2015年12月20日 20:00
絶妙に奇妙な大人のためのファンタジー!映画『リザとキツネと恋する死者たち』
元々、日本映画や日本文学、そしてJポップも大好きという監督だけに、全編通して“日本愛”で溢れている作品に仕上がっています。日本人にしかわからないと思われる面白さも随所に散りばめられており、じわじわと込み上げてくる可笑しさに、最初から最後までクスクス笑いの連続。
もはや、ちょっとした間違いもご愛敬で、片言の日本語や謎の昭和歌謡はクセになること間違いなし!劇場を後にする頃には、トミー谷のヘンテコ歌謡曲を思わず口ずさんでしまうかも。とにかく、こんなに日本を愛してくれている作品を「日本人が観なくて、誰が観る?」とさえ思ってしまう作品です。
リザを演じたモーニカ・バルシャイのかわいさにも目が離せないのですが、何といっても今回一番気になるのは、トミー谷を演じた日本人の父とデンマーク人の母を持つデヴィッド・サクライ。現在は、アメリカを拠点にアクション俳優として活躍しており、鍛えられた身体から繰り出される軽快なステップと甘い歌声には釘付けです!ある意味ツッコミどころ満載の作品ですが、実は監督が伝えたいメッセージは「愛を得るためには一生懸命努力しなくてはいけない。けれども、努力する価値のあることであり、努力すればご褒美をもらえる」