生きていく上で重要な“裸の贅沢”をストリートの人々へ伝えた男。
石鹸をもらったものの、それを使う場所がなく、途方に暮れていたホームレスの男性が目にとまった。
聞けば、2日後に就職の面接を控えていたという。
「温かいシャワーが、人としての尊厳を取り戻すうえで、なによりも必要なもの」
そう確信したジェイクは、移動式シャワーのコンセプトを立て、アイデアをスピーディーに具現化していった。
資金をSNS上で募り、車を購入。
水回りや配管などの改修工事は、彼の想いに賛同した地元の業者が無償で請け負った。
身の丈にあった規模感を大切に
(Photo by CITYLAB)
1回の滞在で50人弱が利用できる移動式シャワー。
もっと大きな車を使い、シャワーの数を増やせば、効率がアップするようにも思える。
だが、「待ち時間をしっかりと用意することは、人が集い、対話を持つための場をつくることに他ならない」とジェイクは考えている。
シャワーの利用を起点にして生まれる地域の人同士のつながり。
その中で培われていく自尊心。