この夏、いよいよ最終章! 映画『キングダム』シリーズをおさらい
この熱狂は、5年前に始まった――。日本映画史上、最大のスケールで描かれる群雄割拠の時代の王と英雄たちの物語がこの夏、いよいよ最終章を迎える。映画『キングダム』の歩みを、今あらためて振り返ってみよう。
中国の春秋戦国時代を舞台に、戦災孤児の信が天下の大将軍へとなるまでを描いた人気漫画『キングダム』を実写化した本作がスタートしたのは2019年のこと。スケールの壮大さや騎馬での戦いなど技術的な難しさを乗り越え、その出来には原作者の原泰久さんも太鼓判を押した。作品の魅力でもある、複雑に絡み合う人間模様や登場人物が持つ背景が、映像化によってわかりやすくなったことでキングダムの世界はさらに広がり、その年の日本アカデミー賞を総なめ。翌年には続編の製作が発表され、今年、4作目となる最新作が公開されるに至った。シリーズを経るごとに魅力を増す映画『キングダム』。
この夏、一番熱い戦いを目撃する前に、彼らの歩みを辿ってみたい。
2019年『キングダム』
シリーズの原点、そして無謀な挑戦の始まり。
春秋戦国時代の秦、奴隷としてひどい扱いを受けていた信と漂(ひょう)は天下の大将軍を目指していた。そんな二人の前に昌文君が現れたことで運命が激変。