#17 北朝鮮の本当の姿とは?英紙ガーディアンの記者・写真家が捉えた北朝鮮の“現実的な生活”|GOOD ART GALLERY
「北朝鮮にいってきた人がいる」そう聞いた途端、たくさんの疑問が湧き上がってきた。「なんで?」「どうやって?」「どんな国なの?」「旅行で?」「食べ物は美味しかった?」、エトセトラ。ニュースやSNSを通して毎日のように北朝鮮の話題を目にする。けれど、私たちの多くはそこにどんな人が住んでいて、どんな生活を送っていて、どんな気持ちを抱えて日々過ごしているのかを知らない。一番よく耳にするのに、一番よく知らない。情報量と認識の歪さが筆者をこう思わせる。「なんか怖い」「暗い」「しめっぽい」「本当に人が住んでいるのかな」。それはもはや異国というよりは異世界の感覚で、要するに筆者は北朝鮮がわからないのだ。
知らない、わからない、はたいていの場合、知りたい、という好奇心に帰着するわけだけど、北朝鮮の事に限って言えば、知る術さえないというのが正直なところだった。だから、北朝鮮に行って、北朝鮮の建築の写真を撮ったフォトグラファーがいるということを知ったとき、迷わず彼の話を聞いてみたいと思った。 その人の名前はOliver Wainwright (オリバー・ウィンライト)。ロンドン在住のライターでフォトグラファーだ。