琴櫻将傑「銀と銅のメダルは全部車に隠してました (笑) 」 横綱だった祖父との思い出
そのときに「大関になったらやるよ」って言われたみたいです。先代との約束は守れて準備はできたので、もう一場所この名前(琴ノ若)で取っても先代は怒らないんじゃないかな、と思って。
――褒めてくれると思いますけど。
琴櫻:そうですかね?(笑)
――おじいさまは琴櫻関のことをすごくかわいがっていたそうですね。稽古場でもいつも隣に座らせて稽古を見ていたとか。
琴櫻:銭湯に連れていってもらって、アイスを買ってもらうのが楽しみでした。普段はやさしかったですけど、相撲のこととなると厳しくて、いつか相撲の大会で銀メダルを持って帰ってきたときは「銀メダルってことは、最後誰かに負けたんだろう。金じゃなきゃダメだ」と言われました。
それからは金メダル以外は持って帰るのをやめて、銀と銅のメダルは全部車に隠してました(笑)。
――いつからお相撲さんになりたいと思っていたんですか?
琴櫻:なりたいというより、「必然的になるんだろうな」っていう感じでしたね。まわしは2歳から締めていて、記憶がないときから相撲をやっているので。家が相撲部屋なので間近で見ていたし、師匠も現役でしたし。逆に小さい頃から見ている分、その厳しさをわかっていたと思うんですけど……、でもこれしかできないんで(笑)。