新宿に新たなミニシアターがオープン!上映作『ももいろそらを』新鋭監督かく語りき
また日常に対して視線をほんのちょっと変えるだけで違った景色が見えるという思いも込めています」と“モノクロ演出”に込めた想いを口する。
そして本作のもう一つの特徴であり、魅力であるのが女子高生たちの“リアル”さ。「いまの日本映画の高校生はやけに背伸びし過ぎていて、それがリアリティと思われている節があります。僕はそうではないと思っていますし、そうあって欲しいという願望があります。会話の口調は、ほとんど僕自身にあるもの」と劇中に登場する3人3様の女子高生たちが繰り広げる見事な台詞の応酬に隠された秘密を教えてくれた。
さらに“リアル”さは役者たちにも求められた。16歳ながら世の中を達観した目で見つめる冷めたヒロイン・川島いづみ役を演じたのは、映画初出演の池田愛。彼女を始めとする演技経験の少ないキャストたちによる自然体の演技が、一体どのように撮影されたものかも気になるところだが…。
「20回ぐらい(リハーサルを)やって、さらに本番で20回ぐらいやっていました。1日1シーンというときも多々ありました。何度もやっていると自然に台詞が出てくるようになります。そこが狙いでした。普段の生活で感情を込めて話をするってあまりないですから」