クジャクを例にモテない男子を一刀両断!? 前代未聞の“生物学ラブコメ”が痛快
彼女は見た目に反してエキセントリックで、クジャクを例にモテない男子を一刀両断してしまう。
「生物学を語る以上、不愉快なキャラになってしまうので、いっそ変に好かれようとはせず、アクセルを思い切り踏もう!と描いた結果、このようなキャラに(笑)。当初はもう少しクールな予定で、ここまで暴走するのは想定外かもしれません」
男子を巡って争う女子の身勝手さを海に飛び込むペンギンを例に説明したり、セックスレスの末にフラレた女性教師に対し、ネズミの生態について講釈を始めたり。“あくまで”動物の話なのだけど、強引さ込みで妙に説得力があるから面白い。さらにジェンダーやルッキズムなど、炎上しかねない価値観に切り込み、揶揄ではない形で笑い飛ばす力強さも。
「たしかに阿加埜の言動は際どいものが多いと思います。ただ作品自体は何かを否定する構造にはなっておらず、すべてのキャラクターに愛すべき点をきちんと描いて、安心して読めるものを目指しています」
生物学の解説に笑いつつも気になるのは、なぜ阿加埜ほどの才女が久慈につきまとうのかという点。「キャラが再登場して輪が広がる、学園モノならではの賑やかな雰囲気を大事にしつつ、3巻以降は阿加埜の過去が掘り下げられ、久慈先生との仲もぐっと変化する予定です!」