上野千鶴子「徹夜で麻雀ができなくなった (笑) 」 年を取って変わったこと・変わらないこと
人生の先輩的女性をお招きし、お話を伺う「乙女談義」。社会学者・上野千鶴子さんの第4回目は、未来へのお話。私たち女性がこれからどう生きていくべきなのか、それに関するヒントについて、語ってくれました。
イヤなことにはイヤと言い、変えるのが次世代への責任。
私が〈女性学〉に出合って研究を始め、さまざまな運動をするようになってから、例えばセクハラやDVは不法行為に、また痴漢は犯罪と認められるようになるなど、社会は大きく変わってきました。ただ社会は勝手に変わったわけではなく、誰かが変えてきたということを覚えておいてほしい。あなたが職場でお茶汲みをしなくてすむのは、「なんで私がやらなきゃいけないんですか?」と言って、それを変えてくれた女性がいたからなんです。でも、ということは、イヤなことにはイヤだと言っていいし、上の世代と同じように、あなたたちも変えていいんです。
イヤなことをガマンして呑み込んでいたらあなたは被害者のままで居続けることになりますし、その状況を受け入れるということは、次世代に対して加害者になることにつながります。不当な差別にガマンする必要はありません。どんどん自分ファーストで生きましょう。