アンコールでは「アイドル」も! YOASOBI、ヒット曲連発の全国ツアー最終公演レポート
さらに、その膨大なヒット曲の数々に新たな彩りが加えられているのも彼らのライブの魅力の一つだ。小説を原作としたことによるそれぞれの楽曲が持つ強い個性。アンコールで満を持して放たれた「アイドル」は、まるで『【推しの子】』を体感しているかのようなステージングで、照明を含むステージ演出がブーストさせる強い相乗効果はYOASOBIのコンセプトならではの輝きだ。
また、ライブならではのサウンドも見逃せない。Ayaseとikuraが楽曲が持つ基本的なイメージを維持しながら、ギター、ベース、キーボード、ドラムを軸とした4人のバンドメンバーが、バンドサウンドという新たな命を楽曲に吹き込んでいくのだ。打ち込みを主体としたサウンドの印象が強いYOASOBIだけに、このライブならではの表現には多くの初見リスナーが驚くことだろう。近年は世界的にラップ/R&Bが人気であることも含め、世界的にライブの“カラオケ”化が進んでいる傾向にある。そんな中、ボカロP出身のAyaseが楽曲制作を一手に引き受けるYOASOBIが、ライブにおいては生演奏を重視することを選んだのは非常に興味深い。
さて、そんな「飛ぶ鳥を落とす勢い」