「まるで、ホステル」。“最新ホームレス支援施設”を作った若者が教えてくれる、人間の尊厳を守る大切さ。
利用者の多くはホームレスの人々だが、彼らがこのレストランに来る理由は価格の他に、ある理由があるという。
(このレストランの)特徴的なのが、食事が無料ではない点だ。サンディとジェニーが話を聞いてみると、ホームレスたちは単に食事を求めてはいるのではなく、働く場、貢献できる場、そして役に立つ人として扱われることを何よりも望んでいたそうだ。タダで配給してもらうことはもちろんありがたいが、長時間、寒い中立って待たされたり、食事に困るほど貧しいことや何らかの依存症があることを証明するために質問攻めにされたりする毎日は惨めだ。お腹は膨れるが、人とのつながりも生まれないし、気持ちは満たされないまま
つまり、このレストランにくるホームレスたちは、自分が誰かの役に立ったり貢献ができるという、“社会的な意義”を求めてこの場にやってくるのだ。“社会的な意義”とは、つまるところ、「人間らしく振る舞う」という行為だと思う。Y2Yが空間作りを工夫することによって実現する“居心地の良い空間”とは、「人間らしい」空間のことなのではないだろうか。「人が人として、社会の関わりの中で生きていく」ことが当たり前になるという状況づくりは、忘れがちだが意外ととても大切なことなのかもしれない。