「捨てられる運命の野菜」を「高級料理」に。料理も内装も“元ゴミ”から作られる一流レストランを始めた男
旅行中によったパーキングエリアで、ものすごく形の悪い獅子唐が200g、100円で売られていた。買って帰って焼く。ちょっとの醤油とカツオ節たっぷりをかけて食べると肉厚で、ほんのり甘くて、幸せな気持ちになる。多くの野菜や果物は、少しでも形が悪かったり、傷がついたりしていたりする場合、廃棄食材になってしまう。食材は、味と美しさで美味しくなる、そうかもしれないけれど、ちょっとヘコんでるくらいでゴミ箱に投げ捨てられたり、叩き売りされたりするなんて、あんまりじゃないか。そんな“死にかけ”の食材を確かな技術で蘇らせるレストランがある。それがNYにある「Graffiti Earth(グラフィティ・アース)」だ。ここでは、廃棄予定の食材を利用し、野菜を中心としたコース料理を堪能できる。
グラフィティ・アースのシェフ、ジェヘンジャー・メフタ氏
インドで育まれた思想と料理
Graffiti Earthのシェフ、Jehangir Mehta(ジェヘンジャー・メフタ)氏は、アメリカの人気番組、The Next Iron Chef(ネクスト・アイアン・シェフ)の2009年度の優勝者で、アメリカでは名の知れた料理人だ。