を選んだあなた 自分よりも他人の思惑が気になり、行動も他人を基準にしてしまうことが多いタイプです。もしかすると失敗したり、他人から批判されることを避けたくて、あえて自分の思いを出さないように律しているのかも。変化の激しいこの時代、何が正解かわかりません。もっと自分に目を向けて、やりたいことをやっても大丈夫ですよ。 いかかがでしたか? 自分に関心が高い人はだいたい自分のことが好きで、細かいことにこだわらない「鈍感力」の持ち主が多いようです。あなたはいかがでしょうか? 詳しいテストをご用意していますので、こちらもご覧ください。 「自分好きは鈍感が多い!? あなたの「鈍感力」は?」 ママが気になる心理テストがいっぱい! 子育て診断はこちら
2020年11月15日