お馴染みのポスト・イットも! “究極のデザイン”が集まった展覧会「The Original」
家具から日用品まで幅広いプロダクトの中から、世の中に深く影響を与えるデザインを見極め、選抜した展覧会「The Original」が始まる。オリジナルとは、モノづくりのルーツや起源を指すのではなく、今回は“多くのデザイナーを触発する魅力を備え、その影響力が今も受け継がれているデザイン”と捉えている。そんな究極のデザインは一体どのようにして選ばれたのか?本展のディレクターである土田貴宏さんにお話を伺った。
「発端はプロダクトデザイナーの深澤直人さんからの提案でした。深澤さんといえば〈スーパーノーマル〉など普通さの魅力を提唱し、廃れないデザインを考え続けてきた方。廃れないものの本質とは一体何かを考える中で、今回こうしたテーマが浮上してきたのだと思います」
土田さんは本展の準備に際して、独創性やオリジナリティをキーワードに、今まで自分が見てきたデザインを改めて調べ、膨大なリストを作成。そこから企画協力の田代かおるさんと共に300以上の候補を出し、深澤さんも交え選定会議を重ね、今回紹介する約150点まで削り落とす作業を繰り返した。
「何をもって独創性やオリジナリティというか?それを明言するのは難しいですが、今回はフォルム、アイデアの斬新さ、従来はなかった機能を生み出しているなど、いくつかの方向から考えていきました。