蓮沼執太「曲を作ることは日常生活の一部」 15年ぶりのソロインストアルバム発表
総勢15人による現代版フィルハーモニック・ポップ・オーケストラ、蓮沼執太フィルをコンダクトし、国内外で活躍している蓮沼執太さん。15年ぶりのソロインストアルバム『unpeople』には5年間にわたって自身が奏でた音、集めた音が中心に収められている。映画や演劇やCM音楽を作ることも多い蓮沼さんだが、今作を「自分のための音楽」と位置付ける。
ルールを設けず、自由にあっちに行ったりこっちに行ったりすることを楽しみながら作る。
「僕は毎日のようにライブをしているようなミュージシャンではなく、楽曲制作を中心に活動しています。世の中の“音楽”は、例えば映画音楽だったり、様々なメディアのために作られている音楽がほとんど。僕も嬉しいことにそういった類いの音楽を作る機会をいただくことが多いのですが、ふと『昔は自分のために音楽を作ってたじゃないか』と思うことがありました。それで、プロジェクトの合間にセラピー的に音を作っていって、その制作を振り返ると、『これは純粋に自分のための音楽だな』と。
僕にとって曲を作ることは日常生活の一部で、自分の音で自分自身を見つめ直すことができます」
生楽器、電子音、フィールド・レコーディングといった多岐にわたる音が聞こえる。