「私に必要なのは服じゃなくて仕事」。ホームレスに怒られた大学生が作った“尊厳を守るためのコート会社”
財政破綻によって42人に1人がホームレスという、アメリカ南東部に位置するデトロイト市。今ではアメリカで一番治安が悪いと言われ、街中に家を失った人が悲しみとともに溢れかえっている。そんな彼らの力になるため行動したのは、一人の女子大生だ。しかし彼女に待ち受けていたのはホームレスからの“思わぬお叱り”であった…。
「ホームレスの存在感」は、コートが示す
それからというもの、ベロニカはコートを作ってはホームレスたちに無償で渡し続けていた。当然、多くのホームレスが感謝を示し、ベロニカ自身も心地よく感じていただろう。しかし、本当の意味で彼らを救うことはできていなかったのだと気づく時がくる。ある日のこと、ベロニカはいつものように出来上がったコートをホームレスたちの元へと届けた。
すると一人の女性ホームレスが、怒りの表情を浮かべてベロニカにこう言った。
あなたは自分がやっていることについてどう思うの?これは全く意味のないことよ。私たちにコートは必要ない。必要なのは“仕事”なの
(引用元:HUFFPOST)
この時、ベロニカはハッとした。自分の善意はもしかしたら自己満足であったのかもしれない。これをきっかけに彼女は“コートを作ること”ではなく、“コートを作る会社を作ること”にシフトチェンジ。