「いつになったらペニスはなくなるの」。6歳の少女の嘆きと葛藤。
その昔、生まれてくる子供の性別はその子がまさに生まれる瞬間までのお楽しみだった。しかし技術の進歩により今では生まれる何週間も前からペニスの有無でその子の性別を知ることができるようになった。しかしいくら医療の技術が発達しようとも、生まれてくる子の「心の性別」はその子にしかわからない。社会に決められた「男女」という型にはめられないトランスジェンダー、性同一性障害についてあなたはどれくらい知っているだろうか?
「トランスジェンダー=性同一性障害」ではない
近年テレビやネットでも目にする機会が増えた「トランスジェンダー」「性同一性障害」という言葉。この2つの表現はしばしば「使う場所で分けられる同じ意味の言葉」として考えられがちだが、実はそれには少し語弊がある。一般的に性同一性障害とは心と体の性の違いに違和感を持ち、性別適合手術を望む場合が多いと言われているのに対しトランスジェンダーの中には生まれたままの体で生きていきたいという人もいる。トランスジェンダーの中に性同一性障害も含まれるということだ。また、トランスジェンダーという言葉には「性同一障害」という医学的な用語とは異なり、「個性」や「特徴」