【インタビュー】大ヒット海ドラ「リゾーリ&アイルズ」…人気の秘密は“脚本”にアリ
実務経験を活かすだけでなく、実際の事件からインスピレーションを得ることも多々。劇中には、60年代に起きた“ボストン絞殺魔事件”をモチーフにしたケースが登場したこともある。十数名の女性が性的暴行を受け、殺害されたこの事件は犯人が逮捕されたものの、冤罪説がたびたび浮上している。
「“ボストン絞殺魔事件”を取り上げたエピソードはいい例ね。真犯人は別にいるという記事を読んだ時、これ以上の発想はないと思ったわ。創作だと、とてもじゃないけど考えつかない。“絞殺魔は捕まっていなかった!”なんてね。調べてみたら、警察官の多くが当時捕まった犯人を無罪だと思っていることが分かった。
だからこそ、事件を取り上げたら斬新なストーリーが出来上がるんじゃないかと思ったの」。
事件のリアリティを重んじているだけに、時には白黒をつけられない事態も。犯人の哀しい事情に胸を締めつけられることもあれば、複雑な人間関係に悩ましさを感じることもあるが、「それが人生だと思う」とジャネットは締めくくる。「混沌としていて答えはない。私はそこをドラマティックに描きたいの。時には人の嫌な面を知ることもあると思うわ。でも、この話が聞けてよかったと思う瞬間が必ず訪れる。