中島健人主演ドラマ「しょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~」第2話が、7月26日(金)に放送される。本作は、中島演じる弁護士・保田理が、相談者を「しょせんは他人事じゃん?」と突き放す信念のもと、パラリーガルの加賀見灯(白石聖)らと共に、身近なSNSトラブルを爽快に、時にダークに解決していく物語。第2話では、野村周平と平祐奈が、兄弟アーティストとして登場。今回のSNSトラブルは、イジメ動画の拡散がきっかけとなるようだ。第2話あらすじネット上の誹謗中傷で提訴した主婦ブロガー・桐原こずえ(志田未来)は、犯人からの謝罪と和解金を勝ち取ったが、早々に支払いを滞納。反省していない犯人にお仕置きをするため、保田理(中島健人)は、執行官の二宮博美(大水洋介)と手を組み、驚きの行動に出る。灯(白石聖)が大ファンの兄妹デュオ・ヌーヌーのリオ(野村周平)が事務所に現れる。拡散されたイジメ動画をきっかけに大炎上。妹リホ(平祐奈)は心労で過呼吸に。事実無根だと訴えるリオは、犯人全員を吊るし上げたいと語気を荒げるが…。「しょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~」は毎週金曜日20時~テレビ東京ほかにて放送中。※第3話は8月9日放送(シネマカフェ編集部)
2024年07月26日中島健人が映画を軸に世界の国々を旅する番組『中島健人 映画の旅人』の第2回が、8月11日(日・祝) より放送される。それに先駆け、8月1日(木) からはWOWOWオンデマンドで先行配信もスタートする。本番組は、世界各国に息づく独自の映画カルチャーに触れ、その国を代表する映画人たちに話を聞くことで、“世界の映画の今”に迫る「映画×旅」をテーマにした新しい形の映画情報番組。最初の旅先は、世界最大の映画大国インド。第1回では南インドの大都市・ベンガルールを旅したが、第2回の舞台は、映画の聖地・ボリウッドの中心地ムンバイ。「インド映画の真骨頂は、華やかで個性的なダンスシーン」。そのイメージを日本で確立したのが、1998年に公開され、インド映画ブームの火付け役となった『ムトゥ 踊るマハラジャ』。そしてインド映画の枠を超え、圧巻のパフォーマンスで世界中を魅了したのが、第95回アカデミー賞でインド初となる歌曲賞を受賞した『RRR』のナートゥダンス。インド映画の中でダンスはどんな意味を持っていてどんな進化を遂げてきたのか。インド映画でダンスが求められる理由とは。実際に中島が、インド映画界を牽引するレジェンド振付師、ラジュ・カーンに本場のダンスを学んでその真髄に迫る。また、WOWOW公式YouTubeでは、第2回の予告映像も公開中。さらに、WOWOWオンデマンドでは第2回の予告映像と併せて、第1回の未公開映像も配信中だ。■中島健人コメントインド映画界では、振り付け師の方が、映画監督と等しい立場で作品制作に携わっています。そのくらい、インド映画の中でダンスというのはとても重要な役割を果たしています。そしてこの国では俳優もダンスを習うことはとても大事だということにとても驚きを受けました。日本映画もダンスを踊るのがスタンダードになる日がもしかしたら来るかもしれない。そんなことをふと思いました。『中島健人 映画の旅人』第2回:インド・ムンバイ/インド映画流ダンスの世界 予告映像<番組情報>『中島健人 映画の旅人』第2回「インド・ムンバイ/インド映画流ダンスの世界」8月1日(木) WOWOWオンデマンドで先行配信8月11日(日・祝) 放送(毎月1日先行配信開始、第2日曜日 0:00放送)MC:中島健人ゲスト:ラジュ・カーンナレーション:津田健次郎配信ページ:番組オフィシャルサイト:
2024年07月26日出会った女性がネタの源。そんな横澤夏子さんが、街で見つけたいい女を実演。今回は、体にいい植物を熟知している女性、「復活の木のエキスを拝借する女」になりきり。植物や食べ物につけられた別名に注目を!このあいだ、化粧品のPRをやらせていただいた時のこと。メーカーの方にお会いしたのですが、お肌が凄まじく美しかったんです。そのことを伝えると、「この化粧品には復活の木のエキスが含まれているんですよ」と言われ、「復活の木」というパワーワードが、めちゃくちゃいいなって思ったし、絶対にアンチエイジングにいいじゃん!と心を掴まれました。そもそも、復活の木って何だろうと思って調べてみたら、砂漠でも生きていける生命力を持った植物だったんです。砂漠でやっていけるのであれば、肌の状態も絶対によくなるだろうし、“この令和の日本でもたくましく生きていけそうだ!”と、力強いメッセージをもらったような気持ちになりました。「復活の木」と名付けた人の感性も素晴らしいですよね!復活することは簡単じゃないからこそ、より強さを感じるし、『M‐1グランプリ』でも敗者復活戦を勝ち抜いてきたコンビのほうがドラマがありますよね。ちなみに、「復活の木」の正式な名前は「ミロタムヌス」というんですけど、おまじないや呪文のようで、思わず言いたくなるところもいいなって。“この化粧品、魔女が作ったんじゃないの?”と想像させるような、そういう面白さがあるところも素敵だなと思いました。復活の木のように、いい成分や栄養価の高いものを取り入れる人になるためには、アボカドを表す「森のバター」や、大豆を意味する「畑の肉」のように、別名がつけられているものを調べてみるとよさそうです。いろいろなキャッチコピーを学ぶのは楽しいし、こういう栄養があるんだなと、自然と学べるはず。逆に、体にいい成分のあるものを見つけたら、みんなが面白いと思うような名前を考えてみるのも面白そうです!よこさわ・なつこ芸人。“ちょっとイラッとくる女”のモノマネで大ブレイク。バラエティ番組やCMで活躍中。2023年6月に第三子を出産。※『anan』2024年7月24日号より。写真・中島慶子イラスト・別府麻衣文・重信 綾(by anan編集部)
2024年07月23日地面師という存在をご存じだろうか。土地の所有者になりすまし、金を騙し取る詐欺師なのだが、菅野カランさんは演劇が好きで、本作『オッドスピン』のアイデアもその流れで思いついた。クールでかわいくて、大胆不敵!「地面師」になった双子が暗躍。「演じることや嘘をつくことについて考えるのが好きで、詐欺師にも興味を持っていました。いろんな詐欺があるなかで地面師にしたのは、お金は隠したり、移動させたりできるけど土地はそうじゃない。なのに人間が“持つ”という感覚が不思議だったから。2017年に五反田で大きな詐欺事件が起きて、結構ニュースになったのですが、そのスケールに衝撃を受けたのもありますね」地面師として暗躍するのが、「英(えい)」と「蛍(けい)」という双子。ふたりの母は土地を騙し取られた過去を持つのだが「なんとなく面白そう」という理由で、母を騙した人物の後を継ぐ。「善い行いを完遂することって、モチベーションのあり方としては単純といえますが、詐欺のような悪いことは、最初から最後までどうやってモチベーションを保ち続けるのだろうと思って。モチベーションを保つエンジン担当と、手を動かすハンドル担当に分業することによって、ひとりだとくじけてしまいそうなこともできる気がして、双子がピタッとハマったんです。同じ場面の心境を2種類の表情などで見せられるので、描くのが楽しいですね」1巻では廃墟同然のビルを売却する側になりすまし、2巻では建設中のショッピングモールの一角に残る“母の土地”の謎に迫る。双子にそそのかされてチームを組む歯科衛生士なども含め、ゲーム感覚で詐欺を働いていく姿が印象的だ。「別の欲望を持った人が、たまたま噛み合って行動を起こすっていう形を描きたいんです。私たちって被害者の気持ちには寄り添えるけど、加害者のことは自分と切り離して考えがちですよね。そうではなく、加害者を地続きの存在として捉えることが大事だと思っていて。意外と軽い気持ちだったり、金額の大きさは重要視していないんじゃないかな、などと想像しながら描いています」マンガの表現として一般的な、登場人物の心理を描写するモノローグや、状況説明をするナレーションがほぼ出てこないのも、演劇の影響を受けた菅野さんの作風。読者もセリフや表情から真意を探り、展開を予測するスリリングさを味わえる。「セリフが好きなので、間違っていることを言っていたり、嘘をついていたり、言いたいことをためらっているようなときも、自然なセリフだけで表現したくて。難しいけど、つい頑張ってしまうところですね」大胆不敵な双子に振り回され、騙される快感がクセになる。『オッドスピン』2双子だけど性格は少し異なる「英」と「蛍」。2巻では、気になる母親など新キャラも登場。“怪しい土地”を巡って双子のルーツも垣間見え、新たなドラマが展開。講談社759円©菅野カラン/講談社かんの・からんマンガ家。2022年、第80回ちばてつや賞一般部門佳作受賞作「かけ足が波に乗りたるかもしれぬ」が話題に。本作で連載デビュー。※『anan』2024年7月17日号より。写真・中島慶子インタビュー、文・兵藤育子(by anan編集部)
2024年07月17日歌手で俳優の中島健人が17日、都内で行われた京成電鉄「京成スカイライナーご利用5000万人記念式典」に出席した。2010年7月の成田スカイアクセス開業と共に運行を開始した3代目「京成スカイライナー」(京成電鉄)の利用者数が、2024年6月9日に累計5000万人を突破。それを記念したイベントにイメージキャラクターの中島健人が登場し。スカイライナーにまつわるトークショーを行った。冒頭で中島は「京成スカイライナーさんと携わらせていただくようになってから"エスコート"という言葉を人生の命題にしてきました。本日は皆さんの素敵な時間をエスコートできたらと思っています」とあいさつ。紺系のスーツを身にまとい、「(7月19日からスタートする主演ドラマ)『しょせん他人事ですから~とある弁護士の本音の仕事~』(テレビ東京系)というドラマで金髪で風変わりの弁護士を演じさせてもらっています。毎日緑のスーツを着させていただいてますが、本日は京成ブルーに身をまとい、改めてホームに帰ってきたという安心感があるのでうれしいですね」と2019年からイメージキャラクターを務めている同社のイベント出演に笑顔を見せた。3代目「京成スカイライナー」の利用者が累計5,000万人を突破したことに「素晴らしいですね。僕自身が携わっている京成スカイライナーがこれだけ多くの方にご利用していただけるのはすごく幸せですし、僕自身も京成電鉄さんに敬意を表したいと思います」と称賛。プライベートでも京成スカイライナーを利用しているといい、「有り難いことに外国でのお仕事をたくさんさせてもらっていますので、空港に向かう時は必ず(京成スカイライナーを)使うようにしています」とし、「日本と海外を繋ぐ世界で一番素晴らしい車両だと思います。スカイライナーや飛行機、空港を利用する方が増えていく中、一番の中心にスカイライナーがいてくれたらうれしいです。京成スカイライナーのこれからの未来が明るくなるように願っているので、一緒に走っていきたいと思います」とアピールした。中島は今年3月の誕生日で30歳に。「次に成し遂げたいことは?」という質問に「今年に入ってアニメの主題歌をやるようになって、外国の方にも楽曲を聴いていただく機会が多くなりました。国内外でしっかりライブパフォーマンスをしていくことが目標です」と抱負を。また、今年の夏に訪れたい場所として「やはりパリですかね。パリに行ってオリンピックを見に行きたいと思います」とパリをあげ、「10年ぐらい前にちょうど映画で馬のお仕事をしていて、その時に馬術の先生からパリオリンピックあたりで馬術で出られると言っていただきました。プレーヤーとしては出られませんが、観客としてパリで馬術を観たいと思います」と話していた。
2024年07月17日歌手で俳優の中島健人が17日、都内で行われた京成スカイライナーご利用5000万人記念式典に登壇した。海外での仕事を見据えることが増えたという中島はこの夏に行きたい場所について「やはりパリ」と回答した。「この前もお仕事でインドに行かさせてもらって。帰国した際に京成スカイライナーのポスターや大きな広告を見せていただいて改めて感動した。今年の夏はパリでオリンピックを見に行きたい」と観戦に意欲。「もちろん成田空港。京成スカイライナーで」と完璧にアピールしていた。かつては「10年くらい前に映画で馬の仕事をさせていただき、その時に馬術の先生にパリオリンピックあたりで馬術でできるよって言われて」と実力を認められたことも。「結局プレイヤーとしては出られないんですけどパリで馬術を見たい」と声を弾ませていた。式典では成田空港駅と中継を結び、同社CMに出演する中島の合図で、記念ライナーが出発。「京成コントラストという言葉をみなさんにギフトしたい」とスカイライナーカラーの濃紺“京成ブルー”のスーツでばっちりきめた中島。現在撮影中のドラマでは緑のスーツを着用していることから「京成ブルーを身にまとうと、ホームに帰ってこられた気持ちになる」と安堵していた。
2024年07月17日歌手で俳優の中島健人が17日、都内で行われた「京成スカイライナーご利用5000万人記念式典」に登壇した。今年30歳に“到達”した中島が次なる目標として「僕自身、スカイライナーと出会ってから国外でのお仕事も見据えるようになった」と展望した。この春からソロとして新たなスタートを切った中島は次に成し遂げたいことを聞かれ「今年アニメ『【推しの子】』の主題歌をやらせていただくことになり、外国の方に楽曲を聴いていただく機会も多くなったので、次は国内だけでなく国内外でライブパフォーマンスをしていくことが成し遂げたい目標です」と力を込めた。式典では成田空港駅と中継を結び、同社CMに出演する中島の合図で、記念ライナーが出発。「5000万人記念ライナー、出発進行!」の掛け声で盛り上げた。中島は「自分の気持ちもさらに加速して未来に進んでいこうと思います。日本と海外をつなぐ、世界一すてきな車両」とスカイライナーへのアツい思いを明かし「コロナ禍が明け始めてから日本と海外がより相互につながりだす時代を迎えていると思います。一番の中心にスカイライナーがいてくれたら心からうれしいし幸甚に存じます。一緒に未来に走っていきたいと思います」と願いを込めた。
2024年07月17日本誌の人気連載「僕の姉ちゃん」の単行本最新刊が待望の発売!その名も『そう来る? 僕の姉ちゃん』。ちょっとユニークなタイトルの新作について、著者の益田ミリさんにお話を聞きました。笑いながら自己肯定感が上がる“読むサプリ”!「おかげさまでシリーズも6作目となりました。この漫画を描いているとき、よく“そう来る?”とわたし自身が思ってるんです。たとえば、3コマが4連作になっている『会話』という漫画は、主人公・ちはるのひとり語りです。会話【1】『「この人、わたしと話しててなんの得もしてないだろうな」って感じながらしゃべってることあるよね』という独白から始まり、会話【2】『「この人、わたしには本音は言わないって決めてんだろうな」って感じながらしゃべってることあるよね』とつづきます。残る【3】、【4】はこの時点では何も浮かんでいないので、さぁ、どうなる?とペンを進めるというか。最後の会話【4】で『「この人、わたしの名前思い出せないんだろうな、わたしもだけど」って時あるよね』というセリフをちはるが言った時は“そう来る?”と心の中で笑ってしまいました」掲載された作品は2021年から約3年にわたってananで連載された作品の中からセレクトされた全148エピソード。「長いコロナ禍に描いていたということもあり、“日常”の尊さについての漫画はいつもより多いかもしれません。仕事帰り、花屋の前を通ったちはるが『この、いつもの週末が当たり前と思っているこの日々が輝いて見えたのでした』と花を買って帰ったり、希望ってなにと弟に聞かれ、『明日もまたここでこうしてアンタと他愛ない会話ができるってコトを当たり前に思える』そういうものも希望だとちはるは答えています」そんなちはるの言葉は、私たちにも日常にある幸せに気づかせてくれる。こんなふうにハッとさせられる“ちはる語録”は他にもたくさん。「今回も、ちはるの独特のセリフは健在です。『わたしのことを愛さないと決めて生まれてくる男はいない』『生まれただけで貢献だらけさ』。彼女のこういうセリフは描いていてもスカッとします。自己肯定感という言葉がありますが、ちはるは無意識にそれが高い(笑)。『やりたいことってあんの?』と聞かれたときも、彼女は『なにかはある』と即答。それがなにかはわからないけれど『絶対なにかはある人ってそういうもんでしょ』と飄々としています。この気負いのなさこそが、悩み多き弟には心地いいんだと思うんです」読み手の自己肯定感も上げてくれそうな今回の『僕の姉ちゃん』。シリーズ通してのもう一つの魅力は、ちはるの恋愛エピソード。大いなる妄想と豊富な経験(?)からくる面白トークは今作も健在だが、益田さんがピックアップしてくれたのはちょっと甘酸っぱいエピソード。「恋のエピソードで特に好きなのは『スタバにて』です。ちはるがスタバで昔の恋を思い出すという漫画なのですが、『好きで好きで大好きで会いたくて会いたくて走りまわっていたあの恋も』色あせてしまったけれど、朝帰りにタクシーをつかまえるまで手をつないでいたシーンは忘れないでいる。恋のかけらって小さくても心の中でいつまでも発光しつづけている。そういうものだと思います」人生のこと、仕事のこと、恋愛のこと…。今回もさまざまなテーマで笑いと気付きを与えてくれる『僕の姉ちゃん』。シリーズ通じてほとんどのエピソードが姉弟ふたり暮らしのリビングでの会話でなりたっているのも大きな特徴。多くの会話を描いてきた益田さん、ご自身も会話の中でなにかに気づいたり、確認したりすることはあるのだろうか?「『僕の姉ちゃん』は姉と弟のテンポある会話劇ですが、作者のわたしは話し下手です。話している途中で“この話、あんまりおもしろくないかも…”と後悔が始まることはしょっちゅうで、基本、聞き役が多いです。そういうところではちはるとわたしは似ていないかもしれません。もちろん似た考え方もあります。弟に仕事の後輩の育て方について質問された時、育てるではなく『“一緒に働いてる人”それだけのことだわな』と答えています。わたしもうんと若い人たちと仕事をすることが増えましたが、年齢に関係なく一緒に働いている人という気持ちでいます」毎回、単行本のための描き下ろし作品がある本シリーズ、今回、益田さんが単行本オリジナルで描いたテーマは…。「描き下ろしでは姉と弟が『未来』について語っています。未来が見られるなら『10年後』と言う弟と、『100年後』と答える姉。わたしも100年後が見たいです。“それもうよくない?”と、今、この日常で感じていることがどれくらい改善されているのか、ちはると同じく確認したいです」「もうよくない?」の対象はひとそれぞれではあるけれど、それらが改善されることで、もっと風通しのよい暮らしができるようになっているのかも?未来の可能性を語るエピソードは、今作全体にただよう希望を象徴しているようにも思える。笑えて、共感して、ホッとして…。読んだあとにちょっと元気になれる『そう来る? 僕の姉ちゃん』。夏バテしがちな日々の読書タイムにぜひ。「会話【1】」「会話【4】」。この間に【2】、【3】あり。日常で感じがちな会話のモヤりを4連発で活写。ちなみに順平のセリフは4編通じて「ある」のみ(笑)。「スタバにて」より。ふとした瞬間に現れる美しい恋の記憶を描いた一編。「思い出しても懐かしくもないらしい」の一コマがちはるらしい(笑)。益田ミリ『そう来る? 僕の姉ちゃん』しっかり者の姉・ちはると、おっとり素直な弟・順平が繰り広げる会話漫画。恋に仕事に人生に、自分軸を持って語るちはるの言葉は痛快かつ共感度たっぷり。最新刊の今作は癒し度もアップ!小社刊1430円ますだ・みりイラストレーター。著書に『スナック キズツキ』(小社刊)ほか多数。『ツユクサナツコの一生』(新潮社)で第28回手塚治虫文化賞短編賞受賞。※『anan』2024年7月17日号より。写真・中島慶子(by anan編集部)
2024年07月16日上京した途端にステイホームの号令がかかり、孤独な生活を強いられている女子大学生の瀬戸杏奈。ある日、マリリン・モンローから電話がかかってきて…。山内マリコさんの『マリリン・トールド・ミー』は、女性の選択の新たな道標となりそうな成長物語だ。女優マリリン・モンローを、新たな視点で読み解くエンパワーメント小説。「コロナ禍が始まる前から、マリリンを軸に書きたいとは思っていたんですね。大きなきっかけは、作中にも挙げた田中美津さんの『いのちの女たちへ とり乱しウーマン・リブ論』です。この本を読むまで、マリリンをフェミニズム的な文脈で捉えたことがなかった。女性解放運動が活気づくのはマリリンの死後なのですが、彼女がもう少し長く生きていたらフェミニズムで救われたかもしれないと思ったんです」山内さんは、杏奈に思いを託す。杏奈は、3年生から履修した〈ジェンダー社会論演習IV松島ゼミ〉でジェンダー学やフェミニズムを学ぶ。マリリンという女性とその時代についての考察を深めていくと…。「私も誤解していたのですが、実際に調べてみたら、本名のノーマ・ジーン時代にお金のために撮ったヌード写真スキャンダルに対して毅然と立ち向かったり、#Me Too運動を彷彿させるセクハラの告発をしていたり。いろいろな意味で、マリリンこそが誰よりも早くフェミニズム的な行動を起こし、発言していた“先駆的な存在”だったんです。実は、時代が追いついていなかっただけなんですよね」山内さんは、女性解放運動のパイオニア、グロリア・スタイネムの『マリリン』や、評伝を多く手がけるエリザベス・ウィンダーの『マリリン・イン・マンハッタン』(未邦訳)なども読んだ。マリリンの実像を知るのに役立ったという。物語をどんなふうに締めくくるかは悩んだ。「何が美しいエンディングとなるかはやはり時代によって違うと思うんですが、いまならこうかなと。杏奈が送った最初の2年は、新しい出会いや経験、そこから得られるものが極端に制限された大学生活でした。いわば、しけた日常だったかもしれませんが、一方ではマリリンを介してたくさんのことを追体験したともいえます。没入の具合によっては、机上で触れた世界も、豊かでかけがえのない体験にできると思います」山内マリコ『マリリン・トールド・ミー』アンチフェミの莉子、社会人枠で入学した志波田、女性ばかりのゼミの黒一点的存在の流星や翼など個性派が集い、物語を盛り上げる。河出書房新社1870円やまうち・まりこ作家。1980年、富山県生まれ。2012年にデビュー短編集『ここは退屈迎えに来て』を刊行。『すべてのことはメッセージ 小説ユーミン』ほか著書多数。※『anan』2024年7月10日号より。写真・森山祐子(山内さん)中島慶子(本)インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2024年07月10日中島健人主演ドラマ「しょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~」に出演する新たなキャストが発表された。本作は、中島さん演じる新世代のニュータイプ弁護士・保田理が、訪れる相談者を「しょせんは他人事じゃん?」と突き放す独特な信念のもと、パラリーガル・加賀見灯(白石聖)、「喫茶柏原」店主の柏原麻帆(片平なぎさ)と共に、ネット炎上や誹謗中傷など、身近なSNSトラブルの数々を爽快に、時にダークに解決していく物語。今回新たに発表されたのは、第1話~第3話までで保田理法律事務所を訪れる、SNSトラブルの被害者や加害者らを演じるキャスト。灯の父・加賀見哲二役で橋本じゅん、事実とは異なる書き込みをきっかけに炎上中の人気主婦ブロガー・桐原こずえ役で志田未来、こずえのママ友・木下優里香役で足立梨花、優里香の夫・木下浩之役で笠原秀幸、保田弁護士も絶大な信頼を置く裁判所の執行官・二宮博美役で大水洋介(ラバーガール)が参加。橋本さんは「このドラマ、今皆様が、いや僕が知りたい情報が可視化されてるとても有益な内容になると思います」と本作をアピールし、志田さんは「しょせん他人事だと思わず現代のリアルな問題をこずえを通して感じてもらい、ドラマを楽しんで頂けたら嬉しいです」とコメント。足立さんは「個人的には、ケンティーと16年?17年?ぶりにドラマ共演できて嬉しかったです。大人になりましたねぇ私たち」としみじみ。笠原さんも「これは、ドラマの中の話しではなく、皆さんのすぐそこに迫っている問題でもあり、是非、『これは、他人事じゃないぞ!』という気持ちで、見て頂けたら嬉しいです」と語り、大水さんは「みなさん、金曜夜8時は僕も自宅で観てますので一緒に楽しみましょう!」と呼びかけた。そしてフェイク動画を流され、世間から誹謗中傷を受ける人気兄弟アーティスト“ヌーヌー”こと双葉リオ役で野村周平、双葉リホ役で平祐奈。ヌーヌーを裏アカウントで叩きまくる広告代理店の部長・中山健太郎役で小手伸也が出演する。野村さんは「僕で大丈夫かなと思いましたが、演じてみて、作品の世界観含め実写としてとても面白くなっていると思います」と話し、平さんは「中島さんと野村さんとは久しぶりの共演なので今回の役ではどんな関係が築けるかとてもワクワクしています。絶賛撮影中なので私もリホと丁寧に向き合いながら大切な言葉を見つけて行きたいと思います」と意気込む。小手さんは「SNSにおける誹謗中傷は大きな社会問題ではありますが、その言葉の向こうに透けて見えるストレスや正義感、攻撃の裏に秘められた真意を読み取ろうと日々エゴサしては糧にしてきた身として、一定の理解も含めリアルに演じられたらと思います。コールセンターで理不尽なクレームに対応していた時にお客様から感じた印象も存分に活かせそうです(笑)。ご期待ください!」とメッセージを寄せている。「しょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~」は7月19日より毎週金曜日20時~テレビ東京ほかにて放送(※初回15分拡大)。(シネマカフェ編集部)
2024年07月04日ニッポン放送『キタニタツヤのオールナイトニッポンX(クロス)』(毎週月曜深0:00)では、8日深夜放送に中島健人をゲストに迎える。中島とキタは、テレビアニメ『【推しの子】』第2期オープニング主題歌「ファタール」を歌う“GEMN”であることを発表したばかり。どういうきっかけで、なぜ“GEMN”が結成されるに至ったのか、関係性などまだまだ謎が多く残っている中、2人が何を語るのか注目が集まる。
2024年07月02日新川帆立さんの政界を舞台にした小説、『女の国会』をご紹介。政治になじみのない人も臆するな。男社会でサバイブする女たちの奮闘。「過去のフェミニズム文学では、差別と貧困の問題が不可分に描かれていることが多いと感じます。でも、社会的地位があり経済的に恵まれている人であっても、女性であるだけで差別され、社会のどの位置に逃げても差別は追いかけてくる。それを描くためにハイキャリア女性が直面する差別を描こうと思いました。少なくとも2020年代にこういう現実があったのだと、作品の形で世の中に刻みつけておかねばという使命感めいたものがありました」新川帆立さんの『女の国会』の舞台は政界。首相経験者の父を持ち、自身も40代で当選5回、女性初の総理大臣もあり得ると期待されていた与党議員・朝沼侑子の訃報が舞い込む。遺書があり、死因が青酸カリだったため、自殺説が濃厚とされた。しかし、朝沼自身も賛同し、超党派で進めていた「性同一性障害特例法の改正案」に待ったがかかったタイミングとはいえ、自殺するには動機に乏しい。そんな朝沼の死に疑問を持った野党議員の高月馨や、高月の政策秘書・沢村明美は真相を探り始める。政治記者の和田山怜奈や朝沼に憧れていた地方議員の間橋みゆきも加わって、事件は驚きのエンディングへ。本書は4つの章からなり、事件の角度を変えて解いていくスタイル。各章の語り手となる職業の女性たちには、取材もした。「政治的ビジョンや職業的な話ではなく、どんな喜びやストレスがあるかといった“人となり”に着目して取材し、物語に活かしました。私自身が肌感覚で政治というものに近づけたし、ニュースを見るのが楽しくなりましたね。都知事選挙の報道やSNSで、わざと女同士の対決を際立たせる風潮を目にすることもあり、作品世界で描いていたようなことが現実でも起きて驚きました」新川ワールドらしく、キャラクターたちがみな魅力的。セクハラしてくる大物議員までもが、一目置きたくなる一面を発揮する。「どの人物も特にモデルはいないのですが、主人公の高月だけは、我ながら市川房枝さんに影響を受けた感じがします。取材する中で感じたのは、政治家の方って基本的にみなさんにカリスマ性があるんですよね。ただの悪代官では政治家らしくないので、肉付けには腐心しました」真相が暴かれた後の決着も感動もの。ぜひ読むべし。『女の国会』〈お嬢〉と呼ばれる朝沼は〈国民党〉は与党所属。〈憤慨おばさん〉の異名を持つ高月の〈民政党〉は野党第一党。党派を超えたシスターフッド。幻冬舎1980円しんかわ・ほたて作家。1991年、アメリカ生まれ。弁護士資格も持つ。2021年、デビュー作『元彼の遺言状』が大ブレイク。『縁切り上等!』ほか、著書多数、映像化作品多数。※『anan』2024年7月3日号より。写真・中島慶子(本)インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2024年07月01日せっかく薄着になれる季節なのに、二の腕のぷよぷよが気になってTシャツばかり…。それならばこの“伸ばす&刺激”の「簡単ズボラストレッチ」を習慣化して、今夏は自信を持ってノースリーブを着よう!夏前になると必ず思うこと。「二の腕のぷよぷよを何とかしたい…」。そのための方法を「ズボラストレッチ」でお馴染みのトレーナー・深井裕樹さんがレクチャー。「デスクワークや家事など、普段前かがみで作業することが多いですよね。そうすると肩が内側に入り、上腕二頭筋が縮んで硬くなりやすい。だから日頃から伸ばしてあげることが大切です。逆に上腕三頭筋は、日常生活で使われる機会が極端に少ない。だから脂肪がつきやすく、放っておくとたるんでくるので、ストレッチでしっかり刺激してあげましょう」今回は“伸ばす&刺激”の合わせ技で、立っても座っても簡単に行えるストレッチのうち3種を伝授。まずは2週間続け、その後は週1回でも続けて、二の腕のたるみをケアしよう。ここにアプローチ!腕を広げた時に、腕の上側にあるのが上腕二頭筋、下側にあるのが上腕三頭筋。上腕二頭筋は縮こまりやすく、上腕三頭筋は日常生活で使わないから衰えやすい。伸ばし切る&曲げ切る!バンザイ曲げ伸ばし【20回】まずは初心者向けからスタート。腕をまっすぐ上に伸ばし、後ろに曲げるだけの簡単ストレッチで幕開け!1、あぐらで座り、背筋を伸ばして胸の前で両手を組む。2、組んだ手を、天井に向かってまっすぐ伸ばし切る。3、手を後ろに下ろし、肘を曲げ切る。2と3を繰り返す。【NG】猫背の状態で行うと効果激減!今回紹介するストレッチは立って行っても、座って行ってもOK。座りの時は骨盤を立てるように背筋を伸ばして胸を張る、基本姿勢をここでマスター。2と3でしっかり伸ばし切る&曲げ切ることで、普段サボりがちな上腕三頭筋の筋肉を刺激できる。ゆっくり行うことを意識して。体側までぐいっと伸びる。肩甲骨タッチストレッチ【30秒×左右各2回】二の腕、腋の下、脇腹までを一気に伸ばすことができるストレッチ。1つの動きで広範囲に効かせられる!1、両腕を上げて、左手で右肘を掴む。右手は下げる。右手で、右の肩甲骨をタッチ!2、脇腹から腕まで右の体側を伸ばす。反対も同様に。1で肩甲骨に触れない人は、上腕二頭筋や背中の広背筋がガチガチに固まっている証拠。できる範囲でいいので、手を肩甲骨に近づけることを意識して。2の時に肘を横に引っ張ると、体側がよく伸びるようになる。真横、斜め上など、一番気持ちよく伸びる方向を探しながら行おう。肩を寄せると効果アップ!手のひら返し【30回】1、手のひらを上にした状態で、腕を広げて後ろに引く。【NG】肩がすくまないように注意して。2、腕を広げたまま、内側、外側交互にくるくるとひねる。肩は動かさずに腕だけひねること。1で腕を後ろに引く時は、肩甲骨を内側に寄せる意識で行う。腕を後ろに引くだけで縮こまった上腕二頭筋を伸ばすことができ、猫背や巻き肩の解消にもなる。2で内側、外側にくるくるひねることで、タプタプの上腕三頭筋を刺激。いけるところまでしっかりとひねることを意識して。深井裕樹さんトレーナー、プロテインメーカー「スマートタンパク」代表取締役。YouTube「ズボラストレッチ」は登録者145万人以上。著書に『寝ながら1回30秒で痩せるズボラストレッチ』(小社刊)がある。ニット¥39,600(ジョン スメドレー/リーミルズ エージェンシー TEL:03・5784・1238)イージーパンツ¥13,200(ノンブルアンペール/ノンブルアンペール吉祥寺パークストア TEL:0422・26・8300)※『anan』2024年7月3日号より。写真・中島慶子スタイリスト・白男川清美ヘア&メイク・浜田あゆみモデル・夏海(セントラルジャパン)取材、文・鈴木恵美(by anan編集部)
2024年06月29日長く付き合ってきた恋人に、「好きだけど、愛したことは一度もない」と言われたら……。君嶋彼方さんの『一番の恋人』は、この告白を機に自身の男性性に疑問を抱く主人公の心理を、生々しく描いている。男性だって苦しんでいる!? 「男らしさ」の功罪とは。「女性性の苦しみを描いた作品が最近増えていますよね。大事なことですし、それだけつらさを感じている女性がいるからなのでしょうが、同時に男性も苦しんでいないわけじゃないよなとずっと思っていました。デビュー作『君の顔では泣けない』でも、女性の大変さに共感するような感想を結構いただいたのですが、そこを強く意識して書いたわけではなかったので、意外だったりもしました。それもあって今回は、自分のためというよりも大切な人のために、男であることを嫌だと感じてしまう人物を描こうと思ったのです」名は体を表すとはいうが、まず父親に付けられた「一番」という名前から、主人公がどんな人生を歩んできたのか興味が湧いてくる。男らしさを重視して育てられ、その期待に応えられなかった兄を傍らで見てきた一番は、それなりにうまく人生を送ってきたはずだった。しかし2年の交際を経て千凪(ちなぎ)にプロポーズをしたところ、冒頭のような返事をされてしまう。しかも彼女はアロマンティック・アセクシュアル(他人に恋愛感情や性的欲求を抱くことがない性質)で、好きな人を愛せないことを密かに悩んでいたのだった。「例えばセックスで喜んでいると思っていた反応が、実は拒絶だったと知るのは、今までのことが否定されるわけですから、一番にとって相当ショックなはずですよね。かといって、それを理由に別れようとは思えないだろうから、その辺の葛藤はしっかり書かなければと思いました」当たり前に備わっている性欲が、愛する人を無意識に追い詰めていた衝撃。一番はやがて、男としての自分を持て余すようになり、男同士の酒の席で無邪気に交わしていた下ネタなども嫌悪するようになる。「男だけで集まると、男性性の誇示としてセックスの体験自慢とか、女性を値踏みするような話をする場面がよくあるんです。僕はあまり好きじゃないのですが、自分も男だから完全には否定できない。嫌だなと思う半面、結局片足を突っ込んでいて、逃れられないんですよね」千凪への思いを断ち切れない一番と、周りの人のように「普通」の人生を送りたい千凪は、このまま一緒にいられるのか。そもそも一緒にいるためには、恋愛感情が介在しないといけないものなのか。周囲の価値観や常識に振り回されながらも、納得できる生き方を必死に選び取ろうとするふたりの姿は、どんな結末であれ応援せずにはいられない。「親子関係にしろ恋愛観にしろセクシュアリティにしろ、理解のつもりで型にはめようとすると、結局その人をがんじがらめにする気がして。一番と千凪のような形もあることを、覚えておいてくれたら嬉しいなっていうくらいの気持ちでいます」君嶋彼方『一番の恋人』愛する人に“拒絶”され、長年植え付けられてきた「男らしく生きる」という価値観が覆される一番。さまざまな当たり前を問う物語。KADOKAWA1760円きみじま・かなた作家。1989年生まれ、東京都出身。2021年、第12回小説野性時代新人賞を受賞し、『君の顔では泣けない』でデビュー。ほかの著作に『夜がうたた寝してる間に』。※『anan』2024年6月26日号より。写真・土佐麻理子(君嶋さん)中島慶子(本)インタビュー、文・兵藤育子(by anan編集部)
2024年06月25日高校3年生の茜はある日、寝たきりの患者を訪ねる「おはなしボランティア」に誘われ、交通事故で重い障がいを負った女性・咲子と出会い親しくなる。二人の交流を温かく描く物語かと思いきや、次第に不穏な空気が立ち込めていくのが辻堂ゆめさんの『二人目の私が夜歩く』だ。昼のわたしと、夜の彼女。一つの体を共有する二人の真実。「私自身が高校2年生の時、祖母に誘われて同じようなボランティアに行ったことがあるんです。相手は30代の女性の方で、すごく喜んでくださって。受験が終わったら会いに行こうと思っているうちに、その方は呼吸器が抜ける事故で亡くなってしまいました。当時の私はまだ身近な人の死にも直面したことがなくて動揺して、ずっと悲しい思い出として心の中に残っていました」いつか何らかの形で、その後もあったかもしれない交流を物語にしたいと思っていた。「でも、そんな簡単に私が普段書いているようなエンターテインメント作品にはできなくて。デビュー10年目になって、ようやくこういう形にすれば書く意味があるかなと思えるものができました」受験勉強と咲子との交流で過ぎていく日々のなか、茜は自分が深夜、夢遊病者のように出掛けていると気づき、ある結論にたどり着く。そして物語が第一部「昼のはなし」から第二部「夜のはなし」に移った時に立ち現れるのは、茜自身は知らない驚愕の事実。さらには、咲子の本音も明かされていく。「私がボランティアでお会いした時、その方はとても優しくて前向きな印象でした。でもそれはその時だけ整えられたものだったのではないかとか、自分は喜んでもらえて嬉しかったけれど、それは偽善みたいなものではなかったかとか、いろいろ考えることがあって。それが今回、昼の話と夜の話のミステリー部分とうまく結びつきました」また、茜は咲子が交通事故に遭う直前、恋人や親友との間に何かがあったらしいと知り、その謎を追うことになる。その過程で、今とはまた違う咲子の人物像が見えてくる。「寝たきりの方はその部分ばかり見られがちですが、その方も人生で他にいろんなことがあったはずで、そこに焦点を当てたい気持ちがありました。普段小説を書いていても、いま進行している世界線以前のその人の人生も考えないとキャラクターは浮かび上がってこないと感じます」登場人物の印象が二転三転する展開は辻堂さんの得意技。ただ驚かせるだけでなく、人間の複雑さが見えてくるのが彼女の作品の魅力だ。「人って、この人は善人で、この人は悪人だなんてくくれないものなので、自分の作品ではあまりステレオタイプの善人や悪人は描きたくないというのがあります。人間って、もっと奥深いものではないかと、書けば書くほど感じますね」すべてが明かされた時こみあげてくるのは、切なさとやるせなさと、温かさ。一連の出来事の全貌を知ることができるのは、読者だけだ。辻堂ゆめ『二人目の私が夜歩く』交通事故で寝たきりとなった女性・咲子と交流を深める高校生の茜は、就寝中のはずの深夜、自分が外を出歩いていると気づくが…。中央公論新社1870円つじどう・ゆめ2014年、大学在学中に『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞を受賞、翌年受賞作を『いなくなった私へ』として刊行しデビュー。’22年、『トリカゴ』で大藪春彦賞を受賞。※『anan』2024年6月19日号より。写真・土佐麻理子(辻堂さん)中島慶子(本)インタビュー、文・瀧井朝世(by anan編集部)
2024年06月15日中島健人主演ドラマ「しょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~」に、白石聖と片平なぎさが出演することが分かった。本作は、中島さん演じる弁護士・保田理が、訪れる相談者を「しょせんは他人事じゃん?」と突き放しながらも、独特な信念のもと、SNSトラブルの数々をスカッと爽快に、ときにダークにぶった切っていく、新時代の超リアルリーガルドラマ。白石さんが演じるのは、保田弁護士の法律事務所に勤める、真面目で仕事熱心な駆け出しのパラリーガル・加賀見灯。保田弁護士とは対照的に、相談者に感情移入し優しく寄り添う加賀見は、保田の姿勢が理解できず、相性最悪かのようだが、数々の案件をこなすごとに2人に起こる化学変化と、バディとしても成長していく。「今まで私が見てきたリーガルドラマに比べて、より身近に感じられるテーマだったので台本でも非常にわかりやすく新鮮に感じました」と台本を読んだ感想を語った白石さんは、「中島さんと作品でご一緒するのは7年ぶりで、その頃は私自身この仕事を始めたばかりだったので、少しでも成長した姿をお見せできるようにしたいと思っています」と意気込む。片平さんが演じるのは、保田理法律事務所の近くの「喫茶柏原」の店主であり、スイーツ大好きな保田弁護士の最大の味方である柏原麻帆。今回のドラマ化をきっかけに生まれ、今後、原作コミックにも登場予定の新キャラクター。事務所に束の間の癒しを与えてくれる存在だが、彼女にも過去に他人事ではいられない事情があるようだ。「誤解されやすい主人公・保田君がホッと一息つける良き理解者、味のある喫茶店主にしたいですね」と話す片平さんは、「中島健人さんにピッタリのハマり役になる予感がする、このドラマ。今の世の中で、“怖い、知らない、見たくない!”ではもう済まされないのかも知れません。自分の知らないところで、自分が炎上しているかもしれないのですから…。私と同じ、ネット音痴の方々、是非、私と一緒に楽しみながらお勉強してみませんか!?」と呼びかけている。なお本作は、各話放送終了後から「Prime Video」にて最新話まで見放題配信が決定した。「しょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~」は7月19日より毎週金曜日20時~テレビ東京ほかにて放送(※初回15分拡大)。(シネマカフェ編集部)
2024年06月12日美脚・美尻を目指すなら、股関節のストレッチが欠かせません。股関節が柔らかくなれば下半身の動きがよくなり、美しくしなやかな脚のラインが手に入るはず!今回はヨガインストラクターの廣田なおさんに、股関節を全方位伸ばせるストレッチを教えていただきました。4方向に伸ばしてスッキリ。廣田なおさん直伝、股関節ほぐし。「股関節のストレッチと美脚&美尻はニコイチ!」とヨガインストラクターの廣田なおさん。しかし、現代人は座っている時間が長く、股関節が固まりがち。「股関節が硬いと、お尻や太ももといった、その周りの筋肉も動かせません。するとお尻を使えずにたるみ、脚の筋肉が頑張るはめになり、脚が太くなる原因に」そこで、カチコチの股関節を柔らかくするためのストレッチ!今回、廣田さんが教えてくれたのは、前後左右の4方向に伸ばす股関節ほぐし。「脚をさまざまな方向に動かすことで、股関節周辺の筋肉がほぐれ、可動域がアップ!その結果として脚痩せやヒップアップが叶います。面倒な日は全部やらなくてもOK。ただ、反り腰予防にもなる3の伸展だけは毎日行ってください」1【外転】緩みがちな太ももの内側を狙う!内ももが硬くなると、脚を体の中心軸から遠ざける「外転」と呼ばれる動きが苦手になってしまう。内もものストレッチで股関節の可動域を広げよう!【STEP 1】両膝を少し離して四つん這いになる【STEP 2】片脚を横に伸ばしかかとを床につける【STEP 3】息を吐きながらお尻を引く1、両手は肩幅、両脚は股関節と膝が90度になるように、四つん這いになる。2、左脚を真横に伸ばし、かかとを床につける。右足は甲をつける。3、息を吸って背中を伸ばし、息を吐きながらお尻を後ろに引く。伸ばした左脚の内ももが伸びている感覚があればOK。2に戻り同じ動作を10回繰り返したら、反対脚も同様に行う。【NG】お尻を引く時に、背中が丸まると、ストレッチ効果が薄れてしまう。視線を落とさずゆっくりと引き、丸まる手前でストップ!2【屈曲】大きな筋肉に効率的にアプローチ。関節を前に曲げる動きを「屈曲」という。深く屈曲することで、股関節の可動域において、最もキーになるお尻の筋肉にかんたんアプローチ!【STEP 1】脚を前後にして膝を90度に曲げる【STEP 2】息を吐きながら上体を倒す1、右脚を前、左脚を後ろにして床に座り、左右の膝がそれぞれ90度になるように調整する。できるだけ骨盤を立てて、背筋を伸ばす。2、息を吐きながら、前脚側のお尻が伸びているのを感じられるところまで上体を倒し、その状態で8秒キープしたら上体を起こし、1の姿勢に戻る。3回行ったら、前後の脚を入れ替えて同様に3回。【NG】あまりお尻が伸びない時は、前の脚の膝の角度をチェックして。90度以下に曲げるとラクに上体が倒せ、ストレッチが効かない。3【伸展】太もも前側の張りをストップ!屈曲と対をなす「伸展」とは、脚を後ろに引き、太ももの前側を伸ばす動きのこと。伸展が十分にできないと、歩くといった日常生活でもお尻をうまく使うことができず、脚がどんどん太くなってしまう。【STEP 1】両膝を立てて仰向けになる【STEP 2】かかとをお尻に近づけお尻を床から離す【STEP 3】両膝を床につけるイメージで前ももを伸ばす1、仰向けに寝て、両膝を立てる。足を腰幅に開き手のひらは床につけておく。2、手のひらで床を押し、かかとを上げながらお尻にできるだけ近づけ、お尻を床から離す。3、息を吐きながら、両膝を床につけるようなイメージで、股関節から太ももの前面を伸ばし、この状態で8秒キープしたら1に戻る。2回行う。【NG】お尻を浮かせた時に反り腰になりやすいので注意!胸を突き出そうと意識するのではなく、膝を下げるイメージでゆっくり伸ばす。4【内転】内への動きでももの外側をほっそりと。脚を内側に閉じる動きによって、太ももの外側からお尻にかけて伸びる。普段の姿勢で太ももの外側に負担がかかっている人はこの動きが苦手かも。放置していると太ももの外張りの原因に。【STEP 1】足を広めに開いて膝を立てる【STEP 2】お尻を浮かさず両膝を同じ方向に倒す【STEP 3】足で負荷をかけて股関節から内側へ倒す1、両膝を立てて座り、両手はお尻の後ろにつく。2、両膝を左側に倒す。この時、お尻が浮かないように注意!3、左足を右膝にのせて、脚の重みで右のももの外側を伸ばす。8秒キープ。1に戻り、膝を右側に倒し、左右の脚を入れ替えて同様に。2セット行う。【NG】お尻が浮いてしまうと、どれだけ膝を倒しても太ももの外側は伸びない。無理に膝を床につけようとせず、お尻を浮かさないように意識。廣田なおさん効率よくボディメイクができる“美筋ヨガ”の考案者でインストラクター。『10分で4cm伸びる!細くなる! 脚長革命』(幻冬舎)ほか、著書多数。※『anan』2024年5月29日号より。写真・中島慶子ヘア&メイク・yumi(Three PEACE)取材、文・小泉咲子(by anan編集部)
2024年05月25日今年目指したい美尻は、ヒップとウエストの高低差があり、脂肪もしっかりとついた丸みのあるお尻。ヒップトレーナーの岡部友さんが、そんな“トレンド尻”を叶える自宅トレを厳選! これを極めれば、憧れの美尻が手に入る!脂肪は落とさず鍛える。大きなお尻こそ美しい!美尻を目指すうえで、まず知っておきたいのが“今”のトレンド。「ポイントは、ウエストよりもヒップのほうが幅も高さもしっかりあること。お尻のトップが高い位置にあり、適度に脂肪がついていることも大切です。女性は、キレイなお尻=脂肪の少ない小さいお尻と思いがちですが、それは全くの勘違い!私はぷりっと丸みのあるお尻こそ美しいと思っていて、世界的に見てもその基準は近年さらに重要視されています。お尻の大きい人は、痩せるのではなく形を変えるだけで、美尻に生まれ変わりますよ」とヒップトレーナーの岡部友さん。そんな岡部さんが、ミニマルにしてベストという美尻トレーニングを伝授。2024年のなりたいトレンド尻はこれ!【POINT 1】ウエストとヒップの高低差がしっかりある。ウエストよりもお尻に高さがあり、幅もお尻のほうが広いこと。それによりウエストとお尻に高低差のある美しいメリハリシルエットに。「お尻とウエストの理想の比率は1対0.65~0.7。これを目安にしながらも、見た目のバランスを大切に鍛えていきましょう」【POINT 2】ヒップトップが高い位置にきている。ヒップトップとは、お尻の最も厚みのある部分。ここをお尻の上のほうに持っていくことが大切。「お尻の下と太腿の境目にある脂肪を気にする女性は多いのですが、お尻のトップ位置を上げると、むしろその脂肪が丸いお尻をつくるうえで必要なことがわかるはず」【POINT 3】痩せすぎず、適度な脂肪が美尻をつくる!多くの女性が「美尻とは、脂肪の少ない小さいお尻」と思いがちだが、それは間違い。「繰り返し伝えたいのは、美尻には脂肪が不可欠だということ。それには食事も大切で、なかでも平飼い卵は筋肉をつくるうえで必要な栄養素が多種含まれていて効率的」事前ストレッチお尻周辺の筋肉をほぐしておこう。1、腰と腿をつなぐ腸腰筋(ちょうようきん)を伸ばす。(30秒キープ)右膝を立て、左膝を床につける。左腕を上げ、左脚の付け根の伸びを感じながら30秒キープ。反対も同様に行う。2、上体を倒して腿の前後を伸ばす。(30秒キープ)右膝を立て、両手を右足の前につき、左脚を伸ばす。腿の裏側の伸びを感じながら30秒。次に、右手で左足を持ち、腿の前側の伸びを感じながら30秒。足を持てない人は前の姿勢をキープでもOK。反対も同様に。(30秒キープ)【グルートブリッジ】大臀筋(だいでんきん)の上部を鍛えるトレーニング。お尻の上から下まで広がる大臀筋の中でも、おもに上部を刺激。これを30回行おう。1、あおむけになり、両膝を立てる。足は腰幅に開く。置く位置は2の姿勢で膝が90度になるように。2、足の力ではなく、お尻の力でアップ。お腹に力を入れ、骨盤を後傾させながらお尻を上げる。肩から膝まで一直線になるように上げ2秒キープ。お尻を下ろし床にタッチしたら、休まず上げる。これを30回繰り返す。・膝の角度は90度。【NG】お尻を高く上げようとしすぎて腰が反ると、効果が半減。【応用編】股関節の上にダンベルをオン。股関節にダンベルを乗せ、キツいと思う回数+1回。岡部 友さんヒップトレーナー。女性専門のフリーウェイトジム「SPICE UP FITNESS」代表。独自のメソッドによる美尻トレーニングが人気。ジムでは少人数制のコースからパーソナルトレーニングまで幅広いメニューを受けられる。※『anan』2024年5月29日号より。写真・中島慶子ヘア&メイク・浜田あゆみ取材、文・保手濱奈美(by anan編集部)
2024年05月24日諦めていた脚の悩みを、骨格を整えることからサポートする美脚美容家の吉田直輔さんが教える「やせ骨格ストレッチ」で解決。朝でも寝る前でもOKなので、習慣づけて美脚を手に入れよう!張り出した外もものハミ肉を撃退!正面から見て、パンとはみ出している外ももは反り腰が主な原因。体を支えようと外ももにある大腿筋膜張筋が頑張りすぎて硬くなり、張り出してしまう。その筋肉を伸ばすと張りが解消し、外ももが細くなる。ひざパタ外ももストレッチ(左右各10回)脚の付け根の外側部分が伸びている実感があれば十分効果あり。ひざに痛みがある人は、痛くないところまで足を床に下げればOK。1、左側面を下にして横向き寝。股関節とひざを直角に曲げたら右手を左ひざ裏に通し、左脚が動かないように右手で床を押さえる。2、左脚を固定したまま、右脚はグーッと後ろに引いて、右足を床につける。この際背中を反らさないよう注意。3、右足を床につけたまま右ひざの上げ下げを10回。10回目にひざを下げたまま30秒キープ。外ももの伸びを感じて。反対側も同様に。内ももに隙間を作りたい!椅子に座っている時に足首を組むことが多い人は、内ももがムチムチしがち。普段の動きが原因で、ももの内側にある内転筋が使えていないから。意識しにくい内転筋を効果的に刺激できる動きで、内ももがシャープに!もも閉じトレーニング(左右各10回)ひざを上げ下げすることで内転筋が鍛えられるので、下のひざをしっかり上げ、内転筋が刺激できているか意識してトレーニングしよう。1、左側面を下にして横向き寝。股関節とひざを直角に曲げる。左手は斜め前に出して顔を支える。右ひじは軽く曲げて右手を床に。2、右ひざをこぶし1つ分前に出す。そのほかは1のまま。背中を丸めないよう注意して。3、両足の内側をくっつけたまま、右ひざを上げ、ひざを股関節幅に開く。右ひざはその位置でずっとキープすることを意識して。4、右ひざの位置は変えず、骨盤も動かさずに左ひざを10回上げ下げ。難しい人は2でひざを前に出さなくてもOK。反対側も同様に。吉田直輔さん美脚美容家。「骨格改善サロンVes」、オンラインサロン「salonY」代表。郷ひろみ氏の専属トレーナーを務める傍ら、誰でも実感できる美脚メソッドをSNSで配信中。著書に『すごい! YOSHIDA式 やせ骨格ストレッチ』(新星出版社)など。トップス¥7,700レギンス¥8,800(共にスピード/ゴールドウイン カスタマーサービスセンター TEL:0120・307・560)※『anan』2024年5月29日号より。写真・中島慶子スタイリスト・仮屋薗寛子ヘア&メイク・浜田あゆみモデル・岩田絵莉佳(セントラルジャパン)取材、文・板倉ミキコ(by anan編集部)
2024年05月24日太ももに締まりがなくなってしまうのは、前ももを使いすぎていて、お尻と太もも裏の筋肉を使えていないから。使いすぎて硬くなった前ももはストレッチしてほぐし、お尻と太もも裏は刺激して目覚めさせればOKです。教えてくれたのは、骨格を整えることからサポートする美脚美容家の吉田直輔さんです。たるたるの太もも全体を引き締めたい!裏もも&お尻トレーニング(左右各10回)使いすぎの前ももは伸ばして緩め、眠っていた裏ももは刺激。同時にお尻がプリッと上がるので、後ろ姿に自信が持てるようになる。1、左ひざは折り曲げ、右ひざを立てて座ったら、肩の下に手のひらがくるように指先を前に向けて置き、上半身を支える。あごは軽く引く。2、右足裏で床を押し、お尻と裏ももの力で腰を持ち上げる。左前ももの伸びを感じて。上げ下げを10回繰り返したら、反対側も同様に。【NG】腰を上げた時、顔や腰を反らすと、お尻の力が抜けてしまう。前ももストレッチ(左右各30秒)悪い姿勢だと、体を支えるため前ももが頑張りすぎてパンパンに張って硬くなってしまう。前ももの緊張を取ると太もも全体が引き締まる。1、体の左側面を下にして横向きに寝る。左手は顔の前に伸ばし、右ひじは軽く曲げて右手は床に。両ひざを揃えて股関節とひざを直角に。2、右手で左足を掴んでお尻に近づける。体が柔らかい人は足首を掴んで行うといい。全身どこも力まず、呼吸は自然に続けて。3、右足の位置は変えず、右手で左足を掴んだまま、腕を引いて左ひざを後ろに引きつけ、左前ももの伸びを感じる。4、背中を丸め左腕を右ひざの裏に通し、太ももを胸に引き寄せる。3よりさらに前ももの伸びを感じたら30秒キープ。反対側も同様に。難しい人はこれでもOK体が硬い人は、上のようにうつ伏せで行おう。吉田直輔さん美脚美容家。「骨格改善サロンVes」、オンラインサロン「salonY」代表。郷ひろみ氏の専属トレーナーを務める傍ら、誰でも実感できる美脚メソッドをSNSで配信中。著書に『すごい! YOSHIDA式 やせ骨格ストレッチ』(新星出版社)など。トップス¥7,700レギンス¥8,800(共にスピード/ゴールドウイン カスタマーサービスセンター TEL:0120・307・560)※『anan』2024年5月29日号より。写真・中島慶子スタイリスト・仮屋薗寛子ヘア&メイク・浜田あゆみモデル・岩田絵莉佳(セントラルジャパン)取材、文・板倉ミキコ(by anan編集部)
2024年05月23日骨格を整えることからサポートする美脚美容家の吉田直輔さんが、美脚の基礎を作るエクササイズを監修。習慣にして毎日続ければ、1か月でしっかり効果が!肌見せの季節にも自信の持てる、脚のラインを作りましょう。美脚を育む姿勢を見直し、自分本来の脚を取り戻そう。「美脚とは整姿勢の賜物。悪い姿勢が習慣づくと骨格が歪み、美脚が遠のいてしまいます。悪い姿勢で生じた筋肉のアンバランスを整えるのが、私が考案した『やせ骨格ストレッチ』。ストレッチで骨格を整えれば、脚も自然と美しいラインに変わります。ただ、そもそも正しい姿勢を誤解していたり、姿勢を維持する筋肉が使えていない人がほとんどなのが問題なんです」(美脚美容家・吉田直輔さん)そこで確認。正しい姿勢とは、横から見ると、耳、肩、大転子(脚の付け根の外側にある骨の出っ張り)、外くるぶしまでを一直線に結べること。また、ほんの少しひざは緩み、ひざと足の人差し指が正面を向いていることも大事。「正しい姿勢を維持するために必要なのが、背骨をちゃんと意識できること(背骨の認知)、体幹の安定や、全身を支える足裏の感知力(センサー)があることです」この3つが、美姿勢と美脚を支える基本の三本柱になる。まずは、この3つを取り戻すためのストレッチからスタート。ここでは、背骨の認知に注目したストレッチをご紹介します。美脚の三本柱1、背骨の認知背骨は24個の骨の連なり。横から見てS字ラインを描いた状態だと、骨が連動してスムーズに動くが、悪い姿勢では、背骨が歪み使えない骨も出てくる。「背骨のラインを認知し直すと、姿勢の軸が復活します」2、体幹の安定頭と四肢を除いた胴体部分が体幹。体の動きの中心として全身の根幹を支えている。「ここが安定していないと、歩いたり座ったりといった日常の動作がしにくくなり、骨格が歪み、脚の悩みも生まれるのです」3、足裏の感知力全体重を支える足裏は、正しい位置に重心をかけてこそ機能的に働いてくれる。「母趾球(親指の付け根)、小趾球(小指の付け根)、かかとの3点で支えるのが正解。それができないと足裏のセンサーが鈍ります」背骨の認知普段の姿勢で失っていた、背骨の感覚を復活させる。悪い姿勢が習慣づくと背骨はS字ラインを失い、軸を保てなくなって全身のコントロールを失うもの。背骨のラインを作る24個の骨全体を感じられる動きを取り入れると、普段感じにくい背骨の軸を認知できるように。背骨ゆらし&手足上げ(20回)悪い姿勢の影響でゆがんでしまった背骨をリセット。赤ちゃんが寝返りを打つようなイメージで、全身の力を抜いて体を揺らそう。【基本姿勢】バスタオルを細く長く丸め、その上に後頭部、背骨、仙骨を乗せて仰向けになる。両ひざを立て、足とひざの間はほんの少し開ける。・後頭部・背骨・仙骨をまっすぐ。・丸めたタオルに、背骨が当たるようにする。【背骨ゆらし】1、両腕は軽く広げておき、背骨がタオルに当たるのを実感。腰でタオルを潰すイメージでひざを左右に20回ゆらゆらさせる。2、ひざを深く倒す必要はなく、軽く左右に揺らすだけで十分。揺らしている間、腰が浮き上がらないように注意し、呼吸は自然に続ける。【手足上げ】1、基本姿勢の状態で息を吸い、吐きながら右腕と左脚をまっすぐ上に伸ばす。腰のS字ラインをフラットにするイメージで床に押し付けて。2、息を吐き切ったら、吸いながら基本姿勢へ。反対側も同様に。脚はひざを曲げずに上げられる位置まででOK。1~2を20回繰り返す。骨盤ムーブ&背骨タッチ(20回)猫が伸びをするような動きをしながら、背を成す24個の骨の動きを感じてみると、背骨をコントロールする力が蘇ってくる。1、肩の真下に手、股関節の真下にひざを置いて四つん這いになる。後頭部から仙骨までをまっすぐに。・ひざは股関節幅に開く2、息を吸いながら背骨を反らす。手のひらで床を押し、骨盤を前傾させるイメージで。頭を大きく反らさず、顎は少し引き視線は前方に。3、息を吐きながらおへそを背中側に引き込むように骨盤を後傾。肩から首を伸ばす意識はキープ。2~3を20回繰り返す。・視線はおへそ4、同様の動きをしながら、手のひらで腰から首まで少しずつ触って骨の動きを確認。全然動いていない部分に気付け、普段の姿勢が変わる。吉田直輔さん美脚美容家。「骨格改善サロンVes」、オンラインサロン「salonY」代表。郷ひろみ氏の専属トレーナーを務める傍ら、誰でも実感できる美脚メソッドをSNSで配信中。著書に『すごい! YOSHIDA式 やせ骨格ストレッチ』(新星出版社)など。トップス¥7,700レギンス¥8,800(共にスピード/ゴールドウイン カスタマーサービスセンター TEL:0120・307・560)※『anan』2024年5月29日号より。写真・中島慶子スタイリスト・仮屋薗寛子ヘア&メイク・浜田あゆみモデル・岩田絵莉佳(セントラルジャパン)取材、文・板倉ミキコ(by anan編集部)
2024年05月23日高校在学中に作家デビュー、今年大学院修士課程を修了して就職したばかりの青羽悠さんの新作『22歳の扉』をご紹介します。高校生でデビューしてから8年。いま書いておきたかった青春小説。「年齢というアドバンテージがあるうちに、それをフルに生かした小説を書いておきたかった」という新作は、京都の大学に進学した田辺朔の日常が描かれる青春成長譚。京都大学に進学した著者自身と主人公が重なるが、「これまで狭い世界しか知らなかった主人公が、外の世界に触れていく。そこは僕の経験と重なりますが、主人公は僕がなりたかった人物像なんです。これが僕だと思われたらちょっと格好よすぎます(笑)」漫然と学生生活を送っていた朔は、ある時、夷川という傍若無人な先輩と出会う。さんざん振り回されたあげく、朔は彼から学校内のバーのマスターの仕事を引き継ぐことに。「作中で大学名は明らかにしていませんが、学内の様子は僕が通った京都大学の景色を借りましたし、鴨川の河原や哲学の道など、京都の実在の場所もたくさん出しました。“場所”の匂いみたいなものを出したかったんです」親友もでき、個性的な常連客らに揉まれ、刺激を受けていく朔。印象的に響くのは、夷川の言う「場所は人を救える」という言葉だ。「学生時代、僕は学校外のバーでアルバイトしていたんです。いろんな人が集まって、みんなが同じ話題で盛り上がることもあるし、一人でいても周囲と断絶している感じではなくて。みんなが緩やかに繋がっている“場所”というもののポジティブな空気を感じていたんです」そんな中、朔が心惹かれるのが野宮という女の子で、好きだからこそ相手の言動にいちいち反応する朔のヒリヒリした気持ちと、彼の目を通すとミステリアスに見えるけれど実は人間くさい野宮さんの描き方が瑞々しい。大学といえば必ずやってくるのが卒業の時。朔も仲間たちもみな、やがて自分の進路と向き合わねばならなくなる。「前半はいろんな人に出会って揉まれる話で、後半はテーマが決断とか決意になっていく。妥協を含んだ選択の中にどう夢や憧れを残すのか、大学生のあの時期の決意の感覚を詰め込みました」学生時代のきらめきと痛みと成長を、たっぷり追体験できる小説だ。『22歳の扉』大学一回生の田辺朔の日常は、夷川という先輩に連れ回されるようになって一変。しかも彼から、学内のバーのマスターの仕事を任されて…。集英社1980円あおば・ゆう高校2年生時の2016年に『星に願いを、そして手を。』で第29回小説すばる新人賞を史上最年少で受賞しデビュー。他の著作に『凪に溺れる』『幾千年の声を聞く』など。※『anan』2024年5月22日号より。写真・中島慶子インタビュー、文・瀧井朝世(by anan編集部)
2024年05月21日中島健人が主演を務めるドラマ「しょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~」の放送が決定。中島さんのコメントも到着した。本作は、累計210万部(電子+紙)を超える漫画「しょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~」(原作:左藤真通/作画:富士屋カツヒト/監修:清水陽平)のドラマ化。変わり者の主人公・保田理弁護士が、「しょせん他人事」をモットーに、ネット炎上やSNSトラブル案件を解決していくリーガルものだ。テレビ東京のドラマは初出演&初主演となる中島さんが演じる保田弁護士は、笑顔は可愛いが、言動は全く可愛くない変わり者。切れ味抜群に、時にはコミカルに演じ、訪れる相談者を「しょせんは他人事じゃん?」と突き放しながらも、彼なりの信念のもと、スカッと爽快に、ダークに解決していく。原作に登場するケース(案件)を忠実に描きながらも、映像作品だからこそ伝えられる、弁護士と相談者たちがリアルに闘っていく中での葛藤や心情の変化のリアリティを追求し、オリジナルキャラクターの要素も加わった“決して他人事ではない”実写連続ドラマとして放送する。「Sexy Zone卒業後初めてのドラマなので新人の気持ちで挑むつもりです」と語った中島さんは、「SNSが主なこの時代の中で、僕らはいろんな情報を知り、信じ、時に悩み、惑わされます。物語の中で起きる保田が対応する事案にも僕が見てきた景色や、経験を反映しながら、このドラマでしかみることのできない、痛快で危険なドラマを皆様にお見せできたらと思っております。SNSの闇をドライに切り裂く、僕演じる弁護士の姿をぜひお楽しみください!」とメッセージを寄せている。ドラマ8「しょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~」は7月19日より毎週金曜日20時~テレビ東京ほかにて放送(※初回15分拡大)。(シネマカフェ編集部)
2024年05月17日昨年、「もぬけの考察」で群像新人文学賞に輝いた村雲菜月さん。受賞第1作となる『コレクターズ・ハイ』は、推し活のリアルを描いた物語だ。商品企画の仕事に就き、キャラグッズをはじめ漫画やアニメ、ソーシャルゲームに目がないという自身の体験がベースになっている。執着が暴走した果てにあるものは!?共感必至&少しホラーな推し活物語。「推し活って、人によって価値観や熱量に差があるなと思っていて。自分が普通と思うことが傍から見たらおかしい、みたいなこともそうですし、当事者だから見えた気づきを小説にしたいと思いました」主人公は人気キャラクター「なにゅなにゅ」の収集に励む会社員・三川。彼女は髪オタクの美容師・品田のもとに通い、縮毛矯正でストレートヘアに整えている。ある日、クレーンゲームオタクの森本さんと出会い、クレーンゲームでなにゅなにゅを取ってもらう代わりに髪を撫でさせることになり…。三者三様の執着が、次第に不穏さを帯びていく展開にぐいぐい引き込まれる。「好きなものを集めたり対象に没入するのは楽しいけど、キラキラした面ばかりじゃない。例えば、つぎ込んだ金額やアイテムのレア度でマウントしたり嫉妬したり、あるいは自分自身が集められる対象だったらどうだろうとか、推し活がはらむ闇は一番書きたかったところです」なにゅなにゅファンが集うポップアップショップでの三川の心情や人間観察の描写は、臨場感が鮮やか!「実際、似たような場面で周りを観察したことがあるので、経験が生きたかなと。でもこんなふうに人を意地悪に見ていたんだと初めて自覚しました(笑)。書きながら自分を発見できるのは小説の面白さです」終盤のあるできごとをきっかけに、三川は誰も自分を「見ていなかった」ことに気づいて愕然とする。そしてそれは、三川自身が品田や森本さんを「オタクの人」としか捉えていなかったことの裏返しでもある。「自分が認識している自分と他人から見えている自分の乖離にすごく興味があるんです。今後も書いていきたいテーマのひとつですね」入社3年目の三川が直面する仕事のジレンマや商品企画のプロセスも丁寧に描かれ、「推しごと&お仕事」小説としても読みどころたっぷり。「働きながら推し活している女性は多いと思うので、自分ごととして共感してもらえたらうれしいです」『コレクターズ・ハイ』仕事で成果を出せない三川は、集めたなにゅなにゅに支えられて毎日を保っている。しかしコレクションする純粋な喜びは歪んでいき…。講談社1485円むらくも・なつき1994年生まれ。会社員をしながら執筆を始め、「もぬけの考察」で第66回群像新人文学賞を受賞。ハイになる瞬間は「めちゃめちゃ課金したソシャゲで超レアカードが出た時!」。©林桂多※『anan』2024年5月8日‐15日合併号より。写真・中島慶子(本)インタビュー、文・熊坂麻美(by anan編集部)
2024年05月14日中島健人の新番組『中島健人 映画の旅人』が7月14日(日) より放送されることが決定した。本番組は、中島が約3年間にわたりMCを務めてきた映画情報番組『中島健人の今、映画について知りたいコト。』に続くプログラム。タイトル通り、中島が映画を軸に世界の国々を旅する、新しい形の映画情報番組となる。旅先では、その地域特有の映画カルチャーを深掘り。そしてその国を代表する映画人・クリエーターへのインタビューや、映画制作現場にも潜入する予定だ。番組のナレーションは、『中島健人の今、映画について知りたいコト。』に引き続き声優の津田健次郎が続投。なお、放送に先駆け、7月1日(月) にWOWOWオンデマンドにて配信がスタートする。<番組情報>『中島健人 映画の旅人』7月14日(日) 0:00 [WOWOWプライム]7月1日(月) よりWOWOWオンデマンドで先行配信 [WOWOWオンデマンド](毎月1日先行配信開始、第2日曜日0:00放送)MC:中島健人ナレーション:津田健次郎
2024年05月12日「自分が書いた登場人物にはあまり執着しないほうなんですが、今回は連載が終わるのが寂しくて。書いているうちに私も萬春(よろず・はる)のファンになっていたんだと思います」と、恩田陸さん。萬春とは新作『spring』の主人公、天才ダンサー&振付家の青年だ。天才的な舞踊家にして振付家の青年。彼の舞台で魅了させるバレエ小説。これまでも演劇やピアノコンクールなど、言語化が難しい題材を小説にしてきた恩田さん。「そこからさらにハードルを上げるなら踊りかな、と思っていた時に編集者からバレエ小説を提案されたんです。すぐ書けるわけではないので、連載を始めるまでに結構時間がかかりました」構想・執筆にかけた月日は実に10年。その間ひたすらバレエを観て、どうやって言語化するかを考えた。8歳でバレエに出合い、踊りと振付の才能を開花させていく萬春。4部構成の本作は、3章までが春に関わる人物の視点で、さまざまな時期の彼の姿が描かれる。「踊りって、同じ振付でも踊る人によって醸し出される雰囲気が全然違う。不思議ですよね」春の踊りを再現する描写が美しい。作中では極力バレエ用語を使わないよう配慮。バレエを知らない読者でも脳裏に舞台が浮かぶはずだ。第4章は、春自身の視点で綴られる。「全章他の人の視点にすると、天才って理解不能なモンスター的な存在に見えてしまう。それで、本人に語ってもらうことにしました」彼の内面や人間味を知るからこそ、終盤は読者の気持ちも盛り上がる。作中にはさまざまな演目が登場。「どの曲を使ってどういう踊りにするか考えるのは楽しかったです。文章化するのは大変でしたが(笑)」架空の演目も多数登場する。鏡映しのように2人が踊る「ヤヌス」、映画『マトリックス』の音楽へのオマージュとなる曲が作られた「アサシン」、寓話劇をベースにした「三つのオレンジへの恋」…。「『マトリックス』のサウンドは傑作だと思うので、あれで踊ってほしかったんです。私の妄想です(笑)。他の架空の演目も私の趣味が入っていて、誰か実現してくれないかなと思いながら書きました。一番実現してほしいのは『三つのオレンジへの恋』です。完全オリジナルなら『KA・NON』かな」どんな演目かは読んでのお楽しみ。恩田陸『spring』8歳でバレエに出合い、15歳で海を渡り、舞踊家、振付家として開花していく一人の天才。彼を通してバレエの魅力を描き切る長編小説。筑摩書房1980円おんだ・りく1992年『六番目の小夜子』でデビュー。2005年に『夜のピクニック』で本屋大賞、’07年に『中庭の出来事』で山本周五郎賞、’17年に『蜜蜂と遠雷』で直木賞と本屋大賞を受賞。※『anan』2024年5月1日号より。写真・土佐麻理子(恩田さん)中島慶子(本)インタビュー、文・瀧井朝世(by anan編集部)
2024年05月01日細部までキレイをアップデートできるアイテムが盛りだくさん!モデル、俳優として活躍中の中島侑香さんが新製品をお試しします。モデル、俳優の中島侑香さんが新商品をお試し!1、PAUL & JOEネイルカラー(右から23、24)ジュエリーのような繊細な輝きと洒落感を宿した絶妙なくすみカラー。人気のネイルカラーに新色が登場!23は、ピスタチオのようなアイスグリーン。24は、甘くなりすぎないローズピンク。「春は明るい色を指先にのせたくなるので、今の気分にぴったり!パールが繊細なので重い印象になりません」。ネイルカラー(右から23、24)10ml各¥1,760 5/1発売(ポール&ジョーボーテ TEL:0120・766・996)2、THREEバランシング クレジング バームつるんとなめらか肌に洗い上げるメルティなオイルクレイバーム。5種の植物オイル&バター×国産レモン精油×3種のクレイをブレンドした、独自の吸着クレンズバーム処方を採用。メイクや毛穴汚れはもちろん、古い角質まですっきりオフ。「オイル&バターで肌がほぐされ、洗い上がりはもっちり。乾燥肌の私にもピッタリの一品」。バランシング クレジング バーム 90g¥4,840 5/8発売(THREE TEL:0120・898・003)3、OSAJIニュアンス スキン フィックスミスト Seseragi清涼感のある香りを楽しみながら気になるメイク崩れを徹底防止!みずみずしい潤いを与えつつ、さらっとした快適な肌状態をキープ。ペパーミントをベースに、ブラックペッパーなどの精油をブレンドした爽やかな香り。「一日中潤いをキープでき、メイク崩れの心配もなし。清涼感のある香りも大好き」。ニュアンス スキン フィックスミスト Seseragi 50ml¥2,640 5/8限定発売(OSAJI TEL:0120・977・948)4、CANMAKEメタルックマスカラ 01自分好みの束感が簡単に作れるメタルコームのマスカラ。束感まつ毛を作るために設計された、極細のメタルコームを採用。重ね塗りしてもダマになりにくく、束感のボリューム調整も自由自在。「極細の金属コームで目頭や目尻、下まつ毛までしっかりキャッチでき、束感のある美まつ毛が完成。カールキープ力もばっちりです!」。メタルックマスカラ 01¥990(井田ラボラトリーズ TEL:0120・44・1184)なかしま・ゆうか1999年1月19日生まれ、愛知県出身。モデルや俳優として幅広く活躍中。「生活習慣を見直し、今は正しい姿勢を意識しています。姿勢が良いと心も体も整うんです!」※『anan』2024年5月1日号より。写真・田村昌裕(FREAKS)スタイリスト・荻野玲子取材、文・松原 彩
2024年04月27日時代の空気を反映することに関しては、小説は実に軽やか。さまざまな文体、構成で、私たちに今起きていることや気分を伝えてくれます。ここでは、独特の文体で読者を魅了する、大田ステファニー歓人さんに注目します。独特なリズム感にはまる人続出・大田ステファニー歓人さん選考委員の金原ひとみさんや川上未映子さんらに激賞され、第47回すばる文学賞に輝いた大田ステファニー歓人さんの『みどりいせき』。え、どんなイントネーションで読めばいいの、とタイトルから幻惑させられる。「みなさん、“い”にアクセントをつける読み方をしているみたいなので、うちも合わせてそうしてます。でも、好きなイントネーションで読むのも楽しみって感じでお願いしたいです」物語は、〈ぼく〉こと桃瀬翠(ももせ・みどり)の語りで進む。無気力で不登校になりかかっていた高校2年生の〈ぼく〉は、小学生のころに少年野球でバッテリーを組んでいたひとつ年下の女子・春と再会。ひょんなタイミングで春がつるんでいる面々と関わることになり、その溜まり場に居心地のよさを見出す。だが彼女たちは違法なお菓子やたばこを手売りで密売をしている仲間たちで…。そんな仰天の展開へなだれ込み、捻れた青春のグルーヴ感にしてやられる。「金原さんや川上さんから選評で青春小説だと言われて、そうかこれは青春かって納得したけど、自分自身でそう思って書いたわけじゃなかったんですよね。たぶんまだ思春期だから、それを懐かしむとかもないし、客観的に何が青春なのかピンときてない。小説って一人で書くものだから、結構自分の意識しないところでも自分が出ちゃう。それで、主人公たちの刹那的な側面は、もしかしたら無意識に自分が出てる場合もあるのかも。生きててずっと『今が最高』って気持ちなんだけど、それを一瞬一瞬の今しかできない大事な体験、って意識して描いたわけじゃなくて、彼らの日常をただ描写していこうという意識で書いていました。自分的には人生全部がそんな普通の連続で、選択とその総体が人生だと思ってるし、演出的な気持ちはそれほどないかもしれないですね」自分にフィットする文体を求めて。注目されたのは、ステファニーさん独特の言語感覚だ。物語の冒頭で、小学生の〈ぼく〉がファウルチップを捕り損なって転ぶ場面では〈たどり着いたのは音も色も、光も闇もない素粒子の世界こんちは。(略)どっちゃ無。からのインフレイション。そしてビッグバン〉。春たちに距離を置かれそうになって泣きながら引き留める場面では〈うう、ま、またあぞびにいっでいい、んっぐう〉。擬音や省略形を駆使して生み出す言葉のリズム。仲間内だけ、あるいは若者にだけ通じる隠語やスラング。音に心情も状況も内包させてしまう会話のライブ感。自在に暴れ回るラフで自由な口語体に脳髄をゆさゆさと揺さぶられ、軽いトリップ感さえ疑似体験できること必至だ。「文体って、作品の届けたい部分を誰かに配送するための梱包材みたいなものだと思ってて。文体が主人公のパーソナリティと密接だと、読者も読み進める過程で主人公の視点に馴染んで、内面へするっと入り込めるから、どんな人間か伝わりやすい。そいつがどんなふうに人とやりとりするかで、多角的に人物の性格も浮き上がる。だから、世界をちょっと上から眺めて、作品の軸を見失わないようにすることと、とっちらかりすぎないように監視することが、自分が書くときに結構使ってる神経です。語りと描写を同時に描けるから、今回はこの書き方が効率的で一石二鳥だと思って。楽しみながら書ける文体が『みどりいせき』のこれなんですけど、推敲に超時間かかるし、結局めっちゃ疲れます(笑)」そんな無二の言語センスをどうやって作り上げてきたのかはやはり気になるところ。「読んできた小説はうち的に王道ばっかで答えるのはちょっと恥ずいですが、小学校のころは、司書さんレコメンドのままに伊坂幸太郎さんやあさのあつこさん、重松清さんとか。自分で買うようになって今でも好きなのは、金原さんや川上さん、町田康さん、村田沙耶香さん…、町屋良平さん、津村記久子さん、干刈あがたさん。って感じで、この数年だと、千葉雅也さんの『エレクトリック』も永井みみさんの『ミシンと金魚』もめっちゃよかったし、あと山下澄人さん、井戸川射子さん…」ふだんの読書はKindle派だそう。インタビュー中にスマホでKindleの本棚を眺めながら、惹かれた作家や作品を挙げてくれたステファニーさん。謙遜するが、かなりの読書家。「うちがグッとくるのってたぶん、知らん奴の日常が一人称で語られる作品。どっか自分と通じるとこを探したり、その世界に放り込まれる感じが好き。もちろん能動的にフィットしにいってんだけど、そもそもフィットするために飛び込ませてくれる器がそこにあるからなんだろうなと。うちもそういう語りを大切に書いていきたいですね」『みどりいせき』は、言語化された翠の自意識や身体感覚が、読みながらひしひし体感できてしまう稀有な一作。日本文学の可能性を拡張した作品と語る識者も多い。集英社1870円おおた・すてふぁにー・かんと1995年、東京都生まれ。2023年、「みどりいせき」ですばる文学賞を受賞。小説のほか、音楽や映画、特に1960~’70年代のアメリカン・ニューシネマと呼ばれるジャンルにも影響を受けたそう。※『anan』2024年5月1日号より。写真・小川朋央中島慶子(本)取材、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2024年04月27日最新の芥川賞受賞者で生成AIを創作に取り入れた九段理江さん。文学について思うことを伺いました。仮想世界を丁寧に描く新芥川賞作家・九段理江さんザハ・ハディド案の新国立競技場が実際に完成し、2020年のコロナ禍に予定通り東京オリンピックは行われた。そんな架空の設定が用意され、あり得たかもしれないもうひとつの東京の姿、そこで生きる人間の思いが描き出される。九段理江さんの『東京都同情塔』は、硬質で理論的な思索の中に、ユーモアとアイロニーがちりばめられた刺激的な作品だ。「ブラックユーモアだとか、皮肉がすごくてだとか、ものすごくよく言われるんですけれど、私自身は全然意識していないというか。自分に見えているままを書いているんですよね。素で性格悪いみたいに思われていないか、心配しています(笑)」2030年、東京・新宿御苑の敷地に完成予定の巨大刑務所。その設計に携わることになった牧名沙羅は、37歳にして成功を収めている女性建築家だ。沙羅はザハの建築を高く評価し、その対をなす建築となることを意図している。だが、高層のタワー型刑務所が〈シンパシータワートーキョー〉と呼ばれるようになると、そのネーミングに沙羅は拭えない違和感を覚え、社会におけるさまざまな概念をも再構築しようと試みる。起こらなかった無数の現実を想像してしまう。「最初に浮かんだのは、アンビルトというモチーフなんです。建築家のスキルって数学的で言語化とは遠いものだと思っていたのですが、実は構想を実現させるにはいま建てる意味や価値を説得できなくてはいけない。言葉を重ねていかないと崩れてしまうわけで、ものすごいバランスを求められる職業なんだなと。それで建築家を主人公にして書きたくなりました。沙羅が関わる建物を刑務所にしたのは『ケーキの切れない非行少年たち』という新書を読んだのもきっかけのひとつです。今の社会は多様性や寛容を強く要請してくるけれど、寛容さと必要な支援のバランス、みんなが幸せになれる、息苦しくない寛容ってどんなものだろうとよく考えていたんです」そんな土台に、ヒトの言葉とAIの言葉、寛容や多様性の受容と矛盾、支配と被支配等々、現代社会を混沌とさせている対立を幾重にも積み上げた〈バベルの塔〉を、読者の眼前にリアルに描き出す。「いま見えている現実というのも偶然の連なりでそこにある現実でしかないと思っていて、だからこそ、起こらなかった無数の現実ってどうだったのだろうと想像してしまうんです。そうしたらある研究者の方に『九段さんってロマンティストですね。ザハ建築が建ってようが、そんなことで世界は変わらないですよ』と言われちゃって。でも、もし東京タワーの外観が今と全く違っていたら、やっぱりそれを眺める人の意識も変わるんじゃないかなと思うんですね。だって、小説の力みたいなものがバタフライエフェクトになることもあるわけですから。私自身もそうだし、誰でも一冊の本を読んで変わってしまったという経験を否定できない。本程度の重量のものでそうなるのなら、巨大な建物がそびえていたときの、その影響力は凄まじいと思うんですよ」そんな九段さんに影響を与えてきたのは、宮沢賢治や三島由紀夫、泉鏡花など古典が多い。「日本文学でしか味わえないような、自然の風景や日本的なもの…何より、日本語の美しさそのものに惹かれていたんだと思います。それぞれの時代で価値が変わっても、また新しい読み方ができる、新しい読者を獲得するのが読み継がれてきた古典の力であり、魅力だと思うので、まだ読めていない古典をもっと読みたい。逆に、同時代の作家で次回作を楽しみにしているような存在はあまりいないんですよね。朝比奈秋さんくらいかな。むしろ、自分が何を書いていくかを楽しみにしていますね」『東京都同情塔』は、思索を言葉にし続ける建築家の沙羅と、彼女の言葉を反射させて語る美貌の青年・拓人、AIが紡ぐ言葉の三位一体が放つ魅力に引き込まれる。新潮社1870円くだん・りえ1990年、埼玉県生まれ。2021年、「悪い音楽」で文學界新人賞、’23年、『Schoolgirl』で芸術選奨新人賞、「しをかくうま」で野間文芸新人賞を受賞。’24年に「東京都同情塔」で芥川賞に輝く。※『anan』2024年5月1日号より。写真・土佐麻理子中島慶子(本)取材、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2024年04月26日子どもたち、つまり、かつての私たちが主人公の小説をたくさん書いてきた辻村深月さん。最新エッセイ集『あなたの言葉を』は、そういった物語を読んだ子どもからたびたび寄せられる「大人なのにどうして子どもの気持ちがわかるんですか?」という問いがきっかけになっている。「自分の言葉」ってそもそも何?子どもと本音で向き合うエッセイ。「言われるたびに嬉しい半面、『仲間だよ!』と寂しい気持ちにもなりました。その質問が出てくるには、『大人は自分たちの気持ちがわからなくて当然』という思いがあるはずなので。だとしたら、子どもの頃の悔しかったこと、もやもやしたことなどを覚えているのが私の強みなので、大人の中の子どものスパイとして頑張ってみようと思ったのです」毎日小学生新聞に連載されたこのエッセイ。言語化や自身の言葉で話すことが尊ばれる昨今、「自分の言葉がある」とはどういうことなのか、辻村さんの子どもの頃の経験や時事問題、読者からの投稿を交えながら深めていく試みでもある。「大人が思う子どもらしい言葉ではなく、自分の感情や本音の部分を言語化すること。それを表に発さないとしても、心に保つことの大切さについて書きたいと思い、このタイトルにしました。そしてある程度記事が溜まってきて、これは同調圧力に屈しないことについての連載だったのだと、しみじみ思いました」たとえば、遠足のお弁当の時間、よく知らない子の陰口が始まって、「そうなんだ」と相づちを打ったエピソード。大人の世界でもよくあるシチュエーションといえるが、一緒にいた女の子のとった行動に小学生の辻村さんはハッとさせられる。「周りに流されず、思ったことはどんどん出したほうがいいとか、大人の思う正しさで語られることが多いけれど、表明することだけが向き合い方ではないと思うんです。子どもに伝えようと思うと表現はよりストレートになるのですが、だからこそ言葉の選び方は大人向けのエッセイ以上に時間をかけました」迷いが生じたときに本を開きたくなるような、辻村さんが子どもというひとりの人間と真摯に向き合った優しい言葉がちりばめられている。「作家としていろんな方の言葉や文章に触れる機会が増えてくると、本音で書いてあるものに勝る強さはないと感じます。そのことが、全体を通して伝わったら嬉しいですね」『あなたの言葉を』学校生活、出会いと別れ、読むこと、書くこと。かつての子どもたちにも響くエッセイ集。朝倉世界一さんの挿絵が文章に寄り添う。毎日新聞出版1540円つじむら・みづき作家。2004年デビュー。本誌で連載された『ハケンアニメ!』は、舞台・映画・ウェブトゥーン化された。近著『この夏の星を見る』はコロナ禍でつながる中高生の青春物語。※『anan』2024年4月24日号より。写真・土佐麻理子(辻村さん)中島慶子(本)インタビュー、文・兵藤育子(by anan編集部)
2024年04月24日