「次世代の幸せのヒントは“農”にある」。オンライン農学校を展開する農村のトレジャーハンター
「農業は稼げない」「農業は大変だ」と誰もが口を揃える。そして農業を“かっこいい職業”だと考えている人もそう多くはないだろう。私たちの生活を支える産業であるのに、なんとも残念な話である。 そうした農業の“イケてないイメージ”を、刷新しようと挑戦する男が東京にいる。コズ株式会社の代表取締役 井本 喜久(いもと よしひさ)氏。彼は、農業とは対極にあるインターネットやデザインのチカラを使って“農”の世界に新風を起こそうと汗を流す。

アルバイト社員から経営者に。大失敗と成功の先に見えた、本当にやりたいビジョン
井本さんの仕事のルーツは、広告業界。
もともとセールスプロモーションを軸とし、さまざまなメディアを絡めたコミュニケーション企画を得意としていたそう。アルバイトとして入社した20歳から7年間の修行を積み、そのなかで自ら考えた「策」によって世の中を変えていけるかもしれない、という「根拠のない自信」が備わる。そして自ら会社を立ち上げた。 企画力とコミュニケーション力をフル活用しつつ「元気のない地方を活気づけたい」。これが、独立後最初に描いたビジョン。地元広島に戻り、アパレルショップを設立した。
地元が田舎なので、そこに新しい価値を見出し、地域を盛り上げたかったんです。