思わず「食べたい!」「作ってみたい!」 目にも美味しい『シェフ!』の“幸せ”料理
もちろん、『シェフ!~三ツ星レストランの舞台裏へようこそ~』にもその全てが組み込まれている。行き詰まるベテランシェフと失敗ばかりの若手シェフのコンビのドタバタなストーリーの面白さはコミカルで温かく、フランスの伝統料理からアヴァンギャルドな分子料理まで幅広い料理が目を楽しませてくれる。25人のシェフたちが快活に動き回る厨房での調理シーンは、見ているだけで心が躍る。そして、映画を観始めてまず目が行くのは「ヒメジと栗カボチャのスープ」だ。ジャッキーがアレクサンドルのもとで働くきっかけとなるシーンで登場するスープなのだが、アレクサンドルと彼の友人(アレクサンドルが勤めるレストランの前オーナー)がなんとも美味しそうに食べるものだから、思わずゴクリと喉が鳴る。一体どんな味なのだろうと、その味をあれこれと想像してしまうのだ。
アレクサンドルが出演する料理番組の収録のシーンでは「春野菜入り仔牛肉のシチュー」の作り方が登場する。そう、この映画に出てくる料理や料理を作るシーンは「食べたい!」という欲求と「作ってみたい!」という好奇心、その両方を満たしてくれるのだ。
そんな魅惑の料理のレシピを考案したのは、シャトーホテル「レ・ゼダン・ドゥ・コロー」