キーラ・ナイトレイ&フェリシティ・ジョーンズ、“天才”を支えた女性たちに注目
「主演男優賞」とともに、キーラも「助演女優賞」にノミネートされた。
チューリングが取り仕切った暗号解読チームで高い能力を発揮したジョーンには、チューリングも全幅の信頼を置き、暗号のこと、数学のことなどを語り明かすシーンがある。キーラが「彼女は彼が心からすべてを話すことのできる初めての女性だったと思う」と分析するように、チューリングにとってジューンは、同じ目標に取り組む同志であり、親友であり、かけがえない存在であったといえる。
また、「彼女はあの時代を生きた女性の数学者として、然るべき立場に就くために非常に苦労していた。だけど、その実力で最高の数学者を集めた解読チームに女性が入ったの。すばらしいことだわ」と語り、彼女を称える。チューリングはエニグマを解読し、多くの人を救った英雄ではあるが、実は彼女もまた、陰の英雄だったのではないだろうか。
ベネディクトはその考えについて、「もちろんだよ」とすぐさま同意。
「彼女を主役にした映画が作れるほどだ」と自身の考えを明かし、続けて「(ジョーン・)クラークは自分の居場所と平等な扱いを求め、性別ではなく自分自身の価値によって評価されることを望んだ。聡明な人物であり、主張も当然のものだったが、それは厳しい闘いだった」