「否定するってダサいですよね」。魚も、ハチミツも食べる、“進化するベジタリアン”という生き方を提案する女性
という自身の体質にあった。
ちなみに開店当時の2000年前後はまだ、“菜食”というワードから宗教的なニュアンスを感じ取る人が多かったようで、誤解を招かないようにするためにも、ビーガンカフェという看板を表には出さず、普通のカフェとして営業していた。味そのものも受け入れられるか不安だったというがしかし、その予想に反して客入りは好調。このとき、「美味しいものを作れば思想は関係ないんだ」と実感し、以後ビーガンが世の中に定着していくことを確信したという。周囲の飲食業関係者から懸念されていた、野菜の仕入れ価格やコンディションの不安定さというリスクについては、毎日の仕入れ具合によってメニューを柔軟に変化させて対応。「絶対にうまくいかないよ」という声を実績ではねのけてみせた。
その理由を問うと、「ベジタリアンでもそうでなくても、みんな体が欲するものを食べればいいじゃないですか」とシンプルな答え。なおも続けて、「でも、ビーガン食専門というこだわりには何かメッセージがあるのでは?」と聞くと、以下のような答えが返ってきた。
まあ、食を考えるきっかけを持ってもらえたらいいですね。食品を生み出すためのエネルギーの持続可能性とか。