鈴木聖美「いっぱいいっぱいな歌声よ (笑) 」 名曲『ロンリー・チャップリン』秘話
人生の先輩的女性をお招きし、お話を伺う「乙女談義」。鈴木聖美さんをお迎えしての第3回をお届けします。令和の今でも歌い継がれている和製R&Bの名曲。鈴木聖美さんと弟・雅之さんの哀愁に満ちた歌声が素敵なのですが、御本人にはそんなつもりはなかったようで…。
“日本語の歌詞”で歌うのが、とにかく難しい!!
1987年にリリースした『ロンリー・チャップリン』は当時大ヒットしましたが、まさか今20~30代の人も知ってくれているロングヒットになるなんてことは、まったく思いも寄りませんでした。というのも、私はデビューするまでずっと洋楽のカバーばかり歌っていたので、“日本語の歌”にまったく馴染みがなく、「日本語の歌詞、どうやって歌ったらいいの…」状態だったんです。私にとっては英語の方が、リズムとメロディにスッとのってくれるので、とても歌いやすい。でも日本語は単語単語でブツブツッと切れてしまうので、メロディとしての流れが掴みづらい。
先にデビューしていた弟にいろいろと教えてもらいながらレコーディングしましたが、歌うことで精一杯。「感情がこもってる」なんて言葉で褒めてもらったこともありますが、実は、感情、入ってなかったの(笑)。